佐野side
そのまま日が経って
林間学校である、化学のテストがあった
今年は俺と秋雨どちらかが持っていることになった
弐年参組のときは俺が鍵を持つことになった
「OBやOGにビビんなよw」
「それはお前だろ」
と話していた
壱組のときも弐組のときも秋雨がずっとビビっていた
ずっと発狂してるし……
ふと、俺たちの時の林間学校を思い出した
そういや、あの時は晴明が持ってたな
彼は逐一俺たちにヒントを出しながら、OB側として働いていた
ただ、今こんなこと思い出したところで、気が沈むだけだった
体育祭後のあれから、何か変わったという訳では無かったが
そのときから、自分に嫌気がさしていた
だから、考えないようにしよう
そう思ってたのに……
弐年参組が異変に気づき、化学のテストだと伝えられた後
「みんなで手分けして探そう」
と提案され、班わけがされた訳だが……
秋雨と安倍が一緒だった
あと1つ目小僧の生徒も
秋雨と1つ目小僧の生徒はどうでもいい
問題は安倍だ
まだちゃんと話せずじまいのままだったため、その場には気まずい空気が流れていた
「そ、そういえば、なんで生徒側になったんですか?」
気まずい空気を取り払うためか、1つ目小僧が質問してきた
「あー、多分めんどくさかったんじゃね?」
「俺らがいると予定が狂うんだとよ」
「え、なにそれ初耳」
「言ってねぇもん」
なんでだよー、と引っ付いてきた秋雨を剥がした
こいつ、どんどん晴明に似てきてんな……
本人を目の前にしながら、そんなことを考えていた
「あ、入道くんここ入ってみない?」
その張本人は俺らのことを無視して、空き教室を探していた
「……なんか緊張感ねぇ」
わかる
まぁ、もっとやばいことを経験したことあるのが3人いるしな……
こんなので本当に恐怖を感じることは無いし……
その時だった
明晴side
あの後から、佐野くんと話していなかったため、なんて声をかけたらいいのか分からなかった
あの時のこと、雨に相談したら
「さすがにやりすぎやろ……」
「え……」
僕は弱々しい声しか出なかった
「だってそうやろ、今までずっと待ってた人に突き放されたんやで?」
俺だって悲しくなるわ、そんなことを言われた
その時、やっと冷静になれた
あぁ、僕はなんて酷いことをしたんだろう
自分がやられたら、絶対悲しいのに
「まぁ、ちゃんと話し合った方がええんちゃう?」
「……うん」
その後、謝ろうとしたけど
なかなかチャンスがなく、ここまで来てしまった
おかげでめちゃくちゃ気まずい……
あー、なんで僕はあんなこと言っちゃったんだー……
と、過去の自分を恨んでいた
「ここにはないやー」
そう言い、教室を出た時
入道くん以外、誰もいなかった
その入道くんも、顔を青ざめていた
「入道くん……?」
彼はハッとしてこちらを見た
「安倍くん!どうしよう!」
「落ち着いて、何があったか説明できる?」
「さ、佐野先生と秋雨先生が」
何者かに引きづり込まれたんだ!
コメント
4件
晴明君大丈夫かな?仲直り出来るといいね。続きすごく楽しみに待ってます。«٩(*´ ꒳ `*)۶»ワクワク
これめっちゃ書いてて楽しい! だけど、語彙力なくて死にそう!