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キスだけは、オスカーに許すようになりました。
ただそれは、親しみを伝えるための、優しいもので、オリバーに許したような、お互いを食べ尽くすようなものではありませんでした。
オスカーがそれ以上を求めているということは、オリバーとの経験から分かっていましたが、私はあえてそれを見ないふりをしていました。
正直言えば、オリバーがいなくなってからというもの、女としての体の機能は完全に止まっておりました。月に1度訪れるあの日も、すっかりなくなっておりました。
ですが、オスカーとの交流を重ねるうちに、私の中の女の部分が反応するようになったのか、月のものも復活していたのです。
それと同時に、オスカーに触れられる度に、体の中に押さえ込まれている女としての私が叫ぶ声が聞こえるようになりました。
男が欲しい
男を、この体に入れたい。
そんな声です。
でも、私が心から望んでいるのはオスカーではありません。
オリバーではないのです。
オリバーによく似ているとはいえ、オスカーは別人です。
だから踏みとどまっているのだと、私はずっと信じていました。
「私たち、まだお互いのことをあまり知らないわ」
「こんなに毎日来ているのに!?僕はたくさんのことを君に話しているよ」
「ええ、それは感謝しているわ」
オスカーは、私の言葉がひどく気に障ったのか
「君の方が、僕に何も話してくれないんじゃないか……!」
と、初めて私に向けて声を荒げました。
それからすぐに私を抱きしめながら
「ご、ごめん……シャルロット……許して……」
このように、まるで子供のように、私の許しを求めました。
許してほしいのはむしろ私の方かもしれない……と、この時の私は考えました。
オリバーのことだけでなく、すでにオリバーの子供シャリーを産んでいること。
シャリーがオスカーと同じ街に住んでいること。
そして今回託した薬草のケーキは……もしかするとシャリーの元に届くかもしれない……。
どんな想いがこっそり隠されていることを、私はオスカーに伝えていないのですから。
真実を伝える代わりに、私はオスカーの頭を撫でてやりました。
「ごめんなさいね」
まるで、泣いている子供をあやすかのように。
オスカーは、そんな私の態度に怒ったのか
「僕は、君にとって子供なのか!?」
と言い捨て、帰ってしまいました。
私が作った薬草ケーキは、持っていってくれました。
もしかしたら、これで彼は2度とここには来なくなるかもしれない。
でも……その方がいいかもしれないと、心のどこかで思ってしまっていました。
私の予感が当たっていたと分かったのは、数回月が落ちてから、彼が次に小屋を訪れた時です。
ただし、その時彼は、一人きりではありませんでした。