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第5話
目黒side
翌日。
佐久間くんは、何事もなかったかのようにいつも通り明るい。
🩷「阿部ちゃーん!」
でっかい声で呼びながら阿部ちゃんに抱きついている。
それに阿部ちゃんは少し驚きながらも、優しく頭を撫でている。
💚「どしたの、さくま」
🩷「にゃは、なんでもなーい」
💚「そっか」
阿部ちゃんの眼差しに、どこか寂しさを感じた。
阿部side
今日の佐久間は、いつもに増して元気だ。
昨日何かあったのだろう。長年一緒にいるからわかる。
佐久間はなにか辛いことがあっても、平然を装って気丈に振る舞う。
でも、その明るさはいつもとは少し違うのだ。
何が違うかって、説明は難しいけど、とにかくどこかが違うのだ。
みんなは気付かずに「今日も元気だなー」なんて笑ってるけど。
俺には佐久間が無理してることくらいすぐわかる。
俺は昔からずっと佐久間のことしか見てないから。
佐久間のことが好きで、大好きで。だからこそ、傷つけたくなくて。
ずっと、ただの「親友」を装ってきた。
『 あ の 日 の こ と 』 は、なかったことにしないと。
この関係は壊したくなかったから。
夜。
ただぼーっとスマホをいじっていたら、めめに話しかけられた。
🖤「今、ちょっといいですか。」
💚「うん、どうしたの?」
🖤「…………佐久間くんに、好き、って言われました」
めめは、俯きながらそう言った。
💚「⋯そっ、か。」
なんでこんなこと俺に言ってくるのかはなんとなくわかった。
🖤「でもっ、⋯断りました」
わかるよ、めめだったらそうするよね、だって、
🖤「俺は、阿部ちゃんが好きだから」
まっすぐな告白。
そうだよね、めめはずっと俺のことを想ってくれてたんだよね
薄々気付いてた。
それなのに、気付いていないふりをしていた。
めめのために―――
いや違う。自分のためだ。
俺は佐久間が好きだから。
佐久間以外の人に好かれていても、複雑になるだけだから。
これ以上この恋を拗らせたくなかったんだ。
俺って、本当に自分勝手な人間だよな。
こうやってめめはまっすぐ気持ちを伝えてくれているのに、俺の心の中にはずっと佐久間がいる。
💚「ちょっと考えさせて」
🖤「うん」
こんなに綺麗に想いが交差する三角関係って、あるんだね。
何もかもうまくいかないね、
どうしようもないこの関係に、胸が苦しくなった。
コメント
2件
私は🖤🩷派なのですが…この三角の関係性が切なくて切なくて(>ω<。)むっちゃ好きです どんな結末になろうと見守ります!!