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side.🧡
俺は、ある男からとても好かれている。
🖤「康二!!おはよ!」
🧡「…おはよ」
🖤「…元気ない?」
🧡「いやっ!ちゃうねん!」
「普通に朝声出ぇへんねん!」
🖤「…そっかぁ」
オノマトペで“しょぼん”と聞こえる気がした。
彼は目黒蓮。めめって呼んでる。
めめは俺なんかより15cmほど背が高いはずなのに、甘えてくる。大型犬のような存在だ。
🧡「ごめんな…?」
🖤「いや、
元気ないわけじゃないならよかった笑」
大型犬の尻尾が、
左右に大きく揺れた気がした。
こんなのが、俺にとっての日常だった。
彼とは同じクラスで、席も近いため、毎日一緒に登校している。
めめはバスケ部の朝練中。
ダンクシュートを決める彼。
🧡「すごいやん!めめ!!」
思わず声が漏れる。
🧡「あ…。気にせんといて…笑」
🖤「…んふっ。笑」
🧡「…なにじろじろ見てんねんっ」
🖤「いや…かわいいなと思って」
🧡「はぁ?なんで俺やねん!笑」
「俺なんかよりあっちの女性の方が
絶対かわいいで!!」
🖤「…えーそう?」
🧡「うん!そうや!!」
🖤「…やっぱ無理ー。
俺、康二のことが好きだから。」
🧡「絶対もったいないで!!!
せっかくイケメンなんやから!」
いつもこんな風に,からかわれる。
ほんとうに、心臓に、悪い。
すると後ろの方から、黄色い声が聞こえた。
[目黒君すごーい!]
[まじそれなぁ💕]
[ねえねえ目黒君、
好きな人とかいないの?笑]
めめはいつも人気ものだ。
あんなふうに,女性に絡まれる。
🖤「…いるよ。」
やっぱいるんだ。応援しとこ。
[えーっ誰誰!!!!!]
🖤「…ごめん,またあとで」
話がなかなか終わらなさそうで,
めめは話を切ってくれた。
🖤「康二?終わったよ。」
🧡「ひえっ!?…あ。ごめん…な。
邪魔した…。」
🖤「いや?大丈夫だよ笑」
🧡「あっち…行かなくてよかったん?」
🖤「うん。康二の方が大事だから。」
🧡「…そかぁ。」
俺は彼の言ってることがわからない。
なんで俺なのか。
🖤「そーいやさぁ…。康二、放課後 暇??
俺、先生から荷物運ぶの頼まれてて。
手伝ってほしい。笑」
🧡「ええで!今日部活もあらへんし!笑」
🖤「ありがと笑
一緒に帰ろうな笑笑」
🧡「いつも一緒やん笑笑」
🖤「…笑。
そうだね。いつも通り笑笑」
そんな会話を済ませた後、
俺とめめは教室へ戻った。
5限目、6限目と終わり,
先生にさようならと挨拶を交わした。
🖤「んじゃ,お手伝いしてもらえる??」
🧡「ええで!!!」
🖤「あのプリントを…」
めめが指を指した先には
プリントの山が6つほど。
🧡「…ほんとに最初めめが
1人で運ぶ予定やったん?」
🖤「うん笑
まあ、部活サボれるし。」
🧡「はぁ!?今日部活なん!?」
🖤「うん笑笑」
🧡「んもーっ!
ふっかさんに怒られてしまえ!!!笑」
🖤「あいつ優しいから
怒んないんだよね(^^)」
🧡「だからってアカンやろ!!!笑」
🖤「まあまあ。続きやろうよ。」
🧡「まだ始まってもいないやろがいっ」
プリントの山を手分けして運んだ。
最初の2つは音楽室へ。
次のやつは美術準備室へ。
次のやつは職員室へ。
🧡「あと2つやね。どこに運べばええん?」
🖤「んーとね…B校舎。」
🧡「…なんでなん???」
B校舎。
それはかつてこの学校の生徒数が多かった時代に使われていた校舎。今は全く使われていないはず。
🖤「荷物置き場にでも
なってんじゃない??」
🧡「かなぁ。」
🖤「ま。行こ。」
🧡「うん。」
誰もいないB校舎。
今は俺とめめだけの空間だ。
🧡「…B校舎寒いねんな。
…んでめめ。これどこに置けば…」
彼が俺のことを壁に押し付けてきた。
ただならない雰囲気。
🧡「…?どしたん…壁ドンなんてして笑
ずいぶんとロマンチストやなぁ笑」
そう,冗談めかす。
🖤「俺、康二のことが好き。」
一瞬、思考が停止した。
すぐさま応える。
🧡「…お,俺も好きやで!!
だってめめ優しいし…」
🖤「違う。友情的になんかじゃない。
俺は、康二が恋愛対象として好き。」
うそ…だ。
🧡「…。」
🖤「ずっと。本気のつもりで言ってたから。
それを知ってほしかっただけ。」
正直なところ、
俺はめめに対する恋愛感情なんてない。
でも、そのまっすぐな瞳に見つめられたら、
そんなバッサリ切れない。
🧡「…俺は、顔もよくないし、頭悪いし、
臆病だし…めめの隣にいれるような
すごい人やないねん…。
だから…」
できるだけ自分からめめを遠ざけようとした。
🖤「俺の好きな人を否定しないで。」
“好きな人”。
🧡「…!」
🖤「待っててよ。
俺が康二に合うくらい優しくて
かっこよくなるまで。
俺が康二を振り向かせてみせるから。」
🧡「…。」
🖤「ちなみに、嘘ね。
プリントほんとは4セット。
B校舎に持ってくのはないよ。🧡「…うん。」
🖤「…俺、
明日からもいつも通り接するから。
避けたかったら勝手に避けて。
俺も無理やりはしたくない。
…んじゃ、悪い、部活行く」
そう言って、めめは去ってしまった。
あぁ。
なんでこの人はこんなに優しいんだろう。
でも、恋愛対象にはなれない。
答えて、あげられない。
いっそ彼のために、この気持ちも押し殺してしまえばいいのだろうか。
そうすれば、彼も喜んでくれるよね。
🧡「まっ…めめ!!好きやから!!
俺もめめのこと恋愛対象と
思ってんねん!」
めめの足がぴたりと止まる。
🖤「…やっぱ、康二って優しいんだね。
好きだな、そういうところ。
今、俺の気持ちに沿ってくれたでしょ。
嫌われたくない、なんて言ってさ。」
🧡「…!」
図星。
あまりに感情を読み取るのがうますぎる。
🖤「自分の気持ちに正直になって。
恋愛対象じゃないなら、
それでいいから。…康二には、
苦しんでほしくない。〙
まためめの足が加速し始めた。
俺は、なにも言い返せなかった。
B校舎に1つ残された影は、虚しくも独り歩きしていた。
コメント
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第2話、読んだで!めめの「自分の気持ちに正直になって」って台詞、優しすぎて胸に刺さったわ…。康二が嘘の恋愛感情で答えたの見抜いて、なおかつ「苦しんでほしくない」って言えるの、強すぎる。この距離感、続き死ぬほど気になるんやけど!!待ってる🔥