テラーノベル
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こんにちは、くろたです。
超!健康な時間帯!ですよ!
いえーい。
⚠︎政治的意図なし
完全なるフィクションです。犯罪を教唆するものではありません。
はーーあ今日も今日とて帰りたい。
これ言うの何回目だ。
いい加減寝心地のいいベッドで寝たい。
湯船に二時間くらい浸かってたい。
ソシャゲのイベントとか全部放棄してるからなあ…。
ここに来たときはそんなこと考える余裕なんてなかったのだが…。
人間の慣れとは恐ろしいものだ。
…図書館行けばいいと言うかもしれないが…地味に遠いんだよな…。
薄暗い部屋の隅で、うだうだと惰性に任せて壁に背を預ける。
冷えた壁の感触が服越しに伝わってきた。
「日本」
ふと顔に影がかかる。
上を見ると、僕を覗き込むドイツさんがいた。
「暇そうだな」
「暇です」
「これ、いるか?」
ドイツさんが手に持っていた鈍色の紙束を示すように揺らす。
紙同士が擦れる、乾いた音がした。
「それ…新聞ですか」
「ああ」
そんなものまで貰えるのか。
相変わらず変なところで自由度が高いな。
「読みます」
そう言って体を起こす。
外部の情報自体は看守伝いで入手していたが、どれもなんかしらの事件事故に関することばかりだった。
たまにはスポーツ特集とか見たい。
「俺もまだ読んでないんだ」
ストン、とドイツさんが僕の隣に腰掛けた。
そのままパラ、と新聞を広げる。あれなんか凄い自然に一緒に読むことになってないか。
…まあいいか。
「ドイツさんってよく本とか、新聞とか読んでますよね。好きなんですか」
「まあ…情報は嘘をつかないからな」
…そういやこの人昔親に洗脳まがいのことされてたな…。
「…なんかすみません」
「別にいい。単純に知識を得るのが好きという面もある」
「ああ…薬学の本読んでるのもそういう…」
記憶の片隅にあった光景を引っ張り出すと、ドイツさんは驚いたように目を開いた。
「よく覚えてるな…。薬学は…癪だが、親の影響で興味を持ったんだ」
「へえ」
軽く顔を顰めるドイツさんを眺めていると、
「…俺もいいか」
ロシアさんがいつの間にかこちらを見ていた。
ロシアさんが新聞読んでるとこ見たことないんだけどな。
彼も暇なんだろうか。
「別に僕はいいですけど…読みにくくないですか?」
そもそも新聞ってそんな大人数で見るもんか?
回し読みでもすればいいのに。
「別にいい」
よくないだろ。
まあ、そんなことを言えるわけもなく、僕はロシアさんとドイツさんに挟まれる形となった。
分かってはいたが近くないか…?
両側から迫る体格の差が、やけに圧迫感を生んでいる。
低身長の僕には巨体ゆえの圧が辛い…。
「何してんのお前等」
アメリカさんまで増えた…。
「…新聞読んでます」
「ふーん…じゃあ俺も」
「お前…新聞なんて読まないだろう」
ドイツさんが眉を顰める。
そんなことはお構いなし。
スペースがないからと、アメリカさんが僕をひょいと持ち上げ、そのまま自分の膝へ乗せて座り込んだ。
…もう何もツッコまないからな。
ようやく目を落とすことができた新聞が大きく文字を示す。
見覚えのある話だ。数週間前に看守から聞いた。
「…まだ解決してないのか」
犯人は未だ逃走中、という文字を見て、胃痛に苦しむ同僚の顔が頭に浮かんだ。
僕が抜けた分、彼らも大変だろうな…。
帰れたら、昼飯奢ろう、なんてぼんやり思う。
「…いや、この犯人馬鹿だろ」
「え?」
アメリカさんが呆れたように言った。
それに続くようにロシアさんとドイツさんも口を開く。
「…わざわざ裏口から入らなくてもこの環境なら正面から行ける」
「そもそも逃走経路がおかしい。このビルの作りなら窓から裏通りに出れたはずだ…碌に下調べをしなかったな」
口々に批評し出す彼らを見て、思わず目を瞬いた。
「…そもそもこれ凶器も見つかってないのか」
「血痕が残っているならそこから分かるだろ」
「警察じゃわかんねえんだろ」
「…見落としがちなところあるからな」
「ちょ、ちょっと待ってください」
三人の声が重なり始めたところで、慌てて終止符を打つ。
「凄い…詳しいですね」
「……本業だからな」
そういやそうでした。忘れてたわこの人等犯罪者の中でもさらに異端な方々でしたね、はい。
「犯人はど素人だろうな。実践経験がある奴ならこんな血痕にはならない」
「そうなんですか…素人なら凶器は自分で持っている可能性が高いですね」
「まあそうだろうな。ついでに言えば逃走経路もなんとなくわかるぞ」
アメリカさんが、よくできました、とでもいうかのように頭を撫でる。
子供じゃないんだが。
「随分嬉しそうだな」
ぐい、とドイツさんが顔を近づけ、誰にも聞こえないようそう呟いた。
「ええ、目から鱗というか…凄く助かります」
ここまで可能性の高い仮説をこの一瞬で立てるとは。
いいな。その脳みそ欲しい。仕事が減る。
「…へえ」
ドイツさんが、スッと目を細める。なんだか、悪戯を企む子供のような目をしていた。
「助かったなら、それは何よりだな」
「ドイツさんなんか楽しそうですね」
「いや、別に」
「おい、そこ何話し込んでんだ」
アメリカさんの手に力が込められる。
ちょっと痛い。
「というか、飽きた」
自由か。いや自由だな。
「Japan、外行くぞ」
そう言って僕をそのまま持ち上げる。
「おいこら。待て」
「何、お前等はそのまま新聞読んでりゃいいじゃん」
僕の頭上で口論始めないでくれ。
「…俺も行く」
ロシアさん、少しは止める素振りを見せてくれ。
「ちょっと待ってください僕まだ新聞…」
「もう飽きた」
「自由すぎませんか」
「日本、行くぞ」
「なんで僕まで…」
言いかけて、ふと紙面に目を落とす。
未解決事件。
犯人は未だ逃走中。
「……まあ、いいか」
後で読めばいい。
今は、それよりも目の前の三人をどうにかする方が大変そうだった。
ちょっと短めかもわからん。
それでは、さよなら。
コメント
19件
みんな好きです!!アメ様が日本様をひょいっと持ち上げてる可愛いですわ 続き楽しみに待ってます!!
初コメ失礼いたします🙇 もしよろしければゼタというアプリでプロットをこれで作ってもよろしいでしょうか…?
今日本愛され人気1位なってますよ!!!!!
89
きなこもち
133
色葉
907
ぽてもち。
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