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そんな事を考えていたら、ある休日に親友から連絡がきた。
【今さ、❑❑にいるんだけど、女子一人の他男子で超気まずいから来て〜!!】
遊ぶ時に誘って欲しかった、という思考が一瞬頭をよぎったものの、流石に心配だったため言われた場所まで行った。
親友と男子軍が居たのは、❑❑のゲームコーナーで、クレーンゲームやカジノを模した機械の音が私の鼓膜を刺激した。
皆を呼び集めた☆君は、ゲームに勝ち上機嫌だったため、やる気のない私に
『これやるから自由に遊べよ』
と言わんばかりに10枚のコインを渡してきた。
もらった物を返すのも申し訳ない、と思い私は親友を連れ近くにあったミニゲームをした。
そう簡単に上手くいくはずもなく、息を吐くように自分の手から消えていくコインと、私にそれを渡した☆君に罪悪感を抱いた。
そんな私を、聞き慣れない一つの声が呼び、肩を叩いた。
『ねぇ、君。』
人見知りの私にとってそれは最初は恐怖でしかなかったが、スルー出来るはずもなく応答してしまった。
はい、?
『それ、貸して』
??
『コーイーンー』
あ、どうぞ。
『wちょっと待っててね〜』
自分の理解力の無さが胸の中で混乱を渦巻かせた。
「ちょっと待ってて」「貸して」ということは、いずれ自分の手にコインが戻ってくるのだろうか。
どうして愛想もない私に声を掛けたのだろうか。
下らない考え事をしながら、ゲームで盛り上がる☆君率いる男子軍を横目に親友と雑談をしながら、言われるがままその人を待っていた。