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小学校入学時の話。
…
幼稚園を卒業後も同じ小学校に通い、
ずっと一緒にいた。
ニコイチだった二人の関係が崩れたのは、
先生からある知らせを聞いた時だった。
先生「みなさん、残念なことにスマイルくんは転校することになりました」
「あと1週間で遠くに行ってしまうので、それまで仲良くお願いします」
…
kn「ねえ、うそでしょ」
sm「……ごめんね」
「どうしても言えなかったの、
お父さんがおしごとのかんけいで遠くに行かないといけなくなっちゃったから」
kn「ぼくもついていく」
sm「……むりだよ」
「ぼくだって本当はきんときといっしょにいたい、遠くに行きたくない」
この時の彼の声は震えていて、涙を堪えていた。
俺は本当について行きたかったけど
できるわけがなくて、
スマイルと過ごせる残り1週間を寂しさと過ごした。
…
お別れの日。
クラスみんなで『お別れ会』をすることになった。
でも、俺は絶対にしたくなかった。
なんで『お別れ』って言うの?
もう会えないの?
結婚するんだからまた会えるのに。
だから、絶対にやりたくなかった。
俺は教室から逃げ出した。
先生に捕まって、話を聞いてくれた。
先生は優しかったから、
俺を他の部屋に移動してくれた。
『お別れ会』は参加しなかったけど、
最後にスマイルと二人で話した。
kn「なんでみんなおわかれとか言うんだろうね」
「ぼくはみとめないから
ぼくはずっとスマイルのことがすきだよ
ぜったいにスマイルのこと、わすれないから」
sm「うん」
「きんときと会えなくなっちゃうから遠くに行きたくないけど
どうしようもできないから
ぼくはここにのこってきんときといたい」
sm「……いやだよ」
彼は泣き虫だ。
俺も泣き虫だけど、ちょっと怒っていた。
涙なんて出なかった。
絶望でしかなかった。
顔色を伺った彼が俺にひとつプレゼントをくれた。
sm「……これ、ぼくのすきな色のお花」
「これをぼくだとおもったら、少しさみしさなくなるでしょ?」
kn「…ありがとう」
「……じゃあ、はんぶんこしよ?」
最後に二つ約束を交わした。
『将来絶対会うこと』
『この花が枯れても、無くさないこと』
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コメント
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約束エモエモすぎます.ᐟ.ᐟ幼児の 頃の 約束事のお話とか だいすきすぎます;;続き待ってます♩♩