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明後日が戦争ということに驚いてあまり寝れずに朝を迎えた。
「はぁ…」
ため息をついてげっそりしていると、城内が騒がしかった。
嫌な予感が的中してしまった。
話を聞くと、望遠鏡で遠くを確認していたという兵士がこちらに近づいてくる沢山の人影をみて、それが敵軍の兵士だそうだ。
私は驚きを越えて冷静になってしまっていた。
「仕方ない。こっちも攻めようじゃないか」
ツカサ様は強ばった顔で指示を出した。
「ネネはルイを避難させてくれ。やはり一番最初に狙われるのはこの城だからな」
「分かった!」
必死だった。必死で必死でルイの部屋に向かった。甘い考えだけど何も失いたくなかった
「ルイ!」
「ネネ!?」
私は軽く説明を済ませ、国民達のいるシェルターに案内した。
私は、この戦争に参戦する。
「やっぱりか…」
国民の立場である僕はシェルターに避難させられた。
「大丈夫か?!怪我はないかね?!」
「ええ、大丈夫です。」
まだ戦争は始まったばかりだから、怪我人は少なく、ほとんどの人が軽症だった。
そう、まだ戦争は始まったばかり。早くしないと皆が殺されてしまう。
*僕の*手*で*やら*ない*と。
僕はシェルターを後にした。
私達の国は押されかけていた。
「トウヤ!大丈夫か?!」
「問題ないです!」
それもそうだ。向こうは数で来ている
数ってだけで、質はこっちのものだけどね!
「うっ…!」
呻き声の方を向いた
「あ、アキヤマさん!!」
アサヒナさんに回復に行って貰ったが、もうダメかもしれない。
…急に、敵の動きが止まった。
皆が同じ方向を向いている。
何かの影が伸びてくる。
それは…ルイの絵だ。
絵がぐにゃりと歪んで行く。
‘怒りの矛’
赤くそまり。白い字で浮かび上がった。
瞬間、赤く染まった矢が敵軍を全滅させた。
絵に描かれていたものは、
ルイ自身の感情が表されていると気づいた。
「る、ルイ!!!!」
ツカサ様がルイに駆け寄ると
グサッ….
嫌な音が響き渡った。
目の前で崩れ落ちていくツカサ様がいた。
「ごめんね、司君。」
私達は何が起きたのかわからなかった。
倒れたツカサ様、地濡れたナイフを持っているルイ。
それでもわからなかった。
「瑞希、大丈夫だから。」
グサッ…
「東雲君も、自分を責めないで。」
グサッ…
目の前で遺言もなく倒れていくみんなを見ていた。
「朝比奈さんも、いつか救われるはずです。」
グサッ…
「青柳くん、あんまり焦りすぎないようにね。」
グサッ…
「寧々、ごめんね。寧々は凄いよ。」
私は怖いよりも、安心を手にいれた気がした。
グサッ…
最後に見たルイの絵は、青や水色、所々に紫色が入っていた。