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※前回までののマフィアパロの飯綱くんは12歳でしたが、今回から17歳に成長し、オシゴトが板についた飯綱さんになってます。ただ、主が日常回好きなので過去(17歳になるまで)の話も上げていければなと思います。暴力、流血など当たり前に出てくることは理解してください



パァンパァン

銃声が、路地裏に響く。マフィア同士の抗争真っ只中である。銃声が響く中、ヒュンッと刃物で風を斬る音がかすかに聞こえていた。密集から離れた場所から、その音は響いていた。その青年の手に持たれていたのは、鎌。マフィア、と言わず、あまり裏社会でも見ないものだが、青年は悠々とその鎌で敵を斬り伏せていた。次々と、死体が出来ていく

「〜っっっなんでだよ…なんでかまいたちがここにいる?!

「囲め!あいつだけは必ずここで殺せ!!」

「…」

何人、青年1人に斬られたのだろうか。男の周りには、裕に40は超えているだろう死体が転がっていた。青年は、得物の鎌の仕様上味方を斬らないように離れたところで戦う。今回は廃倉庫の中で戦っていたが、裏目に出た。出口は閉じられ、周りには死体の数なんかよりもずっと多い人数に男は囲まれていた

「…怪我はしたくねぇな…」

しかし、青年は気にせずに思案を始めた

「(怪我…掠っただけでも面倒だしな…)」

「テメェなに余裕こいてくれてんだ?!」

「…ぴーぴーうるせぇな…」

ようやく言葉を発したかと思えば、自分たちに向けられた殺気に、圧倒された

「大体…まぁ、殺しゃぁ済む話だもんな…?」

「っビビってんな!!たかが1人!しかもまだガキだ!」

「そのガキにフルボッコにされてんのはどちら様で?」

「んだとっ?!」

あまつさえ、煽り文句までいい、挑発してくる

「こっちも暇じゃないからさ。投降する奴は…座れ。殺しはしない」

「ってめえら、殺っちま…?」

部隊長であろう男の顔が、真っ二つに落ちた。否、斬られた

「〜〜っ?!」

突然の光景に、男たちは言葉も出なくなった。死ぬ。そう、知覚させられた

「で?まだやるか?」

ザワザワ…

どうやら青年は本当に投降すれば殺しはしないつもりらしい。だが、情けをかけられるのは、マフィアにとって屈辱以外のなにものでもない。侮蔑、軽蔑、蔑みはもちろん、敵に情けをかけられ、憐れまれる。こんなことなど、

「舐めんてんじゃねえぞクソガキーーーー!!!!!!」

一端のマフィアといえども、死ぬ方がマシだろう

「ったく…大人しくしてりゃあいいものをよぉ!!!!」

青年は、叫ぶと矢継ぎ早に4人斬り捨てた。その隙をつき背後にまわって発砲してきた男らを一閃。間髪入れずに襲ってくるマフィアの攻撃も、難なくかわし、切り伏せる

パンパンパンパン

「ちぃ!」

銃弾の雨となり、青年はやむなく退散しようとするが、そんなことをすれば、2、3発はもらうかもしれない。外も気になる。戦線を離脱するわけにはいかない。その時だった

「ぐはっっ」

「ぶっっ」

「あ…?」

次々と、マフィアたちが撃たれていったのだ。マフィアたちも、突然の攻撃に対処できぬまま、蹂躙されていく

「すみません、遅くなりました」

白と黒の髪に、黒いマスクの青年が開口一謝罪をしてきた

「いや…助かった〜あのままじゃ、確実にアイツ行きにされてたからな…」

そう語る青年の顔色は恐ろしく悪い。先ほどまでとは別人のようだ

「すみません…」

「いーよ、助けてくれたわけだし。ありがとな、暗」

「いえ。君の補佐が僕の仕事ですから。気にしなくていいですよ、飯綱くん」

「っっかまいたち様!!」

「あ」

全くもってゴロの悪い呼び方をされ動揺しつつも、暗の頭を下げさせる

「っっ!」

マフィアの撃ち漏らしが、ナイフで襲ってきたのである。暗もすかさず状況を理解すると、腰から銃を抜き、構えたが、すでに男の頭には風穴があいていた

「…い…かまいたちさん?」

「いや…っってわっっっ」

マフィアは、眉間が撃ち抜かれていた。そして、飯綱が撃ったわけでもない。つまり、自分たちの後ろから撃った人物がいた。そう思って後ろを振り返ったが、誰もいなかった。誰もいないことを確認し前を向くと、短く声を上げ、飯綱が視界から消えた。…いや、潰されていた

