テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
リクエストありがとう!!!!🫶
純愛🇺🇸🇷🇺!!!!🇺🇸🇷🇺🇺🇸っぽくもある…
かなりカオスで長い…力不足㌨。謝罪。
史実とは全く関係Nothingになりました…
楽しんで行ってね〜!!!!
川っぺり、白樺の幹から蝉が飛び立つ。
地面を跳ねていた小さな鳥も
釣られるように真っ青な空へ羽ばたく。
ロシア、ハバロフスク。
明るく活気のある…白い壁の多い町。
あちこちにある教会の壁は
輝くほどに眩しく、頭が痛くなるほどだ。
石畳の道をテンポ良く進む。
遠くに見える、オールドな銅像。
その下に立つ、軽装のアイツを見つけた。
足がうんと軽くなる。
小走りで駆けていけば、
俺に気づいたアイツは
ちょっとだけウザったらしそうな顔をして
ほんの少し口角を上げた。
「ロシア!久しぶり!」
「…ああ、久しぶり」
「……なんだ…?」
「いーや?タンクトップなんて、珍しいな」
「…この暑さじゃ、コートは着てられん」
意外と筋肉質な奴なんだな、なんて。
ぽかぽかする春も、暑さの残る秋も。
分厚いコートを羽織っているからな
タンクトップ姿なんてレア中のレアだ。
ま、流石は薪割り名人なだけある。
チャリ、と揺れるイカついネックレス…
金色のそれに刻まれる星のマーク。
俺の象徴か、もしくはアイツの親父のか…
そろそろパパ離れの歳だからな
俺の隣に並んでくれる証なんじゃって
俺はちょっぴり期待してる。
ひゅう!っと口笛を吹いてみる。
苦い顔をして、やめろ、と言われる。
ロシアじゃ、家の中で口笛吹いたら
不幸を呼び込むって言われてるらしい。
だだっ広い玄関、小さい観葉植物。
小さな熊の置物が「Добро пожаловать! 」
キラキラの目をしてて、頬もふくふく。
お前には似てないけど…すごく可愛い。
差し出されたスリッパを受け取り
靴と履き替えて廊下を歩く。
絵画、陶器、長剣まで。
モダンな壁とは似つかない品が並ぶ。
突き当たりの壁に「Добро пожаловать!」
今度はマトリョシカが看板を持っている。
コイツの態度とは大違いで
どこもかしこも来客を歓迎している。
「おー!涼しい!」
「…お、あぁ…、ソ連……よお!」
「うぇ。ロシア…」
「…そんなにお前は人選びが下手なのか」
「……なんで親父が…」
「アポ無し訪問とか本当に変わんねぇな!」
「タチ悪ぃ〜!ロシア、親離れの時!」
「…まあ…そうだな…ということで親父」
「帰れ」
「え。アメリカより俺だろ…息子…」
「パパを優先しろ、パパと遊ぶんだ」
明らかに白けた顔をするロシア。
サングラスを外し、シャツの襟に掛ける。
大きな窓の外にあるバルコニーの床の
照り返しが存外眩しくて…目を細める。
この眩しさはどうしたかものかと
俺が色々考えてる内にも、口論は続く。
どうしても息子離れのできないソ連と
どうやら俺と遊んでくれるらしいロシア。
明らかに不快そうに眉をひそめてる。
「大体、なんでアメリカなんか…」
「……なんか?…なんか、と言ったか…」
「言った。人選が悪いのにも程がある」
「忘れたのか?冷戦や、現状を」
「…国がどうであれ、俺たちには関係ない」
「……アメリカは、…俺の友達…」
「…だよな?アメリカ…」
来た!俺の、出番。
俺の1番得意なこと、YESと言うこと。
お前の期待にストライクぶちかますこと!
「そうだよ!ソ連、どきやがれ!」
「……分かった」
「俺はいい親父だから、どいてやる」
「ついでにウォッカもくれてやる」
美味しく飲め、とひらひら手を振るソ連。
あんなに口論してたのに、
こんなにあっさり立ち退くものなのか。
もしかしたら。
ロシアの口から俺を「友達」と言うのを
聞きたかっただけかもしれない。
現代の俺らの平和を感じたかったのかもな
ロシアじゃなくて、俺に押し付けられた
少し丸っこい形の瓶のウォッカ。
立ちっぱなしのロシアを肘で小突く。
ふと見えた顔は、満更でもなさそうで。
僅かにほころぶその顔に
少しだけ、ほんの、一瞬。
眩しいなって…思ってしまった。
眩しいと思えるほど
満面の笑みって訳でもなかったけどな!
中々オシャレな大理石のキッチン。
バーカウンターみたいな感じ。
真昼間で、すぐ横の大きな窓からは
うらうらとした煌めく光が届く。
色々と器具がある方にロシアは立ち、
俺はその反対側でその手の先を見つめる。
「…アメリカみたいなおこちゃまには」
「水じゃなくて、ジュースだな…」
そう軽口を叩いてから手際よく、
カクテルを作ってゆく。
どうやら3種類もつくってくれるらしい。
俺専属のバーテンダーのベアーくん。
綺麗な青みがかかった灰色の目は
ウォッカの匂いに輝いている。
「…お得意様、説明はいりますか?」
「頼んだぜ、マスター!」
「まず、1番左…コスモポリタン」
「朝摘みベリーを使ってる…甘いヤツだ」
1番左のカクテルは、鮮やかな赤ピンク色
潰し切らないクランベリーが底に沈み、
うっとりするようなグラデーションと
果実ならではの食感を残している…はず。
まだ飲んでないから分からない!
