メイン黄赤 赤愛され
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最近忙しいのとスランプ気味で全然投稿出来なかったです。毎日ちょっとずつ書いてたらこんなに長くなりました
7000文字超えてます
赤)ぅ″ぇ…はぁっ、ぁ~″…
朝から吐いてしまって気分が悪い。
原因不明の病に毎日苦しめられている。
残り少ない錠剤を見て、そろそろ行かないとかと憂鬱になる。
青)1ヶ月ぶりだね、りいぬくん
俺の担当医であり、友達でもあるころちゃん。
あのころちゃんが医者だなんて信じたくないが、白衣を着て薬の説明をするところは凄くかっこいい。
青)最近どんな感じ?
赤)薬飲むと吐くようになった
青)最近?
赤)…結構前から
青)その時に僕のところ来てよ~…吐き止めの薬出しておくね
薬の量減らすとか、いまの薬を変えるとかじゃないんだ。
薬の説明をされたけどなんだか頭がぼーっとして聞き取る気になれなかった。
それを見たころちゃんは途中で辞めた。
青)今日はえっと…なーくんか
赤)そうなんだ、
青)もう迎え来てるみたい、外まで送るよ
簡単な診察が終わり、2人で外まで向かった。
赤)また部屋荒らされる
青)綺麗にしてるだけだから、笑
青)りいぬくんが入院するの嫌がるからでしょ
赤)病院嫌い
青)ほら
週に2回交代制で俺の家に泊まり込みで家事をしてくれている。
そして今日はその内の1人、なーくんが病院の前に車を停めて待っていた。
紫)りいぬく~ん、久しぶり
赤)久しぶり…か、?
青)2人は3日ぶりじゃない?
紫)俺にとっては久しぶりなんだよ!
りいぬくん行こっか、!
赤)うん
青)後で薬の説明送っておくからよろしくね
紫)ん、は~い
車に乗るとある曲が流れていた。
だが、なーくんはそれをすぐに夕方のニュース番組に変えた。
その曲はどこかで聞き覚えがあったような気がしたけど、それを口にはせず窓の外を眺めて目を閉じた。
紫)りいぬくん
赤)ん…
なーくんに軽く肩を揺さぶられ、閉じていた目を開く
どうやら家に着いたらしい、車はとっくに停車していた。
紫)着いたけど、まだ眠い?
赤)大丈夫、歩ける…
エレベーターに乗り、自分の部屋の階に着いた
ポケットから鍵を取り出して、自分と彼を部屋に招き入れた。
赤)ごめんね、汚くて
紫)ううん、大丈夫だよ
とても誰かを招き入れることの出来ないほどの汚さに、自分でも驚いてしまう。
でもそれすらも気にできないほど弱っている時の自分はどうしようもない。
ソファで休んでてと言われ、テキパキと掃除を始める彼を眺めていると次第にふわふわとした感覚に陥る。
ソファに座っているのにまるで少し宙に浮いているような感覚。
あぁ、まただ。
必死に自分の腕を掴み、自分はここにいるんだと証明させる。
紫)りいぬくん?
赤)ん、なに、?
紫)そうだ、ころちゃんから薬飲むように言われてたんだった、はいこれ
赤)あぁ、ありがとう
渡された錠剤を口に流し込む。
しばらくすると、あの感覚がどんどん薄れていった。
少し落ち着いてきたので、目を閉じた。
目を開けた時、そこは自分の寝室だとしばらく経ってから認識した。
ぐちゃぐちゃだったシーツが綺麗になっていて、ふかふかの布団が俺にかかっている。
空気も綺麗になって、気持ちよく息が吸える。
紫)おはよう、りいぬくん
紫)もう夕方になっちゃったけどね、笑
赤)もうそんな時間なんだ、
お昼前だったのがもう夕方らしい。
そんなに長く寝れたのはいつぶりだろう。
紫)ご飯作ったけど食べる?
赤)食べたい
そう言ってリビングに向かったとき、玄関のチャイムが鳴った。
何か頼んだっけ。
桃)あれ、今日なないたんだ
紫)今日俺だって、さとみくんは来週だよ?
桃)んまぁ、いいやりいぬと飯食うわ
どうやら間違えたらしいさとみくんが勝手に部屋に侵入してきた
桃)りいぬこんぐらい?
