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※今回は後編です
⚠️変わらず龍×勇太です⚠️
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逆に見えなくもないですがあくまでも龍×勇太で書いてます
※(まだ)付き合ってない、両片思い
※体調不良表現あり
※医療知識無いド素人なので雰囲気で読んでください
※口調迷子、色々捏造
※なんでも許せる方向け
推しの体調不良が1番美味しいと思ってるマインド
今回は龍視点です。
年上感ある龍が書きたかっただけです。
集合した時から様子はおかしいと思ってはいた。
だけど、勇太は平気そうに笑い、大丈夫だと言い張る。
今思えば無理矢理にでも帰らせて休ませるべきだった。
そんな後悔しても、過去は変えられない。
「勇太……ッ!
勇太、返事しろって……なぁ…ッ!!!」
「ッ……ゥあ……」
頬を叩くが、勇太の目は虚ろで龍のことを認識していないかのように虚空を見つめている。
触れる度に先程よりも高い熱が伝わる。辛そうに眉間に皺を寄せ、痛みに耐えるかのような表情を浮かべていた。
どうすればいいか分からなくて龍は混乱してしまう。
もう成人してる龍が未成年である勇太を支えないと、と無意識にそんな考えがよぎる。
しかし、ただ勇太に呼びかけ、手を握って震える手を抑えることしかできなくて。
「勇太……」
「大丈夫だから……ゆっくり呼吸して」
「…っん……は、ぁッ……」
優しく諭すように頬を撫で、もう片方の手で背中を支え、深呼吸を促す。
すると、ようやく龍の声が聞こえたのか勇太は少しずつ安定した呼吸に戻り、虚ろな目に光が戻ってきた。
少しだけほっと胸を撫で下ろす。
「ん、上手。
勇太、俺の事わかる?」
「りゅ……ぅ。」
「うん、俺だよ。
待ってて、勇太の親御さんに連絡して迎えに来てもらえるか聞くから。」
勇太が少しばかり落ち着いたおかげで、俺も冷静な判断ができるようになった。
そうだ、両親に連絡しなきゃ。
そこでスマホを取り出し、両親に連絡しようとする。
「ん……」
「龍……」
「勇太?」
腕の中でもぞりと動く勇太に疑問を感じていると、勇太は小さく龍の服を掴んだ。
まるで安心を求める小さな子どものように。
「(えっ……)」
多分寝ぼけてるんだろうけど、その姿に思わずドキッとしてしまう。
普段こんなに甘えてくることなんてないから。
「(可愛い……)」
「(いや、勇太は病人!!!そんな事考えてる場合じゃない!)」
ハッとして理性を取り戻し、両親へメッセージを飛ばす。すると数分で既読がつき、迎えが来ることになった。
そこから少しばかりやり取りを行った。
やはり勇太は朝からあまり調子良くなかったみたいで、本人が無理に出てきたようだった。
スマホを閉じ、勇太を抱え直す。
勇太は龍が連絡をしてる間に眠ってしまったのか、龍に体重を預けるかのように凭れかかっていた。
普段より熱い体、乱れた呼吸、どれもあまり見た事ない光景だった。
「無茶しやがって…心配するこっちの身にもなれよ……。」
サラサラとした勇太の髪の毛を整え、タオルで額の汗を拭ってやる。
ダンスしてる時はあんなに大人っぽいのに、今目の前にいる勇太の表情は子どもそのもの。
「早く元気になって。 勇太は元気に踊ってる方が良いんだから……」
なんて、本人は聞こえてもないだろうけど。
あれからしばらくして勇太の両親が慌てた顔で迎えに来てくれた。
心配な気持ちがまだ拭いきれていなかったが、ここで見送ろうとした。
しかし、両親が龍の心中を察したのか、自分も病院へ付き添うことに。
平日だからか、あまり患者は居ないようで、割とスムーズに診察室へ通される。
その時の勇太はぽやぽやしていたが、受け答えは辛うじてできていた。
検査の結果、寝不足による免疫低下。免疫低下したことによって風邪が酷くなってしまったらしい。
でも3日もあれば治るほど。
「(良かった……)」
ほっと安心しここから電車で帰ろうかな、なんて考えていたら、両親がもう暗いし、このままウチに泊まらないかと提案される。
いや、俺邪魔だろとなるが、隣で座る勇太が龍の服を掴んで中々離さない。
「あ……そういうことか……」
その様子を見てクスクスと笑う勇太のお母さん。
俺は勇太の方を見て優しく頭を撫でると、もっとと言わんばかりに擦り寄せてくる。
こいつ無意識でやってるのかわざとなのかどっちなんだ。