「やっほーかーまいーたちー!」

「っ烏様!」

烏、と呼ばれた男が登場し、現在進行形で潰されている飯綱以外、全員が頭を下げていた

「いや〜万一っていうから来たのに、おわってんじゃん!」

「…どいて、もらっても…?」

「やだ♡」

即にこやかに拒否をしてきた烏に、飯綱はキレそうだったが、ここでキレると後が面倒なので我慢する事にした

「よし!じゃ、帰ろう、イタチくん」

「…」

飯綱は、その言葉の真意を理解しために、胃が痛くなりそうだった

「じゃ、あとは任せるよ〜暗〜。ほら、帰るよ〜 」

「…すまん、任せていいか?」

「命じてくれて構いませんのに」

「ダチにそんな事する趣味はねーよ。…じゃ、頼むわ」

そうして、飯綱は引きづられるようにして倉庫を後にした


組織のアジトに戻った飯綱と烏は、ボス…道満へ報告へ向かっていた

「ねぇ〜はっちゃん♡?」

「はいはい…で、どれくらい欲しいんですか?」

いつもの変わらぬ師の態度に、内心ため息をつきつつ、烏の要望を聴く事にした

「んーなーんかあっちゃんから言われてる?」

「…こくつぶしあなたは見捨てろ、と…」

「うわ〜あっちゃんひどいな〜」

「…また怒られても助けくれなくなりますよ…?」

「え、はっちゃんまで俺を見捨てんの?wwwwww」

「…ボス次第では」

笑っているため、あまり危機感を持っていないのだろう。ただただ、毎回毎回同じ事で怒られ、壁や床と友達にされても同じことを繰り返す烏を、最早逆に疲れているのだろうと飯綱は結論づけ、なんだかんだ烏を擁護している。そして、それを知っている烏は一切遠慮なく飯綱を頼っている

「大丈夫だって〜あっちゃんははっちゃんの言うことだったら大体聞くと思うよ?」

「そんなことは…」

ないと言いたいが事実飯綱自身にも心当たりがあるため、続く言葉を飲み込んだ

「あっちゃんチョロいから」

「おや、そんなふうに思われるのは心外ですねぇ」

「げっっ」

「ボス…」

ボスの登場に、めんどくさいと思った烏と、どこから聞かれていたのか不安しかない飯綱

「貴方、いい歳した大人が子供に縋るってどうなんです?」

「え?何が悪いのさ 」

「…明日、追って追加の仕事を渡すのでいってきてください」

「えぇ!あんまりだぜあっちゃん!!…はっちゃん〜一緒に…」

「飯綱くんは明日仕事なので」

「嘘ぉ?!」

「…終わったら、」

「飯綱くんも。甘やかさない」

「…すみません」

「さて、報告はもういいですよ」

「え」

「貴方の怪我を見れば大体わかります」

飯綱は、掠り傷だけだった。一日中で少なくとも100人を斬り伏せておいてその程度の傷なのだ。大体わかる

「んぅ〜」

が、不満げなのが1人

「明日さ、はっちゃんに何やらせるのさ」

「何って…仕事ですけど?」

「仕事ぉ?育児の間違いじゃなくて?」

「んだと?」

「大体さぁ、私生活酷すぎ。多分10歳の俺より生活能力ないよ?」

「生きてんだからいいでしょうが…!」

「別に、そこはどうでもいいけどさぁ?それをはっちゃんにやらせる?」

「やってくれるので甘えてるだけです」

「じゃ、はっちゃん!俺んとこもやって〜」

「え…」

いきなり話の矛が向き、焦る飯綱

「何言ってるんです?自分でやれよ」

「あっちゃんにだけは言われたくない!」

…まとめれば、明日の飯綱の仕事🟰道満の私生活の管理である

「大体〜」

「〜!!?〜〜〜〜〜」

この廊下での喧嘩は取っ組み合いに発展しかけたため、飯綱は疲れた体に鞭を打って止めに入った。こんなんでも、自分にとっては返しようのない恩を与えてくれた2人なのだ

「(暗…早く帰ってきてくれ…)」

唯一同年代で話があう暗の帰りを待つ飯綱。に気づいた烏と道満が再び騒ぎ出したのだった



今回、シリアスクラッシャー飯綱さんは入れることができず…無念…:;(∩´﹏`∩);:

ようはじマフィアパロ

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