ひゅうがは宣言通り、驚くほど積極的にゆうたにアプローチしてきた。
暇さえあれば、送り迎えをしてくれて、仕事の後や休みの日も一緒に過ごす時間を作ってくれた。
ひゅうがのその行動が、最初は少し戸惑いを感じさせたものの、次第にそれが当たり前のように感じられるようになった。
ある日、ひゅうがは突然、
「これ、買ってきたんだ」
と言って、お揃いのアクセサリーを手渡してきた。
「お前、こんなの好きだろ?二人でつけようぜ。」
その言葉に、ゆうたは驚きながらも、嬉しさを隠せなかった。
自分では全然考えもしなかったプレゼントで、心の中にじわじわと温かさが広がった。
さらに、ひゅうがは時折、小さなプレゼントもくれるようになった。
例えば、ちょっとしたお菓子や、普段使いできる小物。
どれも思いが込められていることが伝わってきて、ゆうたは心の中でそれがどれだけ嬉しいことか、言葉にできないほどだった。
「これ、ありがとな。」
その度に、ゆうたは何度もお礼を言った。ひゅうがは照れながらも、
「別に、気にすんなよ」と笑って答える。
だけどその笑顔の裏には、やはり真剣な気持ちが込められていることが、ゆうたにはよくわかった。
時間が経つにつれ、ゆうた自身も変わっていった。
最初はひゅうがの優しさに少し距離を置いていたけれど、次第にその温かさに慣れ、そして心を開くようになっていた。
もともと人前ではあまり甘えない性格だったゆうただが、いつの間にかみんなの前でもひゅうがに甘えるようになっていた。
裏方の前でも、軽く肩を寄せたりするようになった。
最初は自分でも戸惑ったが、その都度ひゅうがの顔が少し照れくさそうに赤くなるのを見ると、やっぱり嬉しい気持ちが湧いてくることに気づいた。
ひゅうがは決して押し付けがましくなく、でも自分の気持ちを真摯に表現してくれている。
その姿勢に、ゆうたはますます引き寄せられていった。何より、ひゅうがと一緒にいると、気持ちが楽で、どんな小さなことでも一緒に楽しめるようになっていた。
ある日、裏方のぼんがゆうたに向かって言った。
「ゆうた、ほんとにひゅうがに甘えすぎだろ。」
その言葉に、ゆうたはすぐに顔を赤らめ、慌てて言い返した。
「うるさいな、別に…」
でも、その後にすぐに笑顔を見せて、みんなもそのやり取りを微笑ましく見守っていた。
その瞬間、ゆうたは心の中でひゅうがに対する感情が確実に変わったことに気づいた。
最初はただの気持ちの整理をしていたはずなのに、今はひゅうがと一緒にいることが自然で、何よりも大切な時間になっていた。
周りの目を気にすることなく、二人の関係は着実に深まっていった。ゆうたはひゅうがが自分に見せてくれる優しさと、彼の真剣な気持ちに、確実に心を開き始めていた。
しかし、その気持ちとやまとに対する気持ちはまた違う、と言うこともわかっていた。
…… ᴛᴏ ʙᴇ ᴄᴏɴᴛɪɴᴜᴇᴅ
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