でも、どちらでも良かった。
龍は勇太の手をそっと包むように、安心させるように握る。
その後、なんやかんやあって勇太の家にお邪魔することに。
勇太はまだ熱が下がってないようでベッドの上で目を閉じて眠ったまま。
先程よりかは少しだけ気分が良くなったのか、顔色も戻ってきている。
その姿に龍は胸を撫で下ろす。本当に無事で良かったと思う。
緩く、熱が籠っているその手を握る。
俺よりも少しだけ小さい手が俺の手を握り返す。多分本人は意識なんてないんだろうけど。
「勇太、早く元気になれよ。」
優しく頭を撫でて声をかける。
別に本人に聞こえてなくても良かった。これはただの独り言であり願いでもあった。
だけど、勇太は少しだけ身を捩らせ、瞼を震わせた。
「ん…ぅ…ッ」
「勇太?」
声をかけると、勇太は緩く目を開く。
お互いの視線が絡み合い、少しの間だけ沈黙が生まれた。
「りゅう?」
「どうした、どっか辛い?」
「ん…大丈夫…」
勇太はゆっくりと起き上がろうとする。
慌ててその背中を支える。
「のどかわいた…」
「あー………水飲む? ……ほら、これ飲んで。」
「ありがと…」
そっと水が入ったコップを渡すと、勇太はゆっくりそれを口にする。
やはり熱がしんどいのか、いつもよりもボーッとしてて動きが鈍い。
「勇太、まだ寝てな。 熱下がってないだろ。」
「わかった…」
勇太からコップを受け取り、近くのテーブルに置く。
そして勇太の肩を支えながらもう一度寝かせ、布団を被せる。
「(冷えピタ…もうそろそろ変えてやろうかな)」
そろそろ冷えピタ変えても良いだろうと思ってカバンを漁る。
すると、勇太から視線を向けられていることに気づき、顔をあげる。
「勇太?どうかした?」
どこかしんどいのだろうかと顔を覗き込むと、勇太はへにゃっと緩く笑い龍の腕をそっと掴んだ。
思わず可愛いと口にしてしまいそうなのをぐっと堪えた。
「龍…優しい…」
「えっ…突然どうした…」
龍は勇太の言葉に戸惑いの表情を浮かべてると、勇太はそのまま小さく口を開けた。
「龍………」
「好き…」
「ッ!?」
好き、という言葉は確かに聞こえた。聞き間違いかと思ったけれど、その言葉だけは何故かしっかり耳に入る。
「勇太、それって…」
「ん……」
どういう意味という前に、勇太はすっと目を閉じそのまま寝息を立て、再び眠ってしまう。
一方、龍はどうすればいいのか分からず、固まったまま。
「好き……って言ったよな……?」
思わず声に出してしまうほど、龍は動揺している。
勇太の表情や状況的に冗談には聞こえなかった。
まるで、本当に恋愛的な意味で好きだと言ったように聞こえた。
だけどその答えは今は聞けそうにない。
「……ずるいだろ。」
「そんなの、元気な時に言えよ…ッ
しかも言い逃げとか……」
自分だってまだ自覚すらできていなかったのに、勇太の言葉で一気に確信が芽生えた。
だけど、勇太は熱に浮かされていたから覚えていないだろうな、とちょっとショックもある。
「(勇太………)」
ゆっくり立ち上がり、勇太の顔の隣に手を置く。
見下ろすような形で顔を覗き込む。
すぅすぅと無防備な姿で寝る勇太に、イラつきさえ起こる。
「(ほんと……襲われても知らねぇよ……)」
「ん……」
コロン、と寝返りを打つ勇太。勇太の顔の横に置いていた右手がちょっとだけ当たる。
勇太はそれに右手を重ね、優しく包み込む。
ここまで来たらもう起きてるんじゃないかと疑ってしまう。
内心ドキドキが止まらない。
「ッ勇太……起きてるんだろ……」
だけど勇太は返事しない。
すやすやと気持ち良さそうに眠っている。
「はぁ……治ったら覚悟しとけよ……ッ!」
龍はまた床にペタンと座り、勇太の寝顔を眺める。
少しだけ乱れた髪を整えてると冷えピタを替えていないことに気づく。
空いた片方の手で、冷えピタを探す。
勇太が触れる右手はそのままに、どうにか口などを使って開封をする。
隙間ができないように調整しながらゆっくり貼り付ける。
「……よし、こんなもんかな。」
新しい冷えピタに替えたおかげで、先程よりも気持ちよさそうな表情をする勇太。
「早く治れよ。 答え合わせ、できてないんだから。」
おやすみ、と頭を一撫でして、龍も隣に敷かれている布団に潜る。
勇太との手は繋がれたまま、龍は夢の世界へと旅立った。
続く……ように頑張りたい
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