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「いつもと違う僕らの日常。」

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「いつもと違う僕らの日常。」

2 - 第二話『すれ違う気持ちと、近づく距離』

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2025年08月27日

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第二話:すれ違う気持ちと、近づく距離

翌朝、いつも通りの朝が訪れた。だけど、昨日の言葉が頭の中でぐるぐると渦巻いている。


「透、今日の予定は?」


陽翔が食卓の向こう側から聞いてきた。カップから湯気が立ち上る珈琲をゆっくりと飲みながら。


「午前は大学の研究室、午後からはバイト」


そう答えながらも、心は重い。どうしても、あの夜の話が気になってしまう。


陽翔は何も言わずに頷いた。


「そうか……」


言葉少なだが、どこかいつもと違う雰囲気が漂っていた。


***


大学のキャンパスに向かう途中、スマホにメッセージが届く。


【陽翔】「帰り、寄る?」


その一言に、胸が熱くなる。すぐに返信を打つ。


【透】「うん、今日もよろしく」


普段なら何でもないやり取りだけど、今日はそれが特別な約束のように感じてしまう。


***


夕方、シェアハウスに戻ると陽翔はソファに座って漫画を読んでいた。


「おかえり」


「ただいま」


気まずさはない。ただ、距離が少しだけ近くなった気がする。


陽翔が隣に座ると、肘が触れた。


その瞬間、心臓が跳ねた。


「なあ、透……」


「ん?」


陽翔の声はいつもより少しだけ低くて、優しい。


「昨日の夜の、、話、真面目に考えてる」


胸の中がぎゅっと締め付けられる。


「……俺も、同じだ」


ふたりの視線が交わる。


そのまま、陽翔がそっと手を伸ばし、透の手を握った。


「?!?!っ、、///」


手のぬくもりが、まっすぐに伝わってくる。


「ずっと、伝えたかった」


ぽつりと呟いた陽翔に、透は目を閉じて、小さく頷いた。


「俺も……」


***



初めての恋の予感に、胸が締めつけられながらも、暖かい。


あの日々はもう、ただの友達同士じゃない——。



「いつもと違う僕らの日常。」

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