「ねえ、このワンピース変じゃないかな」
クーパーの助手席で、あたしは服の裾を引っ張った。あっという間にお見合いの日は来て、今は朱虎の運転する車で待ち合わせ場所に向かっている途中だ。
おじいちゃんはドレスを着ろ、いや振袖を着ろとうるさかったけど、結局あたしが今着ているのはこの前バーゲンで買ったワンピースだ。メイクは軽めで、髪型は悩んだ挙句に無難なハーフアップでまとめた。
お見合い相手は『構えないで、ちょっとデートするつもりで来て欲しい』と言ってくれたらしい。デートどころか休日に友達と出かけたことすらないあたしには、絶妙に難しいテーマだ。
「やっぱり、ピンクのスカートにしたらよかったかな? ねえ朱虎」
「いいんじゃないですか」
「メイク濃すぎ? 髪型もなんかうまくまとまってない気がするし……」
「大丈夫ですよ」<*****************
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