コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
早朝の6時頃か…、目が覚め、俺は下着だけの姿で航平さんのベッドで目が覚めた。 航平さんはデスクでパソコンをいじりながら、「おはよう」と言い、爽やかな笑顔でこちらに朝の挨拶をした。
「おはよ…もう朝か…」と俺は寝ぼけながら呟いた。
「コーヒーでも飲む?」
「飲む…」と俺はボソっと言い、水色のストライプ柄のシャツを手に取り、スッと羽織った。
航平さんはキッチンに向かい、フィットネス用の白のタンクトップに黒のビキニブリーフだけの姿でやかんに水を入れ、お湯を沸かしている。
「朝のキスをしてよ」と航平さんはベッドの横に座りながら言う。
俺は頷きながら航平さんの唇にそっとキスをし、航平さんと軽くイチャついた。
そうしているうちに、やかんが沸騰した音が聞こえ、航平さんはキッチンに向かい、ドリップコーヒーをカップに添え、ゆっくりお湯を注いでくれている。
「はい」と航平さんはベッドサイドにブラックコーヒーの入ったカップを置き、ベッドに腰を掛け、朝のニュース番組を見ながらコーヒーを飲んだ。
「今日はお仕事は休み?」と航平さんが聞く。
「うん、今日は仕事はしない日」と俺は返事をした。
「朝のモーニングでも行く?」
「うん、行きたい」と俺はコーヒーをゆっくり飲みながら言う。
「じゃあ、コーヒー飲んだらシャワーを浴びないとな」と航平さんは爽やかな笑顔で俺の髪を撫でながら言った。
「確かに、髪がベタベタだからシャワー浴びてスッキリしたいかも」
「じゃあ早くコーヒー飲んでよ」と航平さんは笑いながら言う。
「熱々だから早くには飲めないよ」と俺は言い、「それもそうだな」と航平さんは爽やかに言う。
俺はコーヒーを早く飲み干し、ベッドサイドにあるスツールにコーヒーカップを置いた。
「じゃあシャワー浴びてくるよ」
「なら一緒に浴びようよ」と航平さんは言い、二人でバスルームに入った。
バスルームは赤いタイル調の作りで、航平さんが愛用してるペアーの香りのシャンプーの匂いが漂っている。
「後ろ向いて」と航平さんは言い俺は後ろを向いた。
航平さんは泡立てたボディーソープを俺の背中を洗い、胸筋あたりの胸にまで手を回し、うなじあたりにキスをしてきた。
「あっ、ちょっとくすぐったいよ」と俺はみっともない声を出した。
「じゃあやめる?」と航平さんはニヤついた表情で言う。
「ううん、やめないで」と俺は恥ずかしそうに言った。
「そう来ないと」と航平さんは言い、俺たちは向かいあい、激しくキスをしながら体を洗った。
事がすすみ、俺たちは身支度をした。航平さんは髪をジェルでセットして、Tシャツとスラックスにジャケットを羽織り、「そろそろ行こうか」とだけ言った。
部屋を出て、マンションの中庭には、これでもかと言うぐらい、強い日差しが差し、目をくらませた。
「やっぱ朝は一段と冷えるな」と、航平さんは白い息を吐いて言う。
「ほんと冷えびえとしてる」
街は夜と違って、仕事に行く人や、子供を自転車の後ろに乗せた母親たちが忙しなく行き交っている。
目黒川の川沿いには冷たい空気が流れていて、川が薄く霞んでいた。
しばらく歩いて、中目黒駅寄りの、川沿いのカフェに着いた。
「ここ、モーニングが安くてオススメなんだよ」
航平さんが連れてきてくれたのは、いかにも航平さんがチョイスしそうな、オシャレなエキゾチックな雰囲気のある、落ち着いたカフェだった。
さっそく席につき、二人でメニューを開き、グラスに注がれた、冷んやりと冷たい水を飲んだ。
「一樹は何する?」
「うーん、なんだか良くわからない、カレーっぽいのにする」
ホントによくわからない。
カレーはカレーなんだろうけど、多分、インド人とかが食べるような本場のカレーっぽい感じがしたメニューだ。
航平さんは「なるほどね」と呟く。
「俺はいつも頼むヤツにするよ」と言い、店員を呼んだ。
