何も違う僕ら
過去編
*
*
手を差し伸べられたあの日。
「やぁ。クソ初めまして。」
あの日から俺の
「君の名前は?」
『‥鬼灯。』
俺らの偽物でできた物語が始まった
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ふと目が覚めて辺りを見渡す。
まだ薄暗い5時くらいだ。
誰も居ない‥と思ったが二段ベッドの上の方から寝息が聞こえる。
確認すると俺に手を差し伸べた死神だった
どうやら寝ているらしい。
どうするが考えたがまずはこの家の中を探し回る。
鏡の前に行くと、髪の毛が鳥の巣みたいになっている黒くて少し長い男性が居た。
誰だお前!と警戒の態勢をとる‥と相手も取ってくる。
考えること一緒だなと思いながらも、鏡に向かって話しかける。
『何の目的だ、』
向こうの男も何か口を動かしていたが何を言ったのか全く分からなかった。
数分後、ようやく気付いた。
『‥俺だな。』
なんとも呆れた。自分を相手に数分も使ったのか。もっと早く気付かなかったのか、
髪ボサボサすぎだとか。
それ全部を含めてでかいため息を吐いた。
「面白いことするな〜♪鬼灯くん、」
いつの間にか起きていて、ドア付近に立っている。起こしてしまったのだろうか。
少し申し訳なさはあるが、
まぁ良いだろう。と思ったが‥
無意識のうちに
『起こして、、ごめんなさい‥』
と言ってしまった。
カルミアと言った中性的な男性はその様子に驚いて思わず、えっ!?と言っていた。
そりゃ突然謝られたらそうなるだろう。
「お、怒ってないよー!?」
「大丈夫。僕はそんなので怒るクソ短気じゃないよ♪」
軽い口ぶりでカルミアは言う。
なんとなくカルミアは信用できる。
『‥‥カルミア。髪解け。』
鬼灯なりの信用した証明だ。
カルミアは少し驚いた顔をしていた。
信用していないやつに髪の毛は解かせない
「急に?いいよ~。そこ座ってねー!」
嫌な顔ひとつせず受け入れてくれた。
少し嬉しい感情があった様な気がする。
でも無表情で表情筋が一切動かない。
動かしたいのに動かせないのだ。
死神は人じゃないからだろうか?
いいや、俺は人間になるためにまた生まれたんだ。だから俺は人間。
そして人間を証明するために‥‥両親を‥
俺は何を言いたかったのだろう。
分からない。
本来のしたいことは‥なんだったか。
忘れてしまった。大切な事なのにだ。
カルミアにくしで髪を解いてもらうと少し長いと思っていた髪がもう少し長くなった。
邪魔だな、とは思った。
そんなときにカルミアがこう言ってくれた。
「髪の毛も切っちゃう?邪魔な所。」
『‥[コクリと頷き]』
『後‥髪綺麗な青に染めて欲しい。』
「それは‥どうして?」
『‥鬼灯の逆の色だから。』
「なんか‥深いね。了解。僕に任せて」
バサリと聞いてて心地の良い音が聞こえる。
いつの間にか眠くなり、二度寝をかました
「わーお、鬼灯くん寝てる。。…」
「おやすみ。。良い子に眠っててね、」
愛おしい様な目で鬼灯を一瞥した。
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