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シーズン中、久しぶりの遠距離。
スマホの画面には、ちょっと疲れた顔の藍が映っていた。
「……やっぱ、会いたい……」
「俺も。お前の顔見ると、今すぐにでも帰りたくなる」
「ねぇ、画面越しでも……甘やかしてくれる?」
「……どうやって?」
「じゃあ、想像させて? 『今ぎゅーしてる』って言って」
「……今、お前を抱きしめてる。しっかり、強く」
「……あと、『よく頑張ってるね』も言って」
「藍は、ほんとによく頑張ってる。偉い」
「……あと、『愛してる』も……」
「……愛してるよ、藍」
画面の中で藍は少し照れて、でもとろけるように笑った。
「……なんかね、祐希さんの声だけでもう泣きそうになる」
「泣くな。次に会えるまで、俺もずっとお前のこと想ってる」
「……ちゃんと、甘やかす準備しててね?」
「任せろ。全力で甘やかすから」
遠く離れていても、
心の距離はいつだってゼロ。