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「サメメメっ。やったサメエエ」
額に十字傷を刻まれた少年、出雲桃太の腕の中で、銀髪碧眼の少女、建速紗雨は満面の笑みを浮かべて、快哉《かいさい》を叫んだ。
「むふーっ、桃太おにーさん。紗雨と一緒にお風呂をつくるサメエ」
「どうやるの?」
「こうやって、川のお湯が入るように川上に入口を作って、川下に石を積み上げて堤を作るんだサメエ」
桃色のラインが入った白のスイムトランクスを履いた少年と、青と銀色のワンピース水着を着た少女は、河原をちょいちょいと動かして、お湯だまりを作り上げた。
「紗雨ちゃん、楽しいね」
「ずっとこうしたかったサメエエ」
桃太と紗雨は右手と左手を繋ぎ、足を伸ばして肩まで身を沈める。
「「く、くやしいが紗雨ちゃんが喜んでいるなら、仕方ない」」
二人の幸せそうな様子を見て、級友である林魚達も、奥歯をがりがりと噛み締めながら、この場は退却を決めたようだ。
「コケーっ。もうお風呂を作ったんですねご一緒してよろしいですか?」
そうやって桃太と紗雨が温まっていたところ、次に川辺の浴場に現れたのは、赤い髪を二つのお団子状にまとめたグラマラスな少女、六辻詠だった。
詠の着衣もまた、日差しに生えるシンプルなワンピース型の濃紺の水着だ。
「迷ったのですが、一番動きやすそうなものを選びましたわ」
「う、詠さん。そんな水着もあったんだね」
桃太が驚くのも無理はない。
伸縮性の強い素材のおかげできちんと着こなせているが、詠の場合、濡れた生地を押し出す砲弾のような胸元がなんともエロティックだ。
「おい、あれって中学指定のスク水だよな……」
「ああいう水着をさりげなく入れるだなんて、獅子央孝恵校長って、偉大だったんだな」
「我々が偉くなったら、票を入れる代わりに水着を制服にしてもらおう」
桃太達の林魚達がよからぬ野望に身を焦がしていたが、おそらくその政策は通らないだろう。
「サメーエエエッ。こんなのアリかサメエエ!?」
「コケーッ、な、なんです。私なにかやっちゃいましたか!?」
なぜなら、同じ女性である紗雨が既に頬を膨らませ、桃太を挟んで詠に食ってかかっていたし、直後にとんでもない爆弾が投下されたからだ――。
「ふん、これだから生まれた容姿にあぐらをかき、努力をしない小娘は困る」
「サメエエ?」
「こ、コケっ」
真打ちとばかりに河原に姿を現したのは、色気には一家言あると思われる伊吹賈南だ。
「待たせたな。さすがは孝恵、妾の趣味をよく理解して、必要な水着を用意してくれたものよ。さあ見惚れるがいい」
そんな賈南が身につけた水着は、白いお尻も丸見えな黒いTバックをはき、細い二本のヒモが胸をギリギリで隠しているという、凄まじいデザインだった。
なるほど若返った彼女の肉体は貧相で、胸部もまな板のように平坦だったが、あまりに突き抜けたエロスで色気が爆発している。
「さあ、皆のもの。めくるめく愛の歌を奏でようではないか」
「公然わいせつ罪の現行犯! 逮捕おおおおっ!!」
コメント
1件
えええ第474話にしてこの平和な川辺の修羅場…!!笑 紗雨ちゃんの「サメエエ」連発と桃太くんとのお風呂作りが可愛すぎたのに、詠ちゃんのスク水→賈南のTバックって展開予想外すぎて叫んだww 最後の「逮捕おおおっ」で全部持ってかれたよ、タイトルの花のイメージとのギャップが癖になる回だった🌸
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