「これはデート第一って事でいいのかな?」と航平さんはテーブルに肘をつき、頬杖をしながら言う。
「おそらく?」と言うと、航平さんは「そっかー」と何かを考えながら言った。
「なら、この後時間はある?」
「あるけど、どうしたの?」と俺はキョトンとしながら聞くと、「いや、せっかく恋人同士になったから、それらしい事したいじゃん?」と航平さんが言う。
「まぁ、そうだけど」
「なら、もう一日楽しもうよ、俺たちどうせ、フリーランスだから、仕事も自分で調整できるしさ」と航平さんは微笑みながら言った。
それもそうだと思い、最近仕事に追われていて、あまり外出していから、航平さんよ案にのった。
「じゃあ、モーニングを終えたら新宿に行こうよ」と航平さんは言い、運ばれてきた食事に口をつけた。
「これ意外と美味しいね」
「意外とって…」と航平さんは笑いながら呟く。
食事を終え、副都心線の電車に揺られながら、新宿三丁目に向かった。
祐天寺と三丁目はけっこう近く、一本で行けるから楽だ。
駅につき、地上に上がるとすぐ目の前に大きなドコモタワーが聳え立つ光景が見える。
「歩いて、新宿御苑まで行こうよ」と航平さんが言い、すたすたと航平さんは向かった。
街は平日なのに、仕事着じゃないような人達が、のんびりと歩いている人達が多かった。
俺たちは交差点を渡り、新宿御苑まで歩いた。
新宿三丁目駅の二丁目寄りの出口から行けば新宿御苑はけっこう近く、俺たちの足なら徒歩五、六分で着いちゃう。
御苑前の券売機で一般と表示されたボタンを押し、入場券を買い、入園した。
冬の御苑は枯れ木ばかりで、特に見どころもないが、どこか異国的な雰囲気をしていて自分は好きだ。
「やっぱ寒いから人が少ないね」と航平さんは顔に皺を寄せながら言い、歩く。
「そりゃ、そうだよ、こんな寒い日にわざわざ寒い思いをしようとしてる人なんて俺たちぐらいだよ」と笑いながら言った。
「寒いし、温室入ろうよ」と航平さんが言うから、俺たちは足早に温室に向かった。
温室の中は暖かく、じめじめした土の匂いに溢れていた。
「凄いな、外は寒いのに、ここだけは常夏だなぁ」と航平さんは子供みたいな表情で言う。
「ホントだね、ハイビスカスも咲いてるぐらいだし…」
温室の中は暖かいが、厚着をしてるせいか、ちょっと気持ち悪かった。
「蘭の花か…」と航平さんが呟くように言った。
「なんか個性的な容姿をした花だね」と言うと、「蘭って、他の植物と違って、土に根を張らず、木などに着生するんだって」と航平さんは目の前に展示されている蘭を見つめながら言う。
「そうなんだ、詳しいんだね」
「まぁ、君よりも一回り年も違うからね」と航平さんは笑いながら言った。
「でも、なんだか型破りな感じがして、植物界の異端児って感じが魅力的に見える」と言うと、航平さんは「なるほど、異端児かぁ…」と考えるように呟く。
「でもあながち間違ってない表現だな」と航平さんは爽やかに微笑み、俺の頭にちょこんと手を置き言った。
俺たちは温室を出て、御苑内を少し散策したが、寒くて園内をあとにし、御苑付近のスタバでコーヒーをテイクアウトし、JR新宿駅方面に向かった。
特に何かした訳ではないが、雑貨屋、洋服店やカフェで休憩など、ウィンドウショッピングを楽しんだ。
朝から活動開始をしたのに、時刻はあっという間に十六時半を回っている。
「ディナーはどうしようか?」と航平さんが聞いた。
「まだ時間的に少し早いんじゃない?」
航平さんは「そうだな、なら軽く酒が飲める場所は?」言い、「それはいい名案」と自分は言った。
航平さんに着いて行き、連れられた場所は新宿三丁目の要通りだ。
三丁目の要通りはゲイが良く訪れる飲み場スポットで、そのまま二丁目へはしごして行きやすい立地だ。
「ここだよ」と航平さんが指差した先は、レンガ作りの店だった。
入り口のボードには「ソレーユ」と書いてあり、チョークで書いてあるメニューを見る限り、イタリアンレストランのようだ。
