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ドボンッ

ゲコゲコッ

「えいっ!」

ビュッ

グゲッ!?

説明しよう!

まず、レビンは大きめの石を水溜りに落とした。

そして出てきた全長1m程の蛙型の魔物に、小さめの石を投げて倒したのだ!

「うえっ…」

そしてミルキィは吐き気を催した……

「待っててね。魔石を取ってくるから」

「えぇ…お願いするわ」

そう言い残すと、レビンはお腹の辺りが破裂した魔物へと向かっていくのだった。

そもそも石を全力投擲しなければよかったのだが、 それに気付いたのは『どうせ湿原だと泊まるのも難しいし、先に進みながら考えよう』と答えを出して進み出してからだった。

次に反応があったのは水溜まりとは違い、かなりの広さの沼だった。

そこにいたのは体長3mは優に超えるナマズの魔物であった。

その沼の周りには茶色の水の塊のようなものがあり、そこからも魔力を感知したミルキィはそれをレビンに伝えると、レビンは呆気なくも投擲で倒した。

その茶色の塊はスライムと呼ばれる液体と固体の中間のような魔物であり、液体が存在できる環境であればどこにでもいる魔物であった。

スライムは直径50センチ程の球状で周りの色に擬態している為、発見する事が難しく、奇襲され焦って溺死させられる人が後を絶たない。

しかし、近づかずに攻撃できる方法であれば比較的容易く倒せる魔物である為、ミルキィがいれば敵ではなかった。

ナマズの魔物は石では倒せず、二人は討伐を諦めることに。

ナマズを諦めたレビンはどうにかして水溜まりの魔物は見たいと思い、思考を巡らせた結果。『とりあえず倒さないように刺激してみよう』となり、レビンは水溜りの反応へと死なない程度に石を投げ入れる事で、カエルを誘き寄せる方法を発見した。

ちなみに他の冒険者はこの湿地帯エリアは通り過ぎるだけである。

わざわざ人族に不利な場所でそれを得意とする魔物と戦闘しようなんて物好きはいないのだ。

冒険者は確かに野蛮で単細胞な性格の人種が多いが、ある程度の役職レベルまで上がれる人達はどの世界でも優秀なのだ。

(結局、ナマズの魔物を上手く倒して魔石を手に入れる方法はわからなかったなぁ…)

レビンの頭は悪くないのだが…物好きであった。

暫く歩いた二人の前に光のカーテンが現れる。

「遂に…遂にこの場所から出られるわっ!」

ミルキィは歓喜に震えていた。

そして二人は、光のカーテンに包まれた。


「無理無理無理っ!?」

次の場所へと移動した二人の足元から見渡せる先まで、白銀の世界だった。

「この装備じゃ凍え死んじゃうわっ!」

「も、もどろう!」

二人は寒さに震えたのであった。

「はぁ…これ以上先へは今の準備だと進めないね…」

湿原エリアへと戻った二人は早速話し合っていた。

「そうね。今回はこれまでのようね」

二人とも山育ちである為、雪山の怖さは身を持って知っている。

レビン達の故郷の村でも冬に雪山で遭難して帰らぬ人になった村人もいたのだ。

慣れた山ですら遭難するのだ。ここは吹雪いてはいなかったが、これから吹雪かないとも限らない。

二人は装備のこともあるが、先ずは情報収集が先決だと答えを出し、街へと帰る事に決めた。

もちろん、帰りがけにもレビンは態々カエルを探して回ったのは言うまでもない。

そしてミルキィはギリギリ吐かなかったのであった……



「それで他の冒険者の気配はあった?」

街へと戻る道中。レビンはミルキィへ前々からの疑問を聞いた。

「あったわ。でも、こちらと道が混じり合いそうになると方角を変えていたわ。恐らくトラブルを避ける為でしょうね」

レビンはダンジョン内で他の冒険者をこれまでに少し見かけた事はあったのだが、しっかりと遭遇した事はなかった。

街の規模からも、ギルドの大きさからもかなりの数の冒険者がダンジョンに潜っていると予想していたが、殆ど遭遇しなかった事がレビンの脳裏に引っかかっていたのだ。

「流石お金に旨味がないダンジョンへ来る人達だね。何らかの方法で索敵したりしてるんだろうな…」

ここへ来る冒険者はパーティの連携を強めたり、個人の技術やレベルを上げる為に来ている人達ばかりである。

もちろん武器の損耗が少ない、または全くないソロ冒険者がお金稼ぎに来ていることもあるだろうが、全体からしたら少数だろう。

要は、ダンジョンに来ている冒険者達は、レビン達と同じく強くなる為に来ているのだ。

…強くなる速さは全く違うのだが。

知れば知るほど知りたい事が増える。

レビンはそれにいつもドップリと浸かっているのだが、ここはダンジョンである。

「あいたっ!?」

レビンの脳天に衝撃が走った。

「レビンくん?ここはダンジョンだよ?考え事は後にしたほうがいいよ」

「そうだぞ!ミルキィちゃんが怪我をしたらどうするんだっ!」

レビンの頭を盾で小突いたアランが、間違ってはいないがあってもいなさそうな事を告げた。

「いててっ…あれ?サリーさん?アランさんも?どうして?」

痛みから漸く抜け出したレビンは、周りの状況にやっと気付く。

「俺にかかればミルキィちゃんの居場所は例え見えなくともわかるんだよ!」

「うん。バカアランの言ってる事は意味不明だろうけど、実際見えもしないのに走り出したから…あっ。漸くカレン達も追いついてきた」

アランのよくわからない説明にサリーが補足をしていると、他の二人も合流してきた。

「もうっ!アランは急に走るんだから!…あれ?ミルキィちゃんにレビンくん?」

「アラン。弱い敵しかいないエリアでもここはダンジョンだ。もう少し慎重に行動してくれ。

おっ。レビン達じゃないか。帰りか?」

「何だかよくわかりませんが僕達は帰りです。ミルキィは気付いてた?」

これだけの気配が急速にこちらに向かってきていたのだ。魔力探知で知っていて不思議ではないが、逆にアラン達でなければ脅威かも知れない為、何故教えてくれなかったのか気になったのだ。

「ごめんなさい。私もゴブリンしかいないと思って索敵を疎かにしていたわ…」

漸く冒険の力になれるようになったのに、少ない任されている部分で失敗した事に落ち込むミルキィ。

「おいっ!ミルキィちゃんは悪くないだろ!レビンが悪い!間違いないっ!」

「そ、そうです!ボーッとしてた僕が悪いからミルキィは悪くないよ!」

落ち込むミルキィに空かさずフォロー…もとい、点数稼ぎに走るアラン。

これ幸いと乗っかるレビンの構図であった。

「ミルキィちゃん。確かにミルキィちゃんは私と違って回数に制限なく魔力探知できるけど、あまり過信し過ぎたらダメだよ?」

「魔法の事はわかんないけど、ダンジョンでボーッとしてたレビンくんも悪いからおあいこだね。

二人とも次から気をつけようね」

レビンとミルキィは次がある事を有り難く感じたのであった。

(困らない失敗でよかったわ…次からは気を抜かないようにしなくちゃ)

(僕は何をしているんだ…ミルキィがせっかく魔法の用途を示してくれてたのに、索敵の確認もせずに……もっと話し合わないと)

思い思いに目標を立て、帰路へと着いたのであった。




レベル

レビン:12→11→13→12→13→12→11(79)

ミルキィ:64→68

〓〓〓〓注意書き〓〓〓〓

例によって描写はないですが、レビンのレベルが上がり、ミルキィのレベルドレインが行われています。

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