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六魔将のサンドル、エレナ、モレクは飛翔のスキルにより上空からクロヴィス城を目指していた。
「クソ!あの小娘何が誰も殺すなだ!これは戦争だぞ!」
サンドルは未央の命令に対してイライラが収まらないでいた。
「未央様の命令は絶対だ!私の目の届くところでは誰も殺させはしないぞ」
モレクは、サンドルの未央の命令を守るように釘を刺す。
「分かってるよ!ただ暴れてストレスは発散させてもらうぞ」
「敵襲です!敵は三体上空より向かってきます!」
クロヴィス兵がレオに報告をする。
「敵は誰じゃ?六魔将か?」
「ハイ!恐らくですが警備兵の報告によると、六魔将のサンドル、エレナ、モレクです。」
六魔将の存在は、お伽噺にもなっている連中。
その容姿や特徴を知らない者はいない程だったため、当然一介の警備兵にも認知されていた。
「ふむ、我が城の兵を集め、迎え撃つのじゃ!」
レオは城の兵士たちに向かって命令を下した。
すると、別の兵士が慌てた様子で、王の間に現れた。
「王様!大変です!街の周辺に数百以上の大量の上級悪魔が接近しております!」
「何じゃと!?六魔将だけでなく、大量の上級悪魔だと―――っ!?」
「如何なさいますか?」
レオは少し考え、結論を出す。
「城の者は、城の六魔将の対処に向かえ!市街を防衛している兵士には、敵の規模を伝令せよ!」
王の命令により、クロヴィス城の兵士やジェネラルクラスの者は、六魔将の討伐に向かった。
「リオンよ、其方には少し話がある。」
「はい、お父様!」
「いいかリオンよ、もし万が一の場合に備えて、このクロヴィス城には秘密の脱出口が存在する。」
「私にもしもの場合があった時はそこから脱出しろ!」
レオは娘が可愛いが故に、代々伝わる秘密の脱出口を教え、万が一の場合はそこから逃げるように命じた。
城に強襲を仕掛けようとしていたサンドルたちは、城の弓兵達の攻撃を受けていた。
「流石は強国クロヴィスだ。」
「弓矢の精度も一級品といったところだ。」
サンドルたちに向かって数千の矢が放たれている。
「感心している場合かサンドル!」
「私はお二人が守ってくださると信じていますわ~★」
「ふざけんな!ババア!自分の身は自分で守りやがれ!」
「は?レディに向かってその言い方はないじゃないの~★」
「面倒な奴らじゃ!」
「私が全ての矢を無力化するから待っていろ!」
言い合いになるサンドルとエレナに呆れているモレクは、仕方なく自分で数千の矢を弾こうとする。
「俺様、モレクの力って見たことないんだけど?どうやって対処するんだ?」
「はぁ?あんた何年六魔将やってんのよ★」
「アリスの時代は、ほとんど命令が”一人で国堕として来い”とかで他の六魔将と何かするってなかったろ!」
「せいぜい、リカントが見張りについて、戦場荒らしてこいとかそんな命令しかなかったぞ!」
「そう―――、なら見ておいて損はないと思うわ★」
全方位から向かってくる矢をモレクは自らのスキルを発動した。
「地獄の業火(ヘルフレイム)!」
モレクによって四方八方から放たれた全ての矢を燃やし尽くされてしまった。
「なんだ今のは?魔法じゃないのか?」
「魔法は自身や周囲のマナを使用して行使されるけど、あれはどっちかというとスキルによる召喚の類みたいよ★」
「地獄の炎は一度燃えたら、その対象を燃やし尽くすまで決して消えない。」
「サンドル!貴公の灰魔法でも消すことはできないぞ!」
「ほぉ、それは恐ろしいなぁ」
「まぁそれよりも次の弓矢が放たれる前にさっさとクロヴィス城に乗り込もうぜ」
三人は次の攻撃が開始される前にクロヴィス城に乗り込んだ。