入院して2日目 _
「いつもより…頭痛いな 。」
ジンジンと頭痛が襲ってくる
いつもより,激しい痛みで
いままで感じたことのないくらいだ った
ナースコールに手を伸ばし看護師さんを呼ぶ
医者の判断でそのあと検査をした
脳の検査は診断結果が出るまで
時間がかかる.そのため検査入院も兼ねて
長い入院をすることになった
「ま ~ た学校行けなくなっちゃった」
《…そっか 。 比賀さん身体弱いもんね…》
「…、三本くんさ …なんか今日暗くない?」
《そう、?…いつも通りのはずなんだけどなぁ》
「…そうだよ。いつもの三本くんなら…もっと優しくて明るくて…暖かいのに」
「今日の三本くんは…暖かくなくて…寂しさが滲んでる。」
《…、》
唇を軽く噛む彼はゆっくりと口を開いた
〝比賀さんは…苦しくないの ?〟
「…なに、急に.、笑」
「別に苦しくなんてないよ」
《…うそつき、》
「嘘じゃない 。」
《比賀さんこそ…いつも泣きそうじゃん》
「…え、?」
《いつも辛そうなの、僕にはわかる。》
《苦しくて,耐えられないんでしょ》
「…なんで、…私は別に… 、!」
《…、嘘つくのが…下手なんだね。》
「…、」
見通されたからにはそれ以上何もいえなくて
黙ってしまって、
静かに心電図の音が鳴り響いた
折られてる途中の手元の折り紙に視線を置き
気づけば折り紙が涙で濡れていた
《なんで嘘ばっか … 。》
「月遊には 、内緒にするって約束してほしい」
《… 、うん 。》
「あの子 … すぐ自分責めるところあるから」
「…あとね 。 脳に腫瘍があるかもしれないんだって」
《え … ?》
「…嘘ついてたのはね …」
「2人に笑っていてほしかったからなの」
2人に
何回も何回も嘘をついていた
〝心配〟なんてさせたくないから
2人の笑顔が大好きだから
《笑っていて欲しかったから… って …》
《だからってなんで … 。》
「私は … 2人の笑顔みてると頑張れるの」
「どんなに苦しい治療も、どんなに苦い薬を飲む事も」
《…比賀 、さん … 》
「2人と同じ青春、送りたかった」
《…青春なら…今にでも_》
「…、ねえ。」
「そんな悲しそうな顔してないでさ…笑って」
《…、うん、》
三本くんの今日の笑顔は
いつもより暖かくて 、いつもの倍元気を貰った
また学校に行けるようになったら
いちばんに 、
君に思いを伝えたい
コメント
3件
ここの関係好きすぎる。 嘘見抜けるのも好きだし、 重い病気隠して笑ってて欲しいとか感動すぎる
三本くんに話せたのはある意味信頼のようなものなのかなぁ。辛いけど三本くんなら明るく元気付けてくれる、というかなんというか。 そういう類の、暖かな信頼 恋心抜きにしてもきっと人として好きだったのかな