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二章 神噺
17話「神噺・伍」
「ああ…なんで僕が学校なんか行かなきゃいけないんだ…」
「しょうがないだろ…これが『作者』の趣向なんだから」
いやいや。未来の人間そんな趣向してたのかよ。
頭おかしいんじゃないか?
「ほら、登校時刻7時半までなんだから。さっさと行くぞ」
「やだあ…」
「おはようございまあす」
こ…これが陽キャとやらの力…?物凄い圧を感じる…
なんだか…頭くらくらしてきた…
「はいではー…今日は転校生がいまーす」
「ええええええ」
うるせええええ!
扉越しでもここまでうるさく感じるって、どんだけ声でけえんだよお前ら!
「どうぞー」
「は…はい…」
こうなったら倒れるまで耐久戦だ…
「か…海魔碧…です…」
「碧君は事情があって…あんまり大きな声を出してほしくないらしいから、よろしくね」
「はーい!」
う…うる…さい…
「ちょっと…しずかに…うっ」
「碧君?碧君!?」
「うぅ…ママ…」
「…こうなっちゃうので、できるだけ大きな声は出さないようにね。」
その後僕が目を覚ましたのは、保健室だった。
「あ…あらまいらい…」
「あらあらあら…こういうタイプ…どっかで見たことあるような…
あ、導君か。」
「導って…」
おそらく『導』のことだろうが…
「御堂導君…だっけ?あの子も転校してきた日に、君と全く同じようになってたよ」
「まじですか…」
まあ、『導』もコミュ障な部分があったからな。
僕たちみたいな幼馴染じゃないと話せないんだっけ。
そう考えると、さすが僕たちは似た者同士って訳だ。
「ささ。もうすぐ授業が始まるから、急いで戻りな。」
「はい。ありがとうございました」
「導ちゃーん」
「なに?」
「こんど私の家に遊びにおいでよー」
「いいよぉ」
…なんだこの状況は…『導』って女だったっけ?
「ちょっと『導』…こっちきて…」
「ん?」
「なんでお前女装なんてしてるんだ?」
「ああ…これ女装じゃなくて本当に女になってるんだよね…」
は?そんなこと可能なんか?
可能だとして必要性ある?
「この見た目だからね…初日から女だと勘違いされてね。しょうがないから魔法で性別変えた。
意外と違和感ないでしょ?」
「いや…元男って考えると気持ち悪い」
「ひでぇ…それより、碧も女になったほうがいいよ。」
「なんで?」
まさか、僕まで女だと思われてるんじゃないだろうな?
「実は…碧も女だと勘違いされてるんだよね…ほらほら、厠に来い」
「うわあああああやだあああああああ」
「あ、あとこれから私の名前を呼ぶときに『』はいらないからね。
導ちゃんとか導でいいからね。君付けはだめ。」
「いまそれどうでもいいいいいいいい」
「…//」
「似合ってるよ、女物の服も。」
「…導ちゃんっ///」
「なんでそんなに恥ずかしがってるの?お互いもう女の子なんだから大丈夫だよ。」
ひどいよ…なんで…私は男なのに…って、もう一人称変わってるしさ…
慣れるの早すぎだろ私の体!
「…授業始まるから…行くよ…」
「うん」
こうして何気なく始まった7年間。
都合上全てを見せている暇はないのだが、さまざまな苦難があったことは間違いないだろう。
そして、学校に通い始めて4年。
「中学生か…早いな…」
中学校の入学式が終わり、あっという間だったこれまでを振り返っていた時だった。
「っ!?」
なんだ今の気配は…!?
恐ろしい殺気が…神社の方に吹き飛んでいく…!?
「おい!碧!」
「ああ!追うぞ!!」
終