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──告別式の当日、真梨奈はちょっと遅れるからと伝えてきて、私は一人で斎場へ出向いた。
お葬式の規模はとても大きなもので、多くの方たちが参列をしていた。
受付の手伝いをしている松原女史と近野さんにあいさつをして、斎場へ向かおうとしたら、ふいに携帯が鳴った。
相手は真梨奈で、私は携帯に出るために、あまり人けのない裏手の方へ回った。
電話で道がわからないという彼女に、手っ取り早く道案内をして、通話を終わらせて戻ろうとした。
すると、人の気配のない場所に、ふと佇む人影が目に入った。
見るとそれは、政宗医師のようだった──。