「やましいこと」
心拍数が跳ねあがり、冷房が効いているのに汗が額に浮いた。
やましいことがないなら、ただ不可解に思うだけだった。
だけど 紀坂(きさか)のことがあるせいで、今の言葉に別の意味があるんじゃないかと―――もしかして私の“浮気”に気づいているんだろうか、と勘ぐってしまう。
(昨日行ってたのは女子会じゃないって気づいたとか?)
だけど日 日比野(ひびの)が気づく根拠だってないはずだ。
息を飲んだ私に、日比野はもう一度小さく微笑むと、ゆっくり私の手首を離した。
離されてもなお、まだ日比野に手首をつかまれている感じがするのは、彼に心が 囚(とら)われているせいだろうか。
再び書類に目を通し始める彼がなにを考えているがわからず、怖くてここから逃げたくなった。
私の態度がおかしかったんだろうか。
紀坂と会った昨日のことを思い出し、不安にかられる。
けれど下*************
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