生徒とH
「どしたん〇〇?w」
「傷心中なんで放っておいてくださーい」
〇〇と呼ばれた男は机に伏せたまま同期の男の揶揄いと戦っている。
そこへもう一人の男が近寄った。
「〇〇せんせー大丈夫ですかー?」
18とは思えない巨体を揺らし、うつ伏せ状態の〇〇を後ろから覗き込む。
新任の為「先生」と呼ばれるのに不慣れな〇〇はびくともしない。
「Say(言って)」
耳元で囁かれ動揺してしまい跳ね起きる。
「君、それ使っちゃ駄目って言ってるでしょう?」
内心ヒヤヒヤしながらキッと睨んでみる。
「すみませーん」
へらへらと去っていった男を見送り、姿が見えなくなった瞬間にトイレへ駆け込む。
ヤバいヤバいヤバい あの生徒にはよくコマンドを使われる。教育実習先がたまたま母校になり、後輩とも呼べる生徒だ。
確かあの子は☆☆と言ったか…
自身の熱は☆☆のコマンドによるものだと分かっている。僕と☆☆は相性がいいんだ、きっと。”Say”☆☆の低く震える声が蘇る。もっとコマンドで命令してほしい。従いたい。褒めてほしい。早く、ヤりたい…
「Stay(待て)Present(体を曝け出せ)」全く満たされない。毎晩ゝ違う男を試しているのに一向に良い相手がいない。
☆☆はDomの中でも上位のDomだと他の生徒から聞いたことがある。それを聞いた時、驚くと同時に安心した。実は、僕もSubの中でも上位のSubだった。かかりつけの病院の先生からは上位同士でプレイすることで欲が満たされると教えてもらった。
☆☆とヤッたら…なんて、最近は都合のいいことばかりを考えてしまう。
その度に毎晩いろんな男を引っ掛けて自分勝手なプレイに嫌々従わざるを得ない自身に腹が立つ。あと少し自分が若ければあいつとヤれたかもしれない。生徒と教師、☆☆と僕の5歳差はどうやったって縮まらない。
今宵も虚しいため息だけが夜を包んだ。
「〇〇先生、今夜空いてますか」
これは夢か現実か。いつになく真剣な表情で職員室まで来ると人気のない所まで連れてこられ問われた。
「流石に未成年に手ぇ出すのはちょっと…」正論がするりと口から溢れた。自分の本心を偽り、感じる胸の高鳴りを誤魔化すように言葉が先に出てしまう。
「?18歳は成人ですよ?てか先生顔真っ赤…熱?」
顔に熱が集中しているのが自覚できるほど☆☆のことを意識しているようだ。
てか18からはもう大人なんだった…
「あ、じゃ、じゃあまぁ僕はこんなでも教師だし生徒とヤるのは社会的にアウトなんd」☆☆の大きな手のひらで口を覆われた。
立ち尽くしていると☆☆は頬をぷくっと膨らませた。
「『じゃあ』って何ですか、言い訳探してるみたい。俺のこの巨体だったら絶対に学生だって分からないですよ。寧ろ先生の方が学生と間違えられるんじゃ…?」
揶揄われながらも☆☆とこれからする行為に歓喜する自分がいて戸惑いを隠せなかった。
なんだかんだ言って結局いかにもな雰囲気のホテルまで来てしまった。夜の鮮やかなネオに☆☆の上背は映える。私服かっこいいなぁなんて思っていると「そんなに熱烈な視線向けて…期待しすぎですよ」と笑われてしまった。☆☆は慣れた手つきで部屋を物色しながらも、僕と目が合う度に柔らかく微笑んでくれる。
「じゃあそろそろ」
目つきが変わった。いつもの透き通った目ではない、獣の目。つられて僕のSubの本能も引き出されていくようだ。
「Kneel(跪け) Come(来い) 」
☆☆のコマンドは直接脳に響くようでふわふわする。片膝をついて座ったことも相まってひんやりとする床が脳をじんわりと溶かしていくみたいだ。ベッドに腰掛け頭を撫でる姿はDomが見ても様になっているのだろう。
「Lick(舐めろ)」
