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なぁぁぁぁぁぁぁぁんで! こんなに文章力あるのさ!
``旅人´´
俺は、地から響く轟音で目を覚ました。
俺はそれを大したものと考えず、再び眠りに落ちた。……それこそが、間違いだった。
耳障りなアラームの音が脳裏に響く。俺はそれを止めると、窓を見た。そして、現実で起きた事とは信じがたい光景を目にした。
俺が住んでいた街だったはずの場所はまるで空が逆さまになったように真っ青で、目を凝らせば、そこは海であり全てが水に沈んでいた。あまりにも現実離れした光景と幻想的な美しさに目が釘づけになる。
…綺麗だ…綺麗だが…こんな事をしている場合ではない気がする。
俺はパジャマから服に着替えると一階のリビングへ向かった。
リビングは少し水に濡れていたが、問題はそこではなかった。一匹の化け物がいた。それは、肌は緑に変色し、微かに腐っている様な匂いがした。まるで、有名なゾンビだ。……友好的、ではなさそうだ。こんな事はしたくはないが、俺はそいつの顎を蹴った。
人間と同じ造りをしているなら、ゾンビだろうと気絶するだろうと思ったからだ。……案の定、気絶してくれたが。
そのまま気絶している化け物を柱にくくりつけ、外に出ようと試みようとした。
だが、一階は海に浸かっている事に気づき、俺は父さんと母さんを家の中で探した。だが、いなかった。
状況はよく分からない。けれど、誰かに会わなければ状況を知る事すら出来ないだろう。俺はリュックを取り出し、食料や衣服、父さんが趣味であった銃器を入れ、背負った。
今更だが、ゾンビの様な奴には噛まれたらなるのかもしれない。なんせ、空気感染はない事が俺と先程気絶させた奴によって証明されているのだから。しかし、どうやってこの広大な海を渡れば良いのだろう。
……確か、地下室に折り畳み式ボートがあったはずだ。それならこの海を横断出来る。
俺はボートを漕ぎだし、何処かの陸地へ向かった…。