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魔力の風が流れるディア・アルス王国。その北端、蒼い湖に囲まれた魔法学院に、今年も新しい生徒たちが集まっていた。
その中に⋯⋯ひときわ雰囲気の違う少年がいた。
その少年の名前は、十碧(とあ)。
黒髪はくしゃくしゃで、目つきは鋭い。学院に来る前は小さな街で喧嘩ばかりしていた“元ヤン”気味の少年。
しかし、魔力だけは誰より強く、そのせいで街でも「危ないやつ」と噂されていた。
「⋯⋯別に、ここに来たかったわけじゃないね。強制だよ、強制」
ぶつぶつ言いながら門をくぐったとき⋯⋯
「大丈夫? 迷ってるの?」
透明な声が背中に届いた。
振り向けば、陽の光を吸いこんだような青髪の少年が立っていた。
澄んだ瞳。やわらかい微笑み。周囲の空気まで明るくするような存在。
その名は 蒼空(そら)。
「君、新入生だよね? あ、オレは蒼空。案内しよっか?」
「⋯⋯いらないね。ボクは一人で平気」
ツン、とそっぽを向く。
しかし蒼空はまるで気にしていない。
「そっか。じゃあ、一緒に歩こう」
「いや、だから今の聞いてた? ボクは⋯⋯」
「一人で歩くより二人の方が楽しいよ?」
笑顔まぶしすぎるだろ⋯⋯。
十碧は思わず視線をそらした。
(なんだよ⋯⋯この子。敵意が湧かないね⋯⋯)
学院の廊下を歩く二人。
すれ違う生徒たちは蒼空に向かって手を振り、声をかける。
「人気者、だよね? 君」
「え? そうかな。みんな優しいだけだよ」
「⋯⋯へえ、そういうタイプ⋯⋯」
十碧は、なぜか胸がちくりと痛んだ。
けれどその理由は、この時の彼にはまだ分からない。
やがて、蒼空がふっと立ち止まる。
「十碧くん。君の魔力⋯⋯すごく綺麗だね」
「な、なんでいきなり⋯⋯!」
「光の糸みたいに見えるんだ。すごく優しい色」
「⋯⋯優しくなんて、ないよ。ボクは⋯⋯」
十碧の言葉をやわらかく遮るように、蒼空が微笑む。
「うん。知ってる。
でもね〜、優しさって、隠してても分かるものだよ」
「⋯⋯っ」
心臓が跳ねた。
蒼空の瞳に映るのは、誰も知らない“ボク”の本当の姿みたいで。
(なんだよ⋯⋯怖いね。
でも⋯⋯目をそらせないよ)
こうして、ツンデレの十碧と、光のような蒼空の物語は静かに動き始めた。
こんばんは〜!
いつでもどっこでも挨拶が「こんばんは」か「おはよう」ですw
惡魔るむです〜!
なんと!
苦手なノベルを書いてみました🎉
チャットノベルしか書いてなかったのでね、
すごい新鮮〜(*´﹃`*)
ここまで読んでくれてありがとうございましたっ
誤字あったら教えてね〜!