ずい、と☆☆のモノを前に出された。
「は、?でっか…///」
「ありがとうございます♡ 」
表面上にっこりしているのに目の奥は笑っていない。駄目だ、これはガチで喉奥まで咥えてもらおうとしてるパター…
「んッッッッ⁉︎⁉︎♡」
ゴチュッゴチュッゴチュッ♡
あまりの激しさに呼吸の仕方も忘れてしまいそうだ。☆☆は僕の頭をがっちり固定して いて、逃げようにも逃げられない。
「飲み込めッ♡」
いきなり喉奥に生温かい液体が流れ込んできて、反射的に全て飲み込んでしまった。
「ふふっ、飲み込んでくれたんだ、凄いね〇〇先生♡Goodboy(いい子だ)」
さらりと頭を撫でられコマンドの余韻に浸っていると☆☆は僕を姫抱きにしてベッドに傾れ込んだ。
「これからもっと激しいコトしましょ?♡」
「Cum♡(イけ)」
「も、無理ッッッッ♡イきすぎてつらっ///」
ビュルルルッッ♡
何度も達してその度にトびかけているのに
体からは色すら失った液体がポタポタと滴り落ちる。
「なんだ、イけるじゃん♡」
グリッ♡
「あ゛ぁ⁉︎///♡♡♡」
局部を押された反動で腰が大きく反る。
「大丈夫ですよ、気絶したら止めますから」
ドッチュンッッ♡
「ん゛〜〜〜‼︎♡」
「声、何で抑えるんですか?Say(言え)」
パチュッパチュッパチュッ♡
「ひゃあッ⁉︎だ、だって恥ず、かしぃから」
段々と尻すぼみになっていく告白に☆☆は目を弧にして腰掴んだ。
「ふーん、まだそんなこと考えれる余裕あったんだ?何度でも奥まで突いてトばせてあげますね♡」
ゴチュンッッ♡ズチュッズチュッズチュッ♡
「う゛ッッッッあぁッッ⁉︎//♡お゛ァ〜♡」
ビュルルルッ♡
「あは、いい声♡…けどさ、俺”Cum”って言ってないですよね…?勝手に一人で気持ちよくなって悪い子♡」
「ヒュッあ゛、ぁごめ…なさ…」
ズルッ……ゴチュンッッッ♡
重たい一突きで再びトびかけたのを見計らったように結腸をこじ開けられる。ギリギリまで抜いて一気に腹の奥まで突かれたことで腹の上からでも☆☆の形が分かる。必死に快楽から逃げようと意識すればするほどイきそうになり呼吸もままならない。
「〇〇センセーの好きなタイミングでイッていいよ♡」
☆☆の言葉を合図に抑えていた快楽をいっぺんに解放してしまい体がガクガクと震える。「好、き…♡☆☆のこと、だいしゅき♡」
言って後悔した。☆☆は優しいから情けで付き合ってくれるかもしれない。☆☆にはこれからの人生があるのに、 そんなのは嫌だ。
暫くの沈黙の後☆☆は唇を重ねた。
「…俺も大好きです。こんなに満たされたのは〇〇先生が初めて。 俺と…パートナーになってくれませんか?」
熱い雫が込み上げてくるのが分かる。目に薄く膜を張り、今にも零れ落ちそうだ。
「ね、顔見せてください」
涙を持つ顔を見られたくなくてふい、と顔を背ける。
「もぉ、恥ずかしがり屋さんですねぇ
Look(見て)」
コマンドには逆らえず、渋々目を合わせた。
渋々といっても☆☆のコマンドは通常時でもふわふわするし、事後なこともあって更に浮遊感を感じてしまう。
「☆☆かっこよくて狡い…」
こつりと☆☆の胸板に頭を預けるとドキドキ打つ鼓動を感じた。☆☆も自分と同じ気持ちなんだと漸く実感して、意図せず赤面してしまい意地悪く頬をつつかれる。
「せんせーかわいー♡」
骨ばった大きな手を背中に回し、18にしては大きな体を竦めてみせる☆☆に耳元まで顔を寄せられ何度もキスを落とされる。
それらを確かめるように☆☆の背中に手を添え、自分からもキスを仕返した。
甘いゝ夜はこうして更けていった。
Fin
コメント
2件
最高すぎたのでとりあえず100以上いいねしといた