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コメント失礼 天才出身の方ですか?
チームの紹介の前の会話である。
「お前、アベルって男の名前じゃねえのか?」「は?」私が聞き返すと
「まあ良いけどよ、違和感あるぜ。」「そうか?」「まあ、ボスに違う名前考えさせられないよう頑張れ。」一瞬まじで考え直そうかと思った。
「趣味とかあんのか?」「は?」私が聞き返すと。「いやさ、趣味くらいあるだろ?知ってると色々楽なんだよ。」「本読むこと。」
誠実に答える。「それ以外。」「小学生か?」「なりたいもんだな。」「変態か。」
「神様は今何してる?」「は?」私が聞き返すと「いや、なにしてるのかな〜って」と、全く同じ意味の言葉を繰り返す。
神様を見つめてみる。何かをしているのは分かる。ただ同時に何個もやっているのかそれが何をしているのかはわからない。私は「何もしてない」と言って、あしらった。
「ついたぞ」と言われ立ち止まった。目の先には木製の大きなドアが立ちふさがっている。
「ここが寮か?」聞くと、タスクは首を横に振り「このチームの交流所だ。寮は一部屋二人で他にある。」へぇ、と返しておく、…するとドアのむこうから何やら怒号やら、罵倒やらの喧騒が耳をついてくるので嫌な予感の震えを隠すのに苦労する。
ガチャ、とドアを開き大きな声で「うるせえぞ!」と活を入れるタスク。
その声はこちらに注目を集めるのに十分で、私が気を失ってぶっ倒れた、どっかの馬の骨であると気づかれるのに、そう時間はかからなかった。
ヒソヒソも笑い声が上がり少しムカつく。
「わかってると思うが新入りだ。」とまで言ってから、私の呼び名とかその他をペラペラと連ならせる。私も「よろしくおねがいします。」とまで言ってから指示を待つように、立ち呆ける。
そして全員からの自己紹介が始まった。そのトークはなかなかボリュームのあるものだったが、ここは簡潔に示そう。
シリウス 男 25歳 犯した罪 殺人
能力 触ると一つずつ五感を奪う。ランダム。
陽気そう。よろしくゥ、とのこと。
リピド 女 20歳 罪 殺人 強盗
能力 身体能力上昇
クールそう。美人。よろしくね。とのこと。
カルパス 男 21歳 罪 詐欺 殺人
能力 力のかかる方向を変える。
メガネ。インテリそう。意外とはっちゃけてる。頑張れー、とのこと。
メグ 女 14歳 罪 神の証明 殺人
能力 身体の骨格から筋肉まで、あらゆる器官を増幅、変形させる。
気弱そう。小さい。どことは言わないが小さい。
タスク 男 34歳 罪 詐欺 殺人 交錯
能力 一人の認識を自由に変える。
オッサン。大迫力。筋肉質。
そこに私が入るというわけだ。
アベル 女 14歳 罪 殺人
能力 ???
私
そうして、チームの奴らを把握したが、やはりいい雰囲気でない。
そこそこの沈黙の後、破るようにタスクは言った。
「アベルの能力を探るのも目的だ、任務を受けよう。」いきなりの決定事項に私は困惑を隠せずに自己紹介の時間は終わった。