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俺はこいつに一通り話をした。嘘は言っていないが……
「魔界からやってきた悪魔…。はっ、厨二病も甚だしいくて見てて哀れだ!それに、人間が魔法を使えない? それこそ冗談だろ。 」
俺だって冗談だと思ったさ。人間が魔法をつかえるなんて、ありえないからな。けど、こいつから、この世界の歴史等を聞く限り…俺の知っている世界とはあまりにも違いすぎる。恐らくこれは……
「と言いたいところだが…お前の話には矛盾がない。これは、恐らく……」
『異世界転移だな。』
「やはり、君もそう思うか。」
「あぁ、以前先輩に貸してもらった本に書いていた奴と状況がそっくりだからな。」
俺もレヴィに貸してもらったラノベで、異世界転移の本があった。レヴィなら、今の状況を喜びそうだな。いや、あいつは人と話すのが無理だから、だめか。
「まだお前の事は信用できないが、嘘はついていなさそうだ。」
「俺も君にナイフを突きつけられた事は許していないが、君が嘘をついてるようには見えない。」
「あぁ、事故紹介がまだだったな。俺はNRCのスカラヴィア寮副寮長、ジャミル・ヴァイパーだ。ジャミルで良い。」
ジャミル、か。
「さっきも言ったが、俺は魔界の7代君主が1人、憤怒のサタンだ。サタンと呼んでくれ。」
「俺は、出来れば家に帰りたいが、どうすれば良いのかわからない。ジャミル、どうにかならないか?」
「俺はただの一生徒だからな。どうすることも出来ないが……。取り敢えず、学園長に相談だ。自分の保身しか考えないあいつが、どうにかしてくれるとも限らないが…。学園にいる以上、まず、学園長と話すのが1番だろう。」
学園長と言えば、学園で1番偉い人じゃないのか? RADでいう、ディアボロ殿下みたいな。それにしては扱いが雑だな…?
「ちょうど、学園長から連絡が来ていたんだ。 昔使っていた寮の掃除をするから、各寮1人以上人員を寄越せ、とな。学園長も後から其処に向かうらしい。うちの寮からは俺が行く予定だったから、丁度いいさ。一緒に行くということで良いだろ、サタン?」
成程。ジャミルが俺を案内してくれると言うことか。それに、恐らく…俺を見張っておきたいんだろう。俺のことを信用しきっていないようだからな。最初に話してた、カリムって奴はいろんな奴から命を狙われているらしいし、妥当な判断だ。
「ああ、勿論だ。俺はジャミルの後をついていくとするよ。」
まぁ、そんなこんなで、俺は学園長と話をするため、ジャミルと連れ立って歩き始めた。