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「男子メイド賛成の人ー!」
女子たちが勢いよく手を上げる。
男子も面白がって乗っかる。
「はい決定〜!」
「早っ!」
「多数決怖」
教室は大盛り上がり。
その中心で、
律だけが静かに固まっていた。
朝陽は隣で、
腹抱えそうなくらい笑ってる。
「律、メイド服確定おめでとうございます」
「……最悪」
「似合うと思うよ?」
「聞いてない」
律、
机に突っ伏しそう。
「瀬名くん絶対かわいいって!」
「メガネそのままでお願い!」
「写真撮りたい!」
律が
どんどん小さくなっていく。
朝陽はそんな律見ながら、
ずっと楽しそう。
そして数日後。
放課後の教室。
文化祭衣装の試着会。
机の上には、
フリルやリボンのついたメイド服。
律、
それを見た瞬間ため息。
「……帰りたい」
「まだ始まってもないけど?」
朝陽、
笑いながら肩叩く。
女子たちがわいわい準備して、
教室の端は簡易更衣室状態。
「瀬名くんこっちー!」
律は
めちゃくちゃ嫌そうな顔。
でも逃げようとした瞬間。
朝陽に腕掴まれる。
「逃げんなって」
「……離せ」
「足遅いんだから無理」
「うるさい」
渋々、
律はメイド服抱えてカーテンの向こうへ入っていく。
朝陽は近くの机に座りながら、
にやにや待機。
数分後。
「律ー?生きてる?」
「……うるさい」
布越しの声。
教室、
ちょっと笑う。
その時。
「……結べない」
小さい声。
女子たちが「え?」って反応する。
「リボン……後ろ……」
朝陽、
吹き出しそうになる。
「っは、律リボン結べないの?」
「……黙れ」
耳真っ赤なの見えなくても分かる。
女子が中に入って、
リボン結ぶの手伝う。
その間、
朝陽はずっと笑い堪えてる。
「朝陽笑いすぎ!」
「だって想像以上で……っ」
「久瀬くんあとで怒られるよ!」
そして数分後。
カーテンが少し開く。
「……」
出てきた律を見て、
教室が静まる。
淡い寒色の髪。
細フレーム眼鏡。
黒白のメイド服。
華奢な体格。
びっくりするくらい似合ってる。
「……え」
「かわい……」
「瀬名くん顔良……」
女子たちがざわつく。
「え、普通にかわいくね?」
「思った」
「顔ちっさ……」
女子だけじゃなく、
男子まで普通に見惚れてる。
「瀬名、女顔だったんだな……」
「いや男なんだけどな?」
「でもかわいい」
「わかる」
男子たち、
なんか悔しそう。
律はその視線に耐えられなくて、
どんどん俯いていく。
「……見るな」
「ごめん無理」
「似合いすぎる」
「メガネそのままなの強い」
耳真っ赤。
「瀬名、写真いい?」
男子のひとりが聞く。
律、
ぴたりと固まる。
「……やだ」
即答。
でも声小さい。
「えー!」
「一枚だけ!」
「待ち受けにしたい!」
「やめろ」
朝陽はその様子見ながら、
めちゃくちゃ笑ってる。
「人気者じゃん、律」
「……嬉しくない」
「でも褒められてる」
「……」
否定しない。
その反応で、
また周りが盛り上がる。
「え、瀬名くん照れてる!?」
「かわい〜!」
「やめろって……」
もう完全にキャパオーバー。
その時。
「じゃあ次、久瀬くんねー!」
女子たちが次の衣装持ってくる。
朝陽、
めちゃくちゃ楽しそうに立ち上がる。
「え〜?しょうがないなぁ」
「絶対ノリノリじゃん!」
「うざ!」
教室爆笑
数分後。
カーテンが開く。
「どう?」
朝陽、
堂々とメイド服姿で出てくる。
高身長。
茶髪。
にこにこ笑顔。
なんか普通に着こなしてる。
「似合うの腹立つ!」
「うわ、顔良!」
「陽キャこわ……」
朝陽、
ポーズまでしてる。
そしてふと、
律の方を見る。
「な、律」
律、
嫌な予感してる顔。
「……なに」
朝陽、
にやっと笑う。
「俺かわいくない?」
教室、
一気に静かになる。
みんな“聞くんだ…”って顔。
律は数秒黙る。
朝陽は楽しそうに待ってる。
「……まあ」
「お?」
「……似合ってる」
小さい声。
でもちゃんと褒めた。
教室、
一気にざわつく。
「え、瀬名褒めた!」
「レア!!」
朝陽、
めちゃくちゃ嬉しそう。
「やった」
律、
その顔見て少し眉寄せる。
「……調子乗んな」
でも耳赤い。
衣装合わせが終わって、
やっと私服に着替えた頃には、
外はもう夕方だった。
教室に残っていたのは、
片付けしてる数人だけ。
律は青いカーディガンの袖引っ張りながら、
やっと落ち着いたみたいに息吐く。
「疲れた……」
「おつかれ、メイドさん」
「その呼び方やめろ」
朝陽、
けらけら笑いながら律の肩に腕乗せる。
距離近い。
律、
嫌そうに眉寄せる。
「……重い」
「えー」
でもどかさない。
その様子を見てた女子たちが、
小さく盛り上がる。
「ねえ、あの2人距離近くない?」
「わかる」
「瀬名くん他の人にはあんなじゃなくない?」
律、
聞こえてる。
めちゃくちゃ聞こえてる。
耳赤い。
朝陽は気にせず、
普通に聞く。
「コンビニ寄る?」
「……アイスなら」
「奢ってやる」
「なんで」
「メイド服頑張ったから」
律、
少し黙る。
それから小さく、
「……じゃあ高いやつ」
って返す。
朝陽、
嬉しそうに笑う。
「はいはい」
帰り道。
夕焼けの中、
2人並んで歩く。
朝陽の方が歩幅大きいのに、
ちゃんと律に合わせてる。
「てか男子まで可愛いって言ってたよな」
その瞬間。
律、
ぴたりと止まる。
「……言うな」
「なんで?」
「恥ずい」
耳真っ赤。
朝陽、
耐えきれず笑い出す。
「律ほんと反応かわいい」
「……お前嫌い」
「はいはい」
そう言いながら、
朝陽はまた律のカーディガンの袖を軽く掴む。
律は振り払わない。
そのまま、
ゆっくりコンビニへ向かって歩いていった。
一旦ここで終わり!
続きはまただします!
それではさようなら!