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あと1ヶ月で18になる
早く仕事も増やしてお金を持ちたい
もうすぐに兄貴に新しい仕事をもらえる
早く..
今はペットショップの仮の店長
こんな若造と舐められることもある
その度タトゥーが増えていく
髭も蓄えた時もあったが俺は伸びない性分だった
爬虫類や見たことのない動物や珍獣を扱う店で売れたら大きいけど今日もうだつの上がらない日々
取り扱いが難しいがラットをあげたりゲージを掃除したり
結構気に入ってる
次は珍しい鳥が入ってくるらしい
綺麗な色の大きい鳥
インポーターが勧めてくれた
ここへは15になってあてがわれた
俺は拾われたから
親が借金で首が回らなくなって
捨てられた
そのまま死ぬかどこかに保護されるか
でも俺はなぜか今ここにいる
母親はどこかへ誰かと逃げた
兄弟はもういたのか覚えてない
幼い弟がいてその手を離してしまった様な記憶があるが俺自身も不幸だったから..
もう何も思い出せない
だから早く1人の暮らしがしたかった
幸せがなんなのか知らないけど欲しかった
店をしまうと
親父(おやじ)の家に戻る
5階建ての要塞の様な建物
誰も近づきやしない
街中にあるのに誰もが避ける
ここへは何度も逃げては連れ戻された
借金を返さなければ俺に自由はない
俺の部屋は家の隅にあり
3人で住まう
部屋にも自由はなかった
でももう兄弟みたいなもんだった
家の中にワンルームが入っているような間取りでキッチンもあり兄貴達にも気を使わず楽ではあった
きちんと売り上げを渡してはみ出さず生活していたら干渉されることもなかった
兄弟分と交わす会話も大して意味はない
生傷が絶えない奴
足にデカいあざのある奴
何かしら訳あってここにいる奴ばかり
みんな学校なんて行ってないから
無機質な部屋だった
「俺出掛けてくる」
「もとき、女のとこ?」
「まぁね、来週から仕事増えたら会えなくなるから今のうちに」
「もう決まったの?」
「Pだよ」
「そっか..」
「お前もそろそろじゃん」
「うん…」
俺は何になるかな..人見知りな俺は売り子なんて向いてない..
俺はベッドに横になりながら部屋には1人、雑誌を見てたがいつの間にか眠りについた