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《一華編》

私は私のダメなところを昨日で学んだ。

私はどうも余計な一言を付け足してしまう癖があるらしい。

母に確認すると何を今更と笑われた。家族であればギリギリ慣れるだろうぐらいの私の癖は、あくまで友達である彼女たちにとって受け入れられないものであったのかと悟った。

だから今日こそは、私は彼女たちと落ち着いて話し合えるような気がしていた。

「ねぇ、話し合いましょう」

「…っ、貴女なんなの?!」

私がしたのは朝からただひたすら付きまとうということだった。

そして、彼女たちはついにお昼休みに音をあげた。

私は昼にお弁当を食べないという覚悟を決め、食堂に何も持たずに彼女たちについて行ったのだ。

彼女たちがようやく反応してくれたと少し目が潤みそうになる。

「ごめんなさい」

私はこの機会を逃してはならないと勢いよく頭を下げる。

「は?」

「言い訳はしない。

あれは私が悪かったと思ってる」

困惑が目に見えている彼女たちの様子を伺うことはなく、私はただ自分の彼女たちの上靴だけを見つめ頭を下げ続ける。

そんな拮抗状態は何分続いたのだろうか。

食堂は少しざわめきが目立ってきた。

「…いいわ。

貴女にも私がなぜ怒っているかが理解出来たんでしょう?」

「!」

ハッとして顔を上げるとすぐに彼女からビンタが飛んできた。

ギュッと目を瞑って、私はそれを受けた。

バチンと音がしたそれは確かに少し痛い。それでも少し、優しさも感じた。

「私たちは貴女を許せない」

私たちって言ってるけど相談もせずに言ってる意見は貴女1人の意見じゃない?

ふと出かけた言葉を私は必死にグッと飲み込んだ。

ダメだ、これを口に出しては。そう言われただろう。

「だから、私たちが忘れるまで話しかけてこないで

…いちか」

いちかとは、私の名前はじめはながいちかに見えたと彼女たちがつけてくれた私へのあだ名だ。

再びその呼び名で呼んでくれたことに対してじわりと視界が歪み、涙が目から溢れた。

ただ嬉しかったのだ。

「…分かった」

なんとかその言葉だけを喉から絞り出す。

「…できるだけ、早く忘れるから」

私は1つ彼女たちに頷き背を向ける。

もうマスカラが落ちるなど関係なかった。嬉しい涙はなかなか止まってくれない。

トイレで顔を確認すると、想定通りにボロボロだ。

それでも私は晴れ晴れしい表情をしていた。

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