私は、足場の組まれた天井を見上げた。
所々埃っぽく、視線を巡らせれば、剥がれかけた壁紙が見え、けれど塗り直されたペンキの匂いが鼻をつく。
旧いものと新しいもの、寂しさと昂揚が入り混じる、ちょうど境目の複雑な感覚を抱きながら、同じように見上げる林田と奥村の様子を窺った。
ほわあ、と大きな口を開けて、吹き抜けの高い天井を見ている奥村に、こら、と窘めたくなるのをぐっと堪え、しかし、モール側の担当者の手前、軽く奥村の二の腕を肘で小突いた。
「はは、改装中の施設内を見るのは珍しいですかね」
五十代に足をかけたくらいの男性担当者が、まだ馴染んでいない、ほうれい線を濃く刻みながら愉快そうに笑った。
「すみません、牧原さん。こういった大きな企画に携わるのは初めてなもので……」
部長から企画の話が持ち上がっ***********
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