テラーノベル
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公園のベンチで1人、ハンバーガーを食べるのが好きだ。
子供たちの遊ぶ声、あわただしく行き交う背広の面々、今日に限っては鳥が遠くでぎゃあぎゃあと喧嘩でもしているようだ。その喧騒が私をこの世界で生きている1人の主人公にし、一人ひとりの背景にもしている。
この圧倒的なまでの日常感がたまらない。
だが日常感とはなんだろうか。
たまにふと考えることがある、この間旅行で訪れた海の近くのスーパーマーケット。
そこで働いている人達は普段どのように生活しているのだろう、今まで何をして生きてきて、ここで働いて銭を稼ぎ、飯を食べていくことを決意したのだろう。ここで生きていくと、決断をしたのだろう。
家に帰ったら何をして、どこかの誰かと恋愛なんかもしているのだろうか。
好きなご飯はとか、好きなブランドはとか、はたまた好きな入浴剤なんかもあったりするのだろうか。
本当はちょっと前まで存在すらしていなくて私がここに訪れたことによって生成された所謂モブキャラ、背景やNPCの類なのではないだろうかと。
その人から見たら私の方こそ毎日来店する多数のモブの中の1人なのだろうか。
吹き抜ける風の中、しっとりと考える。
ハンバーガーを食べ終わりコーラをズズっと飲み干しうーーんと背伸びをする。
腕時計を確認しサッとベンチから立ち上がり、子供たちの集まっている砂場の近くに行き、私は着込んできた爆弾ベストのスイッチを押した。
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