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第6話「怪奇・一糸纏わぬ女」

「今日の英語の課題だ。光春のことだから、まだ終わってないんだろう?」

「ふっ、今日の俺はいつもと違うぜ!」

「ほぉ、もう終わってるのか? 珍しいこともあるものだな」

「証拠を見せてやるぜー」

丹羽に言いながら、俺は一之宮の席を離れた。

視界の端に、また読書に戻った一之宮の背中が見える。

一之宮は、あまりクラスの連中と話をしない。

俺も最初は、ほとんど口を利いたことがなかった。

けど、俺が見つけた捨て犬だったゴールを、一之宮が引き取ってくれたのをきっかけに、話をするようになったのだ。

それでも、どうしてあまり他の人と話をしないのかまでは知らない。

話題はゴールについてがほとんどだから。

あとは……俺が苦手としている、一之宮の後輩の話くらい。

人見知りなわけでもないと思うんだけどな。

「……光春は、こんなに英語が得意だったか?」

そん******

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