赤)もうちょい減らして、
桃)へーい
目の前に置かれた美味しそうな食事たち
そして目の前になーくんとさとみくんが座っている。
いつもと違う食卓に心が暖かくなる反面息が詰まりそうになる。
ちゃんと食べれるか、食べているところを見られる。
喉がずっと拒絶しているからすぐに気持ち悪くなる。
桃)お、猫の特集だってかわいい
紫)ほんとだ、あははっかわいい、笑
2人はそんな俺を気遣っているのか、分かってくれているのかテレビに目が釘付けだ。
恐る恐る口にご飯を運び、ゆっくり叙爵する。
赤)おいしい…
また1つ口に運んだ。
赤)眠い…
桃)りぬ~、薬飲め
赤)こんなに飲んだって良くならないんだけど
紫)まぁまぁ、
食事後に食べるこの薬は良くおかしくなる。
いつも以上に何もかも不安に感じて、つい腕に力が入る。
赤)っ″、はぁ…
桃)りいぬ、風呂~って…痛くなるぞ
赤)もう慣れてる…そこにあるカッターとって
桃)後で手当していいなら
赤)早く
桃)ちょっとだけだぞ
固くなった皮膚に軽く当てても何も切れない。
だからと言って強くするとさとみくんの視線が痛くなる。
少し血が出たくらいで辞めた。
桃)お、偉い辞めれたな
赤)…
もう慣れたから消毒なんて当てられても痛くも痒くもない。
だが、軽く目を閉じてその行為が終わるのを待った。
丁寧に優しく包帯が巻かれた。
赤)…ありがと
桃)ど~いたしまして、早く寝ろよ
桃)薬飲むこと忘れんなよ!
赤)はいはい
橙)なぁ、ころちゃん
青)じぇるくん、来てたんだ
じぇるくんは悲しそうな辛そうな表情だった。
僕はその理由が分かっている。
分かっているが、その理由から逃げたくてそれを口には出さない。
じぇるくんと目を逸らして、また自分の作業に戻った。
橙)その薬意味ないんやろ…?
ふと、作業していた手が止まる。
あぁ、みんな分かっていたんだ。
けど僕は取り繕う。
青)意味ないわけないじゃないか
意味無いことはない。
りいぬくんの身体には意味無いのかもしれないけど。
橙)それ以外に方法はあるんやない…?
青)…僕にはッ
青)これぐらいしか出来ないんだッ…
青)りいぬくんはもうあいつのものじゃない、
橙)りい…ぅわ、!大丈夫、?!
赤)…っ、いつものことだから
なんだか不安になり、ころちゃんの病院からりいぬの家へと向かった。
ベットの上でゴミ箱を抱えて苦しそうにしていた。
いつものことだから。と吐き捨てて胸が痛くなる。
優しく背中を摩ったり、水を飲ませたりして落ち着いてきた。
橙)そういや、2人は?来てたんやないの?
赤)買い物と、なーくんは急に仕事が入ったって
ベットの横にごみ箱と水が用意されていたのは2人もきっと分かっているはずなんだ。
だからこそ、他の方法を探さないと
その時玄関の方から物音がした。
橙)さとちゃん帰ってきたんかな
赤)…鍵開けてたの?
橙)ぇ、開けてない…けど
心臓がうるさく、嫌な汗が浮かぶ。
開いた扉から金髪が見えたとき、頭を殴られたような強い衝撃を受けた。
こちらの姿を確認すると不気味なように微笑んだ。
橙)るぅちゃんっ…
黄)留守かと思ったらじぇるくん居たんだ~笑
黄)ふふっ、りいぬ元気だった~?
赤)誰、?この人、
りいぬの口から出た言葉に少しほっとした。
が、るぅとの顔から笑顔が消えて息が詰まる。
黄)はぁ~ころちゃんの仕業か、めんどくさいなぁ…
黄)じぇるくん部屋出ていった方がいいよ
橙)は、何するんっ、
黄)ん~、でも見たくないと思うこと、?笑
次の瞬間るぅとがりいぬの頬を掴み、小さな口を強引に開けた。
理解が追いついていないりいぬにるぅとは構わず続ける。
るぅとの細長い指がりいぬの口内を荒らしていく。
赤)ぅ、ぉ″えっ、!
黄)ふ~スッキリしたねぇ
ベットにまだ消化されていなかった錠剤が転がった。
黄)ほらりいぬ、大好きなるぅとくんだよ~♡
りいぬの瞳がるぅとを捉えた時、先程の表情ではなくなった。
どこか嬉しそうなのは気のせいだと思いたかった。
赤)るぅとく、
黄)ん~?♡
甘ったるい雰囲気に俺の存在がどんどん薄くなる。
とりあえず連絡をしようと部屋を出た時、るぅとはそれを見逃さなかった。
黄)じぇるくん
黄)し~だよ?
