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ソフトクリーム
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#🍵👑
ある夏の夜。
こさめとみことが同棲しているアパートで事件は起きた。
突然。
――バチン。
部屋が真っ暗になった。
🦈「……」
👑「……」
一瞬の静寂。
🦈「停電?」
こさめがソファの上で呟く。
👑「いや」
隣のみことが冷静に言った。
👑「ブレーカー落ちた」
🦈「……あー」
二人とも心当たりがありすぎた。
🦈「誰だよ」
こさめが言う。
👑「誰だろうね」
みことが言う。
🦈「みこちゃんじゃん」
👑「なんで!?」
🦈「だって自室エアコンつけてたし」
👑「こさめちゃんもつけてたじゃん!」
🦈「こさめのは弱風だし」
👑「俺のも弱風だよ!」
🦈「嘘だ」
👑「嘘じゃない!」
暗闇の中で言い合いが始まる。
🦈「だいたい電子レンジ使ってたのみこちゃんじゃん」
👑「それ五分前!」
🦈「十分怪しい」
👑「こさめちゃんだってパソコンつけてた!」
🦈「レポートしてたから!」
👑「ゲームしてたじゃん」
🦈「レポートの息抜き!」
👑「一時間以上!?」
🦈「細かいな!!」
みことが笑いながら言う。
👑「あと絶対ドライヤー」
🦈「使ってないし」
👑「使ってた」
🦈「使ったけど終わってた」
👑「怪しい」
🦈「全部怪しいじゃんそれ」
確かに。
スマホのライトをつける。
ぼんやりとお互いの顔が見えた。
みこちゃんはソファにもたれながら笑っている。
👑「結論」
🦈「なに」
👑「二人とも悪い」
🦈「それはそう」
即答だった。
なにせ。
エアコン。
パソコン。
電子レンジ。
ケトル。
テレビ。
充電器。
照明。
ほぼ全部動いていた。
👑「欲張りセットだったね」
みこちゃんが言う。
🦈「現代人の末路」
こさめも頷く。
そして数秒後。
🦈「でも八割みこちゃん」
👑「なんでだよ!」
🦈「なんとなく」
👑「理不尽!」
暗闇に笑い声が響いた。
👑「じゃあ直してくる」
みこちゃんが立ち上がる。
🦈「頑張れー」
👑「来てよ」
🦈「やだ」
👑「なんで」
🦈「暗い」
👑「それ俺もなんだけど」
正論だった。
結局。
二人で廊下へ向かう。
スマホのライト一つ。
みこちゃんが前を歩いて、こさめが後ろをついていく。
👑「こさめちゃん」
🦈「なに」
👑「近くない?」
🦈「暗いから」
👑「怖いの?」
🦈「怖くない」
一秒。
🦈「……ちょっと怖い」
👑「素直」
🦈「うるさい」
みこちゃんが笑う。
そのままブレーカーの前へ到着。
👑「これか」
🦈「うん」
カチッ。
スイッチを戻した瞬間。
ぱっと廊下に明かりがついた。
👑「おー」
🦈「復活」
文明の勝利。
二人で拍手した。
リビングに戻る。
エアコンもついた。
照明もついた。
安心。
するとみことが急にソファへ倒れ込む。
👑「疲れた」
🦈「ブレーカー上げただけでしょ」
👑「精神的に」
🦈「どこが」
👑「こさめちゃんに犯人扱いされた」
被害者面している。
こさめは呆れながら隣に座った。
🦈「だって怪しかったし」
👑「じゃあこさめちゃんも共犯」
🦈「……まあ」
👑「ほら」
🦈「共犯か」
👑「共犯だね」
みこちゃんは満足そうに頷く。
そして次の瞬間。
ぽすっと肩にもたれてきた。
👑「ん」
🦈「なに」
👑「停電中でもこさめちゃんといると楽しいなーって」
🦈「急になに」
👑「感想」
🦈「意味わかんない」
でも。
少しだけ笑ってしまう。
たしかに、ただブレーカーが落ちただけなのに。
妙に楽しかった。
👑「次から気をつけようね」
みことが言う。
🦈「うん」
👑「エアコン」
🦈「うん」
👑「電子レンジ」
🦈「うん」
👑「ケトル」
🦈「うん」
👑「ゲーム」
🦈「レポートの息抜き」
👑「まだ言う」
二人同時に吹き出した。
その直後。
キッチンから聞こえる電子音。
ピーピーピー。
みこちゃんが固まる。
👑「……あ」
🦈「なに」
👑「電子レンジの中」
🦈「なに入ってるの」
👑「冷凍パスタ」
🦈「みこちゃんじゃん」
👑「……」
🦈「犯人」
👑「ごめんなさい」
リク待ってます!!
コメント
1件
読み終わりました!いやもう、最高ですねこのエピソード。停電っていう日常のちょっとしたハプニングが、二人の絶妙な掛け合いでここまで楽しいシーンになるんだ、って感動しました。特に「八割みこちゃん」と「なんでだよ!」の応酬は思わず笑っちゃいました。最後の冷凍パスタで綺麗にオチがつくのも憎い演出で、読後感がめちゃくちゃ温かいです。ほっこりしました。