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🐭×🎶
好きって言わなきゃ出れない部屋
微センシティブ…?
「……ってなんやねんこれぇ……。」
「さあ……?」
よく知られるような真っ白で何も無い部屋に、
よく知られるようなバカでかいモニター。
そこへ映し出される、『好きって言わなきゃ出れない部屋』の文字。
「さいっあくやぁ……。」
「それは、ここへ来たのが?それとも、俺と一緒に入れられたのが?」
「へ?いや、いやいや、ここへ来たのが!に決まってますやんそんなんもう!」
「そう、なら良かった。」
「いや別に良くは無いけどね!?急にヘラんないでくれ!?」
「www」
相変わらずマイペースな刃弐。
苦笑いをしながらポツンと置かれていたルールブックに目を通す。
・お互いに好きを言い合わないといけないこと
・相手の名前も一緒に言うこと
などなど…。
「……いやこれ気まずぅ……。」
「んー…………。」
音鳴とて男、別に刃弐の事は嫌いでは無いが、それとこれとは話が違う。
(絶対言いたくねぇ……!)
刃弐に背を向け、ルールブックを無心でめくる。
絶対に今後使うことなんてないだろうに、内容を全部覚えてしまう。
「好きだよ。音鳴。」
「へああぁっ!!?」
「……ふはw」
突如として背後から聞こえた刃弍の声、そしてお題の言葉。
「なん…なん、はあ!?」
「え?言わなきゃ出れないんでしょ?ほら、音鳴も。」
「っぐ……!」
恥とかないのかこの男は。
顔が赤くなるのを自覚しながら心の中で悪態をつく。
なぜお互いに言わなければならないのか。
なぜ『好き』なのか。
ルールブックに書いてあったことを恨めしく思う。
「音鳴さ~んw?」
「う……ぐッ…、」
(整った顔ニヤニヤさせんなや。ムカつくのぉ!)
「っす……………す、………、」
「………あ゛ぁ!ムリぃ⤴︎︎!?」
いやムリ。
絶対言いたくない。てか恥ずくて言えない。
「腹括ってよ~音鳴、男の子でしょ?」
「いや男やからムリやねん。」
「そうかw」
(俺普通に女の子好きやし、あんな甘い声出せんし…)
自分のことをノーマルだと信じ込んでいる音鳴は、無自覚に刃弐に好意を寄せていることに気づかない。
ん~、なんていいながら考える素振りを見せる刃弐。
「じゃあさ、何したら好きって言ってくれる?」
「はい?」
「今ここで好きになってもらおうかなって。」
「いや、いやいやいや…そういう問題じゃ、」
じりじりと近づいてくる刃弐。
後ずさる音鳴。
「ば、刃弐さん?近いっす、」
「うん。」
「いやうんじゃなくて。」
「好きだよ。」
「ちょっ…、」
壁に追いやられ退路を塞がれる。
「好き。音鳴、大好きだよ。」
「や、刃弐待って?」
「愛してるよ。ね、音鳴は?」
「…ッ、」
「音鳴は…俺のこと好き?」
「……ッ…だから、」
まっすぐに見据えられ、目を逸らすことすら許されない。
蛇に睨まれた蛙とはこういう風な状況を言うのだろうか。
「音鳴。」
「…はッ、う……。」
視覚情報が刃弐で満たされる。
今までにないくらい顔は熱いし、脳みそはとっくにキャパオーバーだ。
「……ふふ。」
刃弐の顔が更に近くなる。
反射的に目を閉じれば、唇に熱。
「…かわいい。」
「っあ、」
甘く、熱っぽいその声に羞恥心がMAXになる。
「ぅ…ふ、す…き、好きや…ばに…。」
「!、本当?」
「っほんと、だから…一旦離れてくれ…。」
俯き、絞り出した声は震えていて情けない。
言わなきゃいけないような気がしたのだ。
これ以上意地を張れば、ネズミが牙を剥いてくる気がして、
甘い声と裏腹に、その目に宿る炎に気づいてしまったから。
「お、開いた。」
「はー…も、出よ…。」
未だ早鐘を打つ自身の心臓を無視して刃弐の腕から抜け出す。
「待って、音鳴。」
「は、」
後ろから腰に手を回される。
「今度からそういう目で見るから…覚悟しててね?」
ネズミからは逃げれそうもない。
で!き!た!
もうこれ以上エッティな雰囲気は勘弁して…書けない…
この先はもうご想像にお任せします。
さばしおさんリクエストありがとうございました!遅くなってすいません…リクに添えてるかな…?
次→🐍☠️と🐍🟦
書きたい、けどシチュ浮かばない…。
リクエスト待ってます、でも遅くなるかも…ゴメンナサイ