テラーノベル
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控え室のソファに、こさめはぼんやりと腰掛けていた。頭の中に残っていたのは、すちの言葉。
「俺、こさめちゃんの番じゃないけど――
“なつよりも、ずっと大事にする”って、言っていい?」
胸の奥がまだ、ふるふると震えていた。
そのとき、ドアが静かに開く。
🎼👑「……こさめちゃん、ちょっといい?」
ふり向くと、そこにはみこと。
いつもより少しだけ冷たい目。
🎼☔️「みことくん……どうしたの?」
🎼👑「こさめちゃん……すちくんと、何話してたの?」
🎼☔️「えっ……」
こさめが言葉を詰まらせると、みことがゆっくりと近づいてきた。
🎼👑「……こさめちゃん、気づいてる?
すちくんがこさめちゃんに“惹かれてる”ってこと」
🎼☔️「っ……」
🎼👑「あの人、“優しい”ふりしてるけど――
ほんとは自分の気持ち、押し殺してるだけだよ。
でも、限界に近い。……あたし、気づいてた」
🎼☔️「みことくん、それは……」
🎼👑「ずるいよね、こさめちゃん。
“番”がいるのに、他の誰かの優しさに甘えて……」
🎼☔️「……ちがう。
こさめ、すちくんのこと……“甘えたくて”甘えたわけじゃないよ。
気づいたら……あったかかったの。なつくんのやさしさとは違って――
すちくんは、こさめの“話”をちゃんと聞いてくれたの」
みことはその言葉に、唇をぎゅっとかんだ。
🎼👑「俺だって……ずっと、すちくんのそばにいた。
俺のことも、見てほしいって思ってたのに……」
⸻
一方その頃――
廊下のすみで、らんといるまが並んで座っていた。
🎼🌸「ねぇ、いるま。すっちーの動き、ちょっとやばくない?」
🎼📢「……ああ。あいつ、ガチで“こさめ”に惚れてる」
🎼🌸「なっちゃんが聞いたら……ガチギレだよね?」
🎼📢「もう聞いてる」
🎼🌸「はやっ」
⸻
楽屋に戻ると、こさめはひとり、壁にもたれて目を閉じていた。
そこへ、ゆっくりとすちが現れる。
🎼🍵「……こさめちゃん、泣いてた?」
🎼☔️「ううん、泣いてないよ。……でもちょっと、ぐるぐるしてた」
🎼🍵「こさめちゃんの気持ち、ぐるぐるしても大丈夫だよ〜。
……俺がその分、“まっすぐ”好きって言うから」
🎼☔️「……っ、すちくん」
こさめの目に、涙がにじむ。
🎼🍵「番じゃなくても……本気で好きになってもいいでしょ?」
その言葉に、こさめの胸が、また静かに揺れた。
⸻
だが――その扉の外。
冷たい気配を感じて、すちがふと顔を上げた。
ドアのすき間から鋭くのぞく瞳。
そう、それは間違いなく――
🎼🍍「……“番”舐めんなよ、すち」
コメント
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翠くんグイグイ✨ 続き楽しみᵔᢦᵔ