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タクトは、自宅に戻り悪魔退治の戦果を振り返っていた。ウザモンの撃退に成功したものの、次に待ち受ける強敵に備える必要がある。そこで彼は、ある人物の存在を思い出した。
「そろそろ奴を呼び出すか…」タクトは不敵な笑みを浮かべ、アプリを開く。
通知が鳴り、「仲間を召喚しますか?」というメッセージが表示された。タクトは承諾をタップした。その瞬間、目の前に現れたのは、長い髪をかき上げ、自己陶酔した表情を浮かべる男だった。
「お前がタクトか?まぁ、完璧な存在が手伝ってやるのも悪くはないがな。」その男はゆっくりと鏡を取り出し、自分の顔をチェックしながら言った。
「…お前が、最恐の仲間か?」タクトは眉をひそめながら聞いた。
「最恐って言うより、最美だろ?」男は自分の髪を撫で、まったくタクトの問いに答える気もない様子だ。「俺の美しさ、見惚れるなよ。お前なんか、俺の足元にも及ばないがな。」
「…性格悪いし、コミュ力もゼロだな。」タクトは呆れたようにため息をつく。「でも、使えるんならそれでいい。戦いの場で役立ってくれればな。」
「ふん、戦いにも美を持ち込む主義だ。悪魔なんか、俺の美貌にひれ伏すだろうよ。」男は自信満々に言い放つが、タクトはその言葉に一抹の不安を感じた。
「お前の名前は?」タクトは一応、相手の名前を聞いておこうとした。
「名を尋ねるか…まあいい。俺の名はミカエル。覚えておけよ、俺の完璧な存在感を。」ミカエルは鏡に映る自分に惚れ惚れとした表情を浮かべながら答えた。
「ナルシストが過ぎるな…」タクトは小声でぼやいたが、戦力が増えることは事実だ。たとえ性格が最悪でも、使える奴であることを祈るしかなかった。
「ま、いい。お前が役立たないようなら、俺が全部やってやる。」タクトは冷たく言い放ち、次なる悪魔との戦いに備える準備を始めた。
ミカエルは鏡の中の自分を見続けながら、「俺がいれば、勝利は約束されたようなものだ」と自己陶酔を続けていた。