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観測のために光を照射する云々というのは、
観測による擾乱と呼び、不確定性原理とは関係ありません。
ただ、混同してる説明がよく見られます。
それは、元々ハイゼンベルク自身が勘違いしてたからだと思います。
量子力学によると、位置と運動量は同時に決まっていないという事が導かれます。
これが不確定性関係です。
これは量子力学では物理量が確率的にしか得られない事が原因です。
つまり、何かを測定した時に、ある確率である値が得られるという事です。
これは観測方法が悪いとか、まだ物理学が完成していないとかではなく、実際に決まっていないという事が実験的に証明されています。
物理量は観測した時に決まります。
観測したら値が得られるので人間は観測する前からその値だったと勘違いしてしまってただけで、現実は観測と同時に値が決まっているのです。
ただ、
それぞれの値が得られる確率は観測前から決まっています。
例えば、50%の確率で1という値が出るみたいな事です。
もちろん、100%の確率で1という値がでるという状態も存在します。
ここまでが理解できれば不確定性関係の意味を理解できます。
それは、
「位置を観測した時に100%の確率である値が出る」
「運動量を観測した時に100%の確率である値が出る」
というのを同時に満たす状態は存在しない。という事です。
例えば、
完全に同一の状態を100個用意して、50個に対して位置を測定し、50個に対して運動量を測定します。
もし、測定された50個の状態で位置が全部全く同じ値だとしたら、
残りの50個の運動量を調べた時に、運動量が完全にランダムになります。
もし、位置が全部全く同じではなく、ある幅に分布していたとしたら、
運動量は完全にランダムではなく、
ある程度の範囲に分布します。
このように、両方が確定した状態は存在せず、
一方もしくはどちらも曖昧な状態しか存在しないわけです。
『観測者の学術記事』
「ラプラスの悪魔について」