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カーディガンを脱いで。
⚠︎nmmn作品
貧相な体w
細すぎて気持ち悪いわw
そう言われて何年経っただろう。
今もその言葉が頭にこびりついている。
だから俺は今日もカーディガンを羽織って体を隠す。
担任 : 今日は委員会決めをする
担任の教師がそう発言した後
クラスがざわざわと騒ぎ出す。
俺はそれなりに保健室の先生と仲が良く委員会はずっと保健委員だ。
赤 : 今期も保健委員かな(ぼそっ
そんなことを考え呟きながら、俺はぼーっと外を眺めていた。
担任 : では次に保健委員になりたい人〜手挙げて
赤 : (挙手
担任 : よし、1人はいつもの通り紅羽だな
担任 : 紅羽は手を下ろしていいぞ
赤 : (手下
担任 : 後もう1人保健委員になりたい奴はいないかー
赤 : ふぅっ、
ほっと胸を撫で下ろす。
俺は今年も保健委員になれたようだ。
桃 : はーい俺保健委員やりたい〜
赤 : は、?
保健委員になりたいと手を挙げたのはクラスの中心的存在で保健委員なんて絶対しなさそうな紗倉桃。
担任 : 他に保健委員になりたい奴はいないかー
担任 : いないな
担任 : じゃあ保健委員は紅羽と紗倉だな
桃 : うぃ
赤 : …
最悪だ。
クラスの人気者と同じ委員会だなんて。
悪目立ちしてしまう。
桃 : よろしくな!赤!
隣の席の彼からそう声をかけられる。
赤 : よ、よろしく…(にこ
心の中で「気安く名前で呼ぶなよ」と思いつつ俺はなんとか笑顔を作った。
ぎこちなかっただろうな。そう考えながら俺はなんとか心を落ち着かせようとどこまでも遠く、綺麗に澄んでいる空を窓から見上げた。
赤 : はぁ、…
遂にやってきてしまった、初委員会の日。
サボろうかとも考えたが保健室の先生、青先生に怒られてしまいそうだったので出席することにした。
赤 : …
委員会が始まるまであと2分。
彼はまだきていない。
もしかしたら来ないんじゃないか。という淡いを期待をしていたのも束の間。
桃 : 遅れましたっ!!!!(扉開
扉を勢いよく開けて教室に入ってきた。
俺は「うるさい」と煩わしく思ったが他の人達は違うらしい。
「ギリギリだよ〜w」とか「遅れちゃう桃くんもかっこいい!」とか。彼は一切責められることなく俺の隣の席についた。
席に着いた途端、彼は
桃 : 遅れてごめん!
と、彼は俺に謝る。
なぜ謝るのだろうと思いながら俺は「いえ…」と答え、軽く会釈をして窓の方を向いた。
しばらくして委員会が始まった。
俺は先生の話や委員会の人達の自己紹介を軽く流しながら外を見ていた。
ふと、隣の彼を見た。
少し切れ長のつり目。筋が通っていて高い鼻。唇は少し厚め。髪は少し癖のついていてふわっとしている。
改めて、整った顔立ちをしているなぁと思った。
俺が彼の顔を眺めていると視線に気がついたのかこちらを向き、にこりと微笑んできた。
すぐに窓の方を向きどくどくと高鳴る心臓を抑えようと、深呼吸をした。
俺に向けられた微笑みがあまりにも綺麗で不覚にもどきりとしてしまった。
そのまま委員会は終わり、俺はそそくさと家に帰った。
それから数日経ったある日、俺は屋上に来ていた。
屋上は立ち入り禁止だが青先生から特別ということで鍵をもらっている。
屋上は空気が澄んでいて居心地が良い。
雄一俺がカーディガンを脱げる場所。
今は夏。寒がりといえど流石に暑いので屋上で少しカーディガンを脱いで休憩することにした。
赤 : ふぅっ、
赤 : 開放感すご、…
そんなことを呟きつつ、俺は風に当たっていた。
屋上で涼んでいると急に屋上の扉が開いた。
咄嗟のことで俺はカーディガンを羽織ることができず、固まってしまった。
扉の方に視線を向けると彼がいた。_
To Be continue.