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――なんだろう、頭がずきずきとひどく痛い……。
どこかもわからない暗がりのなかで、海春がひとりで泣きじゃくっている。
その姿があまりにも悲しそうで、俺は必死に彼女にむかって手を伸ばすけれども、なぜだか目に見えないなにかに阻まれてけっしてそこまで届かないのだ。
まるで、泣いている海春をどこか別の場所から見ていることしかできないような――そんな、感覚だった。
もどかしい思いでいると、彼女はとめどなく流れる涙をそのままに、そこではないどこかで彼女を見つめている俺を見やって、小さく口を動かした。
――さようなら。
そう言ったように見えたのは――俺の、見間違いだろうか……。
海春は俺が答えるよりも先に、踵を返すと、逃げるようにその場を駆け去っていってしまう。
――海春、待ってくれ……!
呼び止めようと必死に手を伸ばすけれども、やはり俺の声も、手も、けっして彼女には届かない。
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