なんかもう狂いすぎててぼつです
緑紫 🈶
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がちゃ
「…あ!すちおかえり」
「…………も〜いるまちゃん何回目?不法侵入」
「んー?いや、すちがただいま言うのは俺だけでいいだろ」
「いやそういうことじゃなくて…」
「それよりこっちこい!渡したいもんあるから」
「え〜…?なになに…」
「………ど?俺とのペアリング」
「……デザイン、めちゃくちゃ可愛い…」
「…!だろ!すちが好きそうだな〜って思って。これでずーーーっと一緒に居れるな」
「…いやでもあの、ちゃっかり左薬指にはめるの辞めてもらって…」
「は?俺以外の奴から貰った指輪はめんの?左手の薬指に?許さねぇよ普通に?指輪かち割るか指の骨折…るのはすちが痛いから無し。指輪あげたやつ一発グーでいく」
「いややめてやめて…。わかったから。ずっとこの指につけとく。これでいい?」
「おう。…………んふ、新婚夫婦みてぇ」
「…それにしても…ほんとに可愛いな、これ…。っていうか、これ欲しいと思ってショップブクマしてたかも…」
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「……」
だよな、知ってる。
パソコンの前で目キラキラさせてたからそんなに欲しいんだなって思って。いつかあげたかったからやっと叶った…良かった。
そん時はベッド下に付けてたカメラで見てたんだけど、最近なんか調子悪くてつかなくなったから、新しく今日3つ仕掛けた。
脱衣所とキッチンとソファの下。
我ながらこういうのをカモフラージュするのが上手い。
家に帰ってもすちを監視出来るなんて嬉しすぎる。すちは鈍感だし天然だから気づかないだろう。いや、気づいても低い声で怒ってくれそうだから余計好き。どっちに転がっても俺にとっては最高。
四六時中監視できるおかげですちの欲しい物、食べたい物、やりたいこと、歌っていた歌、ぜーーんぶバレバレ。
すちのしらないことなんてないから。
俺だけが知ってればいい。
すちの左手の薬指がきらりと光る。
自分の左薬指についたお揃いの指輪を愛おしく撫でた。
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「…わーやっぱりベッド下」
俺は監視カメラ手に取る。
気づいた事に気づかれないように。
そうしたらもうカメラをしかけてくることが無くなってしまうかもしれない。
気づいてるよ、全部。バレバレ。
カメラをしかけていること。ずーーっと監視されてること。
あえて欲しいもの、やりたいこと、食べたいものを口に出すと、いるまちゃんはその通りに動いてくれる。可愛い。
もっともっと俺に堕ちて。
もっと俺しか見えなくなって。
適度に冷たく放すといいらしい。だから俺はいつもあんな塩対応を取る。
それが逆に彼の独占欲をより一層強める。
実は全部知られていたと知ったらどんな反応をするだろう。驚く?怖がる?それとも喜ぶ?反応を見るにはまだ早い、もう少し様子を見ておこう。
俺しか見えなくなっちゃってさ、かわい。
左手の薬指で光る指輪にひとつ口付けをする。
君のためにとっておいたんだから、この指。
これまでもこれからも、君以外からのリングなんてつけるわけないよ。
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