コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
《チャイム》キーンコーンカーンコーン
先生『それでは授業を終わります、ーーー』
チャイムが鳴ると共に先生の号令により授業が終わった
お昼休みは決まって2年生の教室へ向かう
今日は朝しか挨拶できてないな〜、乃亜に聞いてもらいたい話がいっぱいあるのに…。
私が乃亜に話しかけることがあっても、乃亜からは中々話しかけて貰えないな…。
乃亜は私が中学の時に、嫌がらせにより 酷い惨状になった靴箱を、私に見せないようにと 片付けてくれていた、私にとって恩人であるひとつ上の先輩。
休み時間には、音楽室に放置された、花が生けてある花瓶の水を変えたり、とっても心優しい人だ。
彼女がいなければ、きっと今頃私は生きる事を諦めていたかもしれない。
カツカツカツ、ガラッ ーー
乃亜『ちょっと莉奈!なんでお昼になったって言うのに教室に来ないのよ!』
(乃亜の顔を見て安堵した莉奈)
莉奈「乃亜ちゃん〜…」(すすり泣き)
いつも登下校を一緒にしているが、待ち合わせ場所に乃亜が居なく、休み時間会いに行ったけど教室にも留守で、普段乃亜から話しかけてくれることも無いから避けられてるかも、という不安を抱え過ごしていた
乃亜『ど、どうして泣くのよ、もしかして…』
莉奈「なんで朝、待ち合わせ場所に来なかったの…?」
乃亜『はぁ…やっぱりね』
(溜息を吐き呆れた表情をする乃亜、 乃亜の溜息に驚いた顔をする莉奈)
乃亜『昨日言ったじゃない、今日から図書委員の仕事で朝が早くなるって。』
莉奈「でも、登校が一緒にできなくなるなんて…
それに、休み時間会いに行ったのに教室に居なかったよ?避けられてるのかなって思っちゃったよ…」
(不安そうに涙をこらえ乃亜に訴える)
乃亜『バカ言わないで、朝が早くなるって、莉奈の睡眠時間を削る訳にもいかないし、別で登校するに決まってるじゃない。休み時間は朝片付けられなかった図書委員のお仕事をしに行ってただけよ。』
(呆れつつも優しく事情を説明する乃亜)
莉奈「そっか、そうだよね、てっきり何か酷いことをしてしまったのかと思った…。
にしても先に登校した理由まで私の事気遣ってくれてるなんて…そういうところもすきっ!」
乃亜『まったく、勘違いして悲観的になっちゃうのも呆れるけど、すぐすきって言う莉奈のちょろさも呆れるわね…』
(誤解が解けて安心で微笑む莉奈と乃亜)
莉奈は少し悲観的になりやすいのよね…
私が守ってあげなきゃいけないわね。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
私が二学年に上がった頃の入学式の日
私は抱いた事のない感情を抱いた記念の日