航平さんはイタリア料理が好きで、友人だった頃も、待ち合わせ場所は決まってイタリアンレストランだ。
座席につくなり、さっそくお酒と軽いおつまみを注文した。
お酒は早く提供されるが、おつまみは少し遅く出るから嫌だな、と一樹は毎回思っている。
航平さんは、ウォッカのロックを食前酒として頼んだ。
「じゃあ乾杯」と俺たちはグラスを合わせた。
航平さんはロック系のお酒が似合うな、と毎回思う。
とにかく大人っぽい色気と、ワイルドなラウンド髭、それに渋い男らしい声が、それらのお酒が引き立つんだと思う。
「一樹は飲んでるのは何?」と航平さんが聞く。
「シシリアン・キッスっていうカクテル」
「ふーん、エロティックな名前でお洒落だね」と航平さんは澄んだ声で言う。
「カクテルは良くわからないけど、名前がお洒落だからつい頼んじゃう」とそうも、話している内に前菜が出てきた。
オリーブの実の塩漬け、スモークサーモンのマリネ、どれも軽く食べれるやつだ。
「味はどう?」と航平さんが聞くから、「うん、しょっぱくて美味しい」と言い、シシリアン・キッスを口につけた。
しばらく料理とカクテルを堪能して、一樹は窓際に体をもたれ、外のネオン街をぼんやり眺めていた。
「退屈しちゃったかい?」と航平さんが澄んだ声で言う。
「ううん、ちょっと黄昏れていただけ」
「一樹はほろ酔いになるとよく黄昏れているな」
「うん、何も考えないで街をぼんやり眺めるの好きだもん」
ホントは何も考えずにぼんやりしてた訳じゃない。
窓の斜め向かいの側に卓也とよく行った居酒屋があり、その時の事を考えていた。
卓也と他愛のない会話に花を開かせた思い出の店…。
あの頃は一緒に居られるだけで幸せで、かけがえののない時間だった。
「そろそろ次行こうか?」と航平さんが言う。
「そうだね、次はどこ行くか決まってるの?」
「だいたいは」と航平さんは言い、上着を羽織ってレジで会計を済ませた。
店を出て、入り口付近の喫煙所で煙草に火をつけた。
煙草をふかせていたら、頬に冷たい感触を感じた。
「雪だ…」と航平さんが白い息を吹きながら言った。
「ホントだ、綺麗な雪」
暗闇に染まった空に、歓楽街のネオンの光が混じり合うなか、ふわふわと漂っている雪だ…。
「一樹は雪好きなの?」と航平さんが聞く。
「うん、東京の雪は好き、でも田舎の雪は寂しくて嫌い、なんだか孤独に襲われ、その世界に閉じ込められて、二度と出れなような感じがするから」
「ほぉ…」と航平さんはニヤけたように相槌を打ち、「また一樹の知らない一面を知れたよ」と航平さんは微笑んだように言い、俺の背中に手を当て、次の店に進む。
次の店は居酒屋だ。
ビルの二階にある、北陸料理が堪能できる場所だ。
ここは初めてくる場所だか、どこか落ち着く感じの店内だ。
威勢のいい店員さんに案内され、窓際の席を案内された。
「今日は雪も見えるし、なんだか粋なもんだな」と航平さんが言う。
メニューを開き、俺たちは日本酒の熱燗と、刺身の盛り合わせ、ノドグロの炊き込みご飯を頼んだ。
俺たちは料理と酒が来るまで、ひたすら外の雪を眺めた。
雪は相変わらず、綿虫のようにふわふわと降っていて、いくらでも見ていられる。
「ホント雪が好きなんだね」と航平さんは笑った。
「うん、普段滅多に見られないから、非日常的なんだもん」
「なるほどな…」と航平さんは呟いているうちに注文した料理と酒が運ばれてきた。
暖かい日本酒を口に含み、くーっと息を吐く。
「沁みる…」と呟く。
「一樹って呑みっぷりが男前だなぁ」と航平さんが言う。
「そう?航平さんに言われると嬉しいかも」と言い、料理を口に運んだ。
俺たちは腹ごしらえをし、酔いもちょうど良いピークを迎えた。
「そろそろ出ようか」と言い、航平さんはレジに向かい、カードで会計を済ませた。
「ご馳走様、ありがとう」と言い、航平さんは白い歯を見せ、爽やかに「彼氏らしいことできた?」と笑顔で言う。
「うん、俺には勿体ないくらい」と言うと「なんだそれ」と軽く笑った。
