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「え、ちょほんとに言ってんの?」
「なんで?やっと二人きりになれたんじゃん」
「いやそうだけど、、、今やるべきじゃなくない? 」
「、、、どういうこと?」
「スマイル居なくなっちゃったのに」
「ずっとそのままな訳がないでしょ、絶対助ける。けど俺らには俺らの生活もある」
「その都度その都度切り替えていかないと精神が持たないよ。」
「はい、もうお喋り禁止ー」
「ちょっ、」
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あなたは知っていますか?
この学園に広がる古い御話。
開かずの扉の噂。
雨がしとしとと渡り廊下を濡らす日。
体育館裏を抜けた少し小さな倉庫の中には、あなたが以前なくした大切なものがそこに届いているかもしれません。
しかし、中から助けてという声が聞こえたら絶対に開けては行けませんよ。
それは知り合いの声でも、絶対に。
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〈broooock side〉
nk 「これはまだ被害に至ってないけど、、」
kn 「開けてしまったらどうなるかの具体的な情報がないあたり危ない匂いがするな」
あの日、なかむときりやんを残して帰った日。
あれからはきりやんの無気力感は無くなって、以前のような彼に戻っていた。
なかむが何を伝えたのか、きりやんがどう立ち直ったのかは深く聞くことはしないけれど、何となく僕たちは僕たちで前に進もうとしてるんだと思う。
そしてあの日は確か、、、
kn 「お邪魔しまーす!」
br 「どぞどぞ!」
br 「母さーん、きんとき遊びにきたよぉ。
、、ってあれ?いないや」
その日はシャークんがなかむのこと待つっていうから、久々に二人で帰ることになった。
このまま帰るのは勿体無いとか思ってきんときを誘ってみたはいいものの、、、
静かな家に帰ってきては、リビングに置いてある置き手紙を見つける。
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今日は結婚記念日です!
ということで、お母さんとお父さんはプチ旅行で一泊2日の沖縄に行ってくるわね
もう高校生だしお家で一人でも平気でしょう?
寂しかったらお友達を誘ってもいいのよ
ご飯代置いておくよ
それじゃあ行ってきます
お母さんより
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、、、、、、、。
、、、、んーっと。まずいなこれ
br 「き、きんさん。今日明日、うち親いないらしいわ」
kn 「え、そうなの?」
まあ、?今雨弱まってるし、親いないし。
これは帰らせた方がいいよね(?)
kn 「んー、じゃあ泊まって行こうかな」
、、、、、、、 まずいなぁ。
それから何してたんだっけ?
雨で濡れたから服着替えて、ゲームして、お腹すいたからご飯食べて、お風呂入って、、、
それで、、、
kn 「えてか、明日学校休みじゃん」
br 「祝日で三連休は最高だね」
br 「敷布団あるけど、僕のベッドつかう?床じゃ痛いでしょ」
kn 「、、?二人で寝ればいいじゃん」
br 「それはダメ。」
kn 「何で?ぶるーくのベッドそこそこおっきいし二人で寝ても落ちることはないよ?」
え、何この人。鈍感?純粋?
いつも下ネタ言って静かに笑ってるくせにこういうのは気づかないの?
br 「暑いの苦手なんだよね、男二人は熱こもり過ぎっしょ」
kn 「あー、そっか。
、、、、てかさー?」
br 「なに?」
kn 「今日しないの?」
br 「うぇ?ゲームなら飽きるほどしたじゃん。、、、、え、まってそういうこと?」
br 「え、ちょほんとに言ってんの?」
kn「なんで?やっと二人きりになれたんじゃん」
br「いやそうだけど、、、今やるべきじゃなくない? 」
kn「、、、どういうこと?」
br「スマイル居なくなっちゃったのに」
kn「ずっとそのままな訳がないでしょ、絶対助ける。けど俺らには俺らの生活もある」
kn 「その都度その都度切り替えていかないと精神が持たないよ。」
kn「はい、もうお喋り禁止ー」
br「ちょっ、」
それからのことはあんまり思い出したくないっていうか。思い出したらニヤニヤしちゃうから困るんだよなぁ。
そんな幸せだけどくだらないことを考えながら、チラリと彼の腰を見つめる。
ドスッ
br 「いでっ、」ボソッ
視線に気がついたのか、なかなかの重みのある拳を喰らった。
でも顔を赤ながら拗ねた顔はほんとに可愛くて僕には目に毒だと思う。
チュゥッ、チュッ
漏れる吐息が、薄暗い部屋が、いつも聞こえないはずの時計の針の音が、僕らの二人の時間を繋いでいる。
いろんなことを考えていた。
ベッドが軋む音ってこんなにも扇情的なんだなとか、揺れる黒髪は僕と同じ匂いがしていいなとか、重なる体温はこんなにも暑いんだなぁとか、あんま深いことは考えずに直感だけ。
kn 「ぶるーく、ちょっと、、、」
br 「ん?」
kn 「ぁ”、、ぢょっ、とまっ、、」
br 「ふへへ、最初にリードしてたのはきんときなのにね、かわい 」
kn 「人のはなし聞け、、んぅっ、ふっ、、」
kn 「まってまっ、、て!ほんとにイッちゃうからっ、!」
br 「我慢しないでいいよ? だってまだ夜長いし、」
kn 「ん”ぅっ、、、」
br 「ちょ、きんさん締めすぎっ、緩めてよ」
kn 「無茶言うなし笑」
まぁ、多少の毒も甘い蜜か。
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