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緊急事態発生なう!!!
鶏が飛んだ!
この世界の常識は知らないけど鶏ってあんな風に飛ぶの!?
「コケーーーー!」
こうなったらヤケクソだ!
「来いよ鳥野郎!相手してやる」
そう、俺に残された手段は一つ……肉弾戦!
「うおおおおおお!」
「コケーーーー!」
はい、捕まりました。
その時間わずか数秒……一撃で掴まれて飛んでます!
「すいません!誰か助けてー!ヘルプミー!!」
もはやベルドリは土塔で作った足場を離れ下には何も無い所を飛んでいる。
万が一俺が足掻きとして暴れて落とされたら逆花火になっちゃうからだらーんとしながら助けを求めた。
…………
……い、今はほら!まだ成長途中だから!
絶対に他の異世界の先輩方みたいに無双できるまで成長してやる!
「未来があればだけど……」
「クァーク!クァーク!」
なんか変な鳴き声出してるし……
とりあえず俺を食べる気はなさそうだ、でも何だろ?何かとてつもない気配を感じ__!?
「ま、まさか……」
その正体は人でも魔物でもない。
背中にビンビンに伝わってくる感覚……と言うか膨張した先っぽが当たって確信に変わる。
それは今の俺には無くなった__
____大きなオスの“パオン”!!!!!!
「ひいいぃ!ほんとやばい!異世界来てエロい同人誌みたいな事になる!マジでなる!誰か!マジでほんとに誰か助けてえええええええええええぇ!!!!」
____その時だった!
ドッドッドッド!
と物凄い勢いで【土塔】の垂直な壁を力強く登って来る音!
あれは!!!
「ゴリさん!?」
「ウホウホウホウホオオオオォォォォ!」
ゴリさんは塔を崩しながら此方にジャンプして来た!
俺の方からみたらマジでかっこいいよ!ヒーローだよアンタ!
「ウホア!」
ゴリさんはそのままベルドリの足を掴んだ!
「コケケ!?!?」
「……あ」
これってもしかし____
「うわぁぁぁあ!!おちるおちる!」
重量オーバーだああああああああああ!!!!
「なんとかしてええええええ!!」
ヤバいヤバいヤバい地面が近くなっ____
「もうだめだぁ!」
……………
…………
……
しかし、俺は地面に落ちて死ぬことは無かった……なぜなら
「大丈夫だど?」
俺をいつのまにかベルドリの足から解放してお姫様抱っこで着地してくれたのだ!
ゴ、ゴリさんんんんんんんん!
あんたどこまでイケメンなんだ!惚れちゃいそう!
「ありがと5番さん!本当に助かったよ!」
大好き大好きチュッチュ!いや、心の中だけだけどチュッチュは!
「ウホウホウホ!」
俺を地面に降ろしたゴリさんは胸をドラミングして喜びを表現する……あれ?そういや配置的にゴリさんの位置って__
「……卵は?」
「あ……」
「え?」
もしかして置いてきたの!?
すぐ近くに先程俺を掴んでいたベルドリの♂はゴリさんに地面に叩きつけられ伸びている……つまり中にいるのは1匹だけ!
3人で行けば隙が生まれるはずだ!まだ間に合う!
「行こう!」
「ウホ!」
急いで檻の方へ__
「あれは!33番さん!?」
ライオンさんが檻の中で立っている!
もしかして此方を察して一人で取りに行ったのか!?
また動けなくなるよ!……と思ったけど……
「あ、あれ?」
檻の中のライオンさんは魔法を使ってる様子は無く。
何やら卵を守るベルドリに……話しかけてる?
「お嬢さん、そりゃないですわ、あんたんとこの旦那、うちの姉さんに手出してただで済まされるとおもってるんですか?」
え?どういう状況?
いや、魔物が言葉わかるわけないやろがい。
「まぁまぁ、俺は何も命を取ろうってわけじゃないお嬢さんの卵、三つばかり貰おうか」
そう言って、ベルドリ♀にライオンさんが近づいた時、卵を守ろうと「クァーケカカカ」と威嚇を始めた!
やばい!攻撃体勢だ!
__だが
「ガァァァァオォオ!!」
ライオンさんの咆哮はビリビリと空気を振るわせ鼓膜だけでは無く恐怖心を刺激する。
「クァ!?」
「食っちまうぞ!」
「クァァァア!!!?!?」
ベルドリ♀は卵を温めるのをやめ檻の奥へ一目散に逃げ出した!
「分かればいい」
ライオンさんはキッチリ卵を3個、ベルドリが見てる前で貰い檻から出てきて俺の所に来た。
「姉さん、三つ取りましたぜ」
「う、うん……ありがとう」
誰が姉さんや……なんてツッコミは言葉に出して今は言えない……ちょっと俺ちびりそう……
「へへ、こんなのちょろいもんでさぁ」
いや、昨日まで君ボコボコにやられてたよね?
「卵、とったど?」
途中から状況が分かってゆっくり来ていたゴリさんがライオンさんに話しかける。
「おう、姉さんの分も含めてキッチリ3個だ」
「……」
「……」
「ふ、2人とも?どうしたの?」
え?何?なんで2人とも睨み合ってんの?喧嘩?
「5番!」
「33番!」
2人はまるで学校の不良が喧嘩した後に仲良くなるドラマみたいな感じで握手を交わした……え?何この状況?
「姉さんを良く守ってくれた!お前は男の中の男だ!」
「お前ごぞ、オデに任せて35番の作戦をせいごうさせてぐれだ!」
あ、あぁ……そう言うことね……
なんか俺、足引っ張ってごめん……
「と、とりあえず、クリアだね!」
どこから見てたのか部屋に声が鳴り響いた。
{5、33、35、クリアです。それを持って入り口へ戻ってください}