なんて可愛らしく言ったが、目は笑っていなかった。
恐ろしく、俺は頷くことしか出来なかった。
とりあえずその場に居させて貰っているが、るぅとが何をするか分からない。
りいぬを自分の膝に乗せ、りいぬの指を絡めたり頬を撫でたりしている。
その行為にりいぬは満足そうにそれを受け入れている。
)ピンポーン
しばらくすると呼び鈴が鳴り響いた。
さとみくんが買い物から帰ってきたのだろう。
橙)荷物かな、俺出てくるわ、
その隙にさとみくんに助けを求めようと立ち上がった。
黄)じぇるくん、分かってるよね?
橙)ぇ、なに…っ、?!
赤)…?
るぅとの手にはとある注射器があった。
それをりいぬには見えない後ろの首元に近づける。
数年前にも見たそれを再びりいぬの体内に侵入させたくはない。
橙)ちゃんと分かってる…
だが、何もしないわけにはいかない。
橙)さとちゃん、おかえり
桃)あ~よかった、じぇる来てたんだ
桃)遠くのスーパーまで行っちゃってさぁ、遅くなっちゃった
桃)りいぬは?大丈夫?
橙)うん、ちょっと吐いただけ
桃)ん、そっか
俺は一応足止めをしないといけないのだろうか。
そう思い、口を開いた瞬間さとみはいきなりりいぬの寝室に向かった。
橙)さとちゃん、待ってっ、!
が、俺の声は届かず、いや、届かなかった方が良かった。
勢いよく扉を開け、るぅととりいぬを目視した
桃)るぅと…やっぱり見間違いじゃなかった
黄)流石さとみくんだね、笑
桃)ここまでやってきて何がしたい、
桃)お前とりいぬを離したのに、お前は執着心がありすぎる。
黄)僕だって、りいぬから離れたかったよ
黄)でもやっぱり僕たちは運命共同体なんだ、!
黄)どんなに離れてもお互いのどっちかが求めれば、いつの間にかお互いが求めてしまっている。
黄)だから、このまま離れない方がいいと思う。
で、僕は住所を突き止めた。
黄)僕はりいぬがいないと生きていけない…君たちはかつて仲間だった僕を見捨てる気、?笑
その表情はどこか遠くを見つめて悲しそうだった。
橙)一旦、ちゃんと話がしたい。
ちゃんと話せば分かり合える気がした。
るぅとは極悪人では無いことを確かめたかった。
昔、りいぬが好きで好きで殺しかけたるぅとと重ねないように。
青)は、るぅとくんがいる、?!
紫)そう連絡が来た、どうする?行く?
青)っ、
これはチャンスかもしれない。
このままりいぬくんから本当に縁を切って欲しい
紫)ころちゃん
紫)これ以上悪に手を染めないで
なーくんに静止された。
いつの間にか僕は包丁も持ってしまっていたらしい。
青)あぁ、ごめん
紫)ちゃんと話し合うってさ
黄)久しぶりころちゃん
青)…久しぶり
りいぬくんの家のリビングに6人が揃う。
久しぶりに再会し、6人で集まった。
なんだか懐かしく、嬉しい気持ちになりたかった。
あの頃の僕たちとは程遠くなってしまったから
青)りいぬくんをどうする気、
黄)まずりいぬに謝ったら?
青)そうだね、うん…謝らないと、りいぬくん
僕の呼び掛けに反応してくれた。
りいぬくんと目が合ってつい微笑んでしまった。
駄目だ、僕はいまから罪を懺悔するんだ。
青)りいぬくんに処方していた薬、実はあれ全く意味ないんだ。
青)りいぬくんがるぅとくんのことを思い出さないように、他のことに上書きするために出していたんだ。
青)吐き気が頻繁に起こるのも、そういうこと
青)ごめん、ずっと苦しい思いをさせて
りいぬくんに嫌われたらどうしよう
そう思いながら頭を深々と下げた
しばらく沈黙が流れた
赤)…俺を守ろうとしてくれてたんだよね、大丈夫だよ
赤)ありがとう、ころちゃん
天使の囁きのように聞こえ、思わず勢いよく頭を上げた
僕に向かって微笑むりいぬくんに少し顔を赤らめる
が、るぅとくんの顔が強ばる
それに気づいたさとみくんが僕の太腿を思いっきり叩き、はっと我に返った
紫)さて、るぅとくんはりいぬくんをどうしたいの?
黄)またりいぬと暮らしたいな
青)もう何もしない、?