外に出ると冷たい空気が顔にあたり、酔っていた暑い顔が気持ちよい感じになった。
外は相変わらず雪が降っていて、街がぼんやり白くなっており、ネオンの光が程よく光っている。
航平さんは要通りを出て、「ちょっと行きたい場所あるから付き合って?」と言い、俺は航平さんに着いて行き、二丁目がある方面の横断歩道を渡った。
二丁目の仲通りに入り、シャインマートと言う個人経営のコンビニ前で航平さんは止まり、「ちょっと、ここで煙草でも吸って待っていて」と言い、航平さんは仲通りの奥に進んだ。
俺は仕方ない、煙草に火をつけ、雪が降る夜空を見上げながら煙ををふかせた。
そうもしている内に、聞き覚えのある声が遠くから聞こえる。
仲通りの向かい側の歩道から3人の酔っ払っいの男の声…。
その人達の影がこちらに近づき、フォルムがはっきり見えた時だ。
「あっ…」と思わず声に出た。
卓也だ…。
大学生のようなノリでスーツ姿の卓也達が楽しそうに騒いでる。
元気そうな卓也…、その姿を見た時、無性に切なさに襲われ、その光景を淋しそうに見つめるように、シャインマートの前で立っている自分…。
一瞬、卓也がこちらを見て、少し驚いた目をしていた。
俺はすぐ後ろを向き、ひたすら煙草を吸った。
あれは明らかに目が合った…と内心パニック状態になった。
そうしているうちに声は遠くなり、卓也達の姿は見えなくなった。
「ごめん、お待たせ」と後ろから聞こえ、白い息を吐き、紙袋を持った航平さんがいた。
「あっ、頭に雪が軽く積もっているよ」と航平さんは笑い、頭の雪を叩いてくれた。
「何してたの?」と聞くと、「うん、ちょっと用事」と航平さんが言う。
「そう」と言い、俺は煙草を灰皿に押し付けた。
「今夜、部屋空いているかな?」と航平さんが言い、俺の手を引っ張り、雑居ビルの裏手に入った。
気がついたらラブホの受け付けにいた。
部屋の鍵を貰うと、航平さんは俺の手を繋ぎ、エレベーターに入った。
エレベーターの中で航平さんと軽くキスをした。
部屋に入り、上着を脱ぎ捨て、航平さんとひたすらキスをする。
「ずっとこうしたかった」と低い声で航平さんは耳元で呟いた。
「シャワー浴びないと」と俺は言い、航平さんとシャワーを浴びた。
航平さんの鍛えあげられた肉体美にひたすら抱きしめられ、体を洗われ、航平の舌が自分の舌と混ざりあった。
バスルームを出て、ドライヤーで髪を乾かし、全裸のまま、ベッドに向かおうとしたら、航平さんが紙袋を取り出した。
中からは、ローションと明らかにエロティックな白いビキニブリーフ状のケツワレだ…。
「これ履いて欲しい」と航平さんが言う。
「恥ずかしいよ」と言うと、「いいから」と航平さんは言う。
仕方なく俺はその下着を履いた。
「やばいね…、エロ過ぎだよ一樹…」と航平さんは呟き、俺の体を抱きしめ、口付けをした。
俺は航平さんに身体を委ね、ひたすらキスや愛撫をされ、身体の至る所を航平に舐めまわされた。
その際、ベッドサイドに置いてあるスマホの通知が鳴った。
遠くからだけど、卓也から来たのがわかったが、俺は航平さんに身体をむさぼられ、それ所じゃなかった。
航平さんは、俺の大事な部分に指をいれ、俺はひたすらほぐされ、下着を履いたまま身体がとろとろと溶けるような感覚に襲われた。
「そろそろいれるよ」と航平さんは耳元で呟いき、いれようとした時、「待って!」と俺は言った。
「ゴムつけてよ」と言う。
「なんで?」と航平さんは言い、お構いなく、俺の大事や部分に航平さんの大事な部分が入った。
「だめだよ…病気とか感染したら危ない」と言うが、航平さんは「もうはいっちゃったよ?、それに一樹はもう俺のものになったんだから」と吐息を吐きながら言い、腰を振り始めた。
俺はゴムをつけないで行うのを今日初めて体験した。
全身火照るような感覚、溶けちゃいそうな感覚に襲われ、今まで経験した事のない快楽を覚え、ひたすら航平さんとの熱い夜を過ごすのだった。