心電図の音だけが静かに鳴り響く
個室の病室 _
ぱち 、 。と目を開ければ
知らない間に病室のベッドにいて
「…あれ、私…」
[…椛帆 、 …やっと目覚めたんだ、…]
「…月遊… 。」
片腕には点滴が刺さっていて
「倒れちゃってたんだ…」
出来事はほとんど記憶にないけれど
〝倒れた〟なんてことは
なんとなくわかった
[ほんとに心配したんだよ…]
「ごめん…わたし、」
[はぁ…よかった、無事で_]
「…ねぇ、誰が救急車呼んだの、?…」
[…あぁ、実はね…]
[たまたま通りかかった三本くんが救急車呼んでくれたの。]
「…三本くん…が、?」
[…うん 。]
「そっか 、…なんか迷惑かけちゃったな_三本くんだけじゃなくて…他のみんなにも」
[全然迷惑なんて…]
《…、比賀さん … 、 ‼︎》
三本くんが
息を切らしてベッド横に向かってきた
「三本くん…」
《よかった 、無事で… 。》
「救急車ありがと … 。」
《あ ッ … うん … 、》
耳まで赤く染まった
三本くんの顔は不思議と可愛かった
「今日は一段とかわいいね ?」
[ふ ッ … 三本くんかわいい〜、w ]
《2人ともあんま揶揄わないでくださいよ…それにちょっと暑く _ て … 、?!》
熱の有無を確認しようと三本くんの額に手を当てると
余計に顔が赤くなって
《ひ、比賀さ…ん》
「あ…ごめん.熱あるのかなって思って 」
《…全然… 、!走ってきたのでそれでですよ … ‼︎》
[…照れてる?]
《照れてません‼︎》
「仲良いね,2人とも。」
微笑ましい2人の姿に
なんだかほっこりしてきて
カップルとしてもよくお似合いだな…
なんて思ったりもした
「好きだなあ…」
《え、?》
「月遊のことも、三本くんのことも。友達として」
「すき。」
《…っ … あ …えっと、ぼくは … 》
《いえ、僕も好きです…同級生として。》