黄)うん
桃)りいぬは、いいの?
赤)…うん
りいぬくんの瞳がいつものようだった。
まるで全てを諦めているかのように
そしてその後は解散となった。
じぇるくんがとりあえず安全だと言ったから
僕はなーくんがこっそり盗聴器を仕掛けたのを見逃さなかった。
気づかれないように、すぐに目を逸らした
みんなが帰って一気に家の中が静寂に包まれた
いつものように不安に襲われて、無意識にあの薬を求めてしまっていた。
ころちゃんから貰った薬を飲み込もうとした時、るぅとくんに弾かれた
黄)もうその薬りいぬには必要ないよ
黄)だって僕がいるんだよ?
赤)…へぇ、じゃあ俺のこと満たしてよ
黄)…
また部屋が静寂に包まれた。
突然るぅとくんに押し倒され、俺の視界がるぅとくんだけになる
昔の俺もこんな風に諦めていたのだろうか
るぅとくんは少し怒っている気がした
赤)ん…
昨日の記憶が曖昧だった。
目が覚めたら裸だったから、少し予想がついてしまったが
こんなに無感情になってしまったんだ自分って
ベットから降りようとした時、テーブルに何やら錠剤が置いてあった。
また無意識にそれを手に取り、今度は誰にも邪魔されずに口に含んだ。
そこから、記憶がない。
これは最終手段。
りいぬが抵抗でもしたら使おうと思い、机に出してそのまま忘れてしまっていた。
でも昨日のりいぬは全てにおいて諦めていた。
小さく声を出したが、本当に気持ちいいのか分からない。
なんか萎えたから睡眠薬を飲ませて強制的に終わらせた。
そろそろ起きた頃だと思い、昼過ぎ、りいぬが寝ている寝室の扉を開けた。
赤)っあ、るぅちゃ、♡
扉を開けた瞬間飛びつかれた。
咄嗟にりいぬを支え、目が合う。
机を見てみれば、あの錠剤が転がっていた。
黄)…ははっ、悪い子、笑
目にハートを浮かべ、僕だけを見ている求めている。
好き、あのりいぬに戻ってくれた。
好き大好き、
黄)すぐ準備するから待ってて、♡
赤)うんっ、!
予め、用意していた荷物を持って、鍵も持った
黄)おまたせ、行こっか
赤)んぅ、?
黄)ふふっ、着いてからのお楽しみ
りいぬの家から出る前に、小さなスピーカーを置いて目的地に急いだ。
気づかれる前に逃げてしまおう。
遠くの誰にも邪魔されない場所へと
りいぬの家に行かなくなった俺たちは暇を持て余し、たまにころんの様子を見に行く
りいぬを気に入っていたから、大丈夫かと心配していたが、案外大丈夫そうだった
変わらず医者の仕事をこなしていた。
そしてとある日俺たち4人は集まって飲みに行った。
その時りいぬの話題が出た。
突然ころんが立ち上がり、なーくんに向かって口を開いた。
青)盗聴器、
橙)へ?
青)盗聴器仕掛けたでしょ、ねぇ、
紫)ぁ~、見てたんだ、
全く理解が追いつかない俺とじぇる
なーくんはスマホをころんに渡し、スピーカー部分を耳に当てている。
紫)テレビ台のところに置いたから、さっきからずっと音楽しか聞こえないんだよね、失敗したな~、笑
青)…違う、
ころんは青ざめながら、荷物を持って店を出ようとした。
桃)ちょ、どこ行くんだよ、
青)行かなきゃ、駄目だよ、
俺の手を振り払い走っていった。
急いで会計を済ませて、俺たちはころんの後を追った。
向かった先はりいぬの家
エレベーターに乗り込み、すぐにころんがチャイムを押した。
応答は無い。
ドアノブを捻ると、開いていた。
どこを探してもりいぬもるぅとも居なかった。
そしてなーくんは仕掛けていた盗聴器を回収し、小さなスピーカーを持って固まっていた。
桃)るぅとの曲…
紫)その時から気づいていれば良かった。
あの時は止められたのに。
その日から俺たちはりいぬと会っていない。
手遅れになってしまった。
end
コメント
11件
好きしか詰まってなくて泣きました 虚無になって'しまった'のがほんまにメロすぎました、oh...ᵕ ᵕ̩̩ 受験合格おめでとうございます~~!!💐⟡.·
今回もとっても好きでした🥹🥹 そして、受験合格おめでとうございます〜!!!🥲
受験合格しました꜀( ꜆ᐢ. ̫.ᐢ)꜆