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「お? 何でお前らそんな仲良くなってんの!?」
俺が声をかけると、子翠はいつものマイペースな調子で「あ、リムル様じゃん」と手を振り返してきた。ディーノの方は、なぜか魂が抜けたような顔でソファーに沈んでいる。
そんな俺たちのやり取りを後ろから眺めていたウルティマが、人懐っこい笑みを浮かべながら、トコトコと前に歩み出てきた。そして、思い出したように人差し指を顎に当てる。
「そういえば君さ……数百年前に冥界でボーッとしすぎて、めっちゃ新人の雑魚に舐められて喧嘩売られて、そこにいた悪魔を根絶やしにしてなかった?」
ウルティマの口から飛び出した物騒すぎる単語に、俺は思わず吹き出しそうになった。根絶やしっておい。
それを聞いたディーノが、死んだ魚のような目で子翠を見る。
「…こいつっぽい………」
「……でも喧嘩売られたし」
子翠は悪びれる様子もなく、むしろ「私は悪くない」とでも言いたげに唇を尖らせた。いやいや、喧嘩売られたからってそこにいた悪魔全員を根絶やしにするのは加減ってものを知らなすぎるだろ!
「やってんな!? やっぱお前、ディーノの監査役な!」
俺は即座に新しい役職を言い渡した。
放置したらテンペストのどっかで同じことやらかしそうだし。
こんな物騒な過去を持つ奴だ、あのサボり魔王のディーノを監視させるにはこれ以上ない適任だろう。
だが、子翠は納得がいかないといった様子で、人差し指を顎に当てて言葉を続けた。
「だめだこいつ、まともかと思ったけど、ギィと同じタイプの悪魔だ……」
ディーノが頭を抱えてガチトーンで引き始めている。さすが魔王、悪魔の系統による気質の 共通点をよく分かっている。
「よく分かったね」
いや、肯定するんかい!
ルージュ(ギィ)系統の古い悪魔だってディアブロが言ってたけど、中身まであの大魔王と同類なのかよ!
焦る俺をよそに、子翠は「いや違うちょっと待って」と、慌てて両手を振って弁明を始めた。
「リムル様、あの時は身の程知らずな雑魚に『現実』を教えてあげただけで、あの雑魚ども、身の程を超えた夢を見すぎだったから」
焦ったように言い訳を重ねる子翠だが、その内容が「現実を教えてあげた(物理)」な時点で、完全にアウトである。中身はやっぱり、あの苛烈な原初三人娘と同類だった。
しかも内容が全然フォローになっていない。要するに現実(圧倒的な力の差)を教えてやるために、周囲ごと消し飛ばしたってことだろう。怖すぎる。
俺は、隣で「わかるわかるー!」と言いたげに深く頷いているウルティマと、言い訳に必死な子翠を交互に見た。
「……多分お前とウルティマ、時代が違えばめちゃくちゃ仲良くできたと思うよ!?」
性格のジャンルが完全に一致している。残虐性とマイペースさをハイブリッドした、一番怒らせてはいけないタイプだ。
すると、後ろに控えていたカレラ、テスタロッサ、そしてディアブロの3人が、これ以上ないほど綺麗に声を揃えた。
「「「本当にそう」」」
「ひど………」
原初の3人にまで完全に同意され、子翠はショックを受けたようにガクッと肩を落とすのだった。
#東リべ
ぱなっぷ
17
53
#クロスオーバー
ココア☆
1,586
こうして、テンペストにまた一人、見た目とは裏腹に凶悪すぎる(だけどどこか憎めない)仲間が定着することになった。ディーノの胃に穴が空かないことを、俺は心から祈るばかりだ。
「……あと、その後ギリギリ生き残ってた雑魚達の四肢を」
「あーやだやだもういい聞きたくない!」
笑顔で続けるウルティマを俺は全力で止めた。せっかく可愛い新人が来たと思ったのにこれ以上聞くと子翠を直視できなくなる。俺は現実逃避するように仕事に戻っていくのであった。
コメント
3件
あっははは!子翠、やっぱり只者じゃなかったな!ウルティマの暴露であの伝説の「根絶やしエピソード」が出てきて、しかも本人が「喧嘩売られたし」って超納得顔で認めるの最高すぎるw リムルが即座に「監査役」任命したのもナイス判断だし、ディーノがガクブルしてるのもわかるわ~。でも原初の3人まで揃って「本当にそう」って言うの、笑ったw 子翠のギャップ萌えが止まらん。次も激アツ展開待ってる🔥