「真ん中…ウォッカ・コークだ」
「パチパチして、味も喉越しも…爽やか…」
「俺は好きじゃないがな」
縁に添えられたライムと、コークの茶色。
烈しいコントラストがまた良い!
コークのスパイスと砂糖の香りが
ウォッカの濃密な香りと混ざり合う。
ゴクゴク行けそうな雰囲気がある。
「1番右。ブラッディ・マリーだ」
「知っての通り、トマトの時期だからな」
ブラッディ・マリー!
知っての通り、店ごとに味が違うことで有名なトマト味カクテルだな。
食事のような味、なんて聞くと
不味そうに聞こえるかもだが……
要するに冷製スープだ。俺は好き。
「バーテンダー、どれから飲めばいい?」
「……ブラッディ・マリー」
「ま、右から飲んでくれたらいい…」
カチ!
可愛いらしい逆三角形のガラスの器を
弱く、優しくぶつからせる。
少し仰いでみれば…まずトマトの酸味。
その後は…海老のような濃厚な香りと
遠くで感じられる、パセリのアクセント。
あとは…なんだろう?
「マスター、海老とパセリと…なに?」
「セロリとレモン。珍しいだろ」
「お気に召したか?…お客さん」
「好みの味だ!」
2度目の乾杯!しゅわ、と泡が弾ける。
1口飲み込めば、未知の味がする。
確かにコークがいて、砂糖もスパイスも…
ライムも、ちゃんと感じるのに。
爽やかな苦味、弾ける酸味が舌で踊る。
あのコークの甘みがない!
新しくて、斬新で…おいしい。
「…どういう仕組みなんだ…!?」
「俺にもわからん」
「苦味と酸味…ソルトも合うかもな」
「…お気に召さなかったか?」
「まさか。美味いよ」
1番最後の乾杯。少し位置がズレた。
いい音がならなかったから…
もう一度、乾杯し直した。乾杯!
口に含んだ瞬間、柑橘系の香り!
その直後に訪れる、クランベリーの波。
他のカクテルよりも気持ちトロッとする。
舌にまとわりつくものの、
決して不快じゃない、軽い甘さ。
口に残るクランベリーの食感さえも
最後まで楽しめる…愉快なカクテル。
「デザートみたいで美味いな〜」
「さっき言ってた通り、新鮮さがある」
「まあな…我が家の裏庭で採れたやつだ…」
「……お前は、美味そうに飲んでくれるな」
「美味いからな!」
「……そうか」
俺が今日ここに来た理由!
それを果たす時が来た…なんてな。
実は今日、特段なんの理由もなく来た。
ちゃーんとアポは取ったけど。
1ヶ月も前から!有給申請も済ませてな。
この間、当日に休暇申請したら
親父にこっぴどく叱られちまったからな!
器具かグラスを洗う姿を見つめる。
働き者の手だ。
骨と血管の浮いた、逞しい手。
小さな傷やささくれが目立つ。
元は薄くて柔らかそうな皮膚なだけあり
すごく、勿体無い。
「なーあ?今から買い物行かね?」
「なんでだよ…」
「外が嫌だから家の中に招いたんだ」
「奢ってやる!アイスも買ってやろう!」
「…な?連れてって?」
「ホントに図々しいヤツだな、お前」
「……なんだよ。行くぞ?」
ナチュラルにカッコつけやがって!
本当に最高な奴だな。
いつか昔にもらった合鍵で玄関を閉め、
小さな車庫へ歩いていくロシアを追う。
ふうん、青い車か。カッコイイ。
「暑い…あ、待て、窓は開けるなよ…」
「…な、こっち向いて」
「はあ?なに…」
「…つめた……冷てぇ手だな、お前」
エンジンを掛け、出発準備万端!
…なところをちょっと邪魔してみた。
そう、俺の手は夏でも冷たいんだ。
心も冷たいとか色々言われることもある。
でもな。
こうやって、暑い暑いと喚く奴の頬を
悪気なーく触ることができる。
俺の手の間で心地よさそうに目を閉じる。
…クソ、なんかちょっと可愛い。
座高も身長も俺より高いくせに、
ガキか小動物くらい顔がちっちゃいし。
手を離してやる。
少し名残惜しそうに俺を見る目。
珍しく、ほんの少しだけ上目遣いで。
「…また後でやってくれ」
「次回からは有料〜」
「奢って」
「なんでだよ」
移り変わる景色、白樺の並木!
弾けるくらい激しい川の水…
絵の具をそのまま出したくらいに青い空!
車のクーラーの風が気まぐれに当たり、
かかる曲も俺好みで、ポップな感じ。
運転は得意じゃないとか言ってたからな
気ぃ使って話しかけないでやってる。
2回か3回、駐車をやり直した末に
でっかいショッピングモールに到着!
店名もゴミ箱らしきところの表示も
全部ロシア語でほぼ理解できない。
めちゃくちゃに涼しい店内は
雑踏と宣伝…色々な音に溢れていた。
「ロシア!どこ行く?」
「…まずは、お前の用事があるとこ」
「そしたら食料品店に行く」
「じゃ、薬局連れてって!」
「意味わかんねぇ…」
行く先々に人、人、人!
大人も子供もごちゃまぜで。
楽しそうな笑い声も、怒声も…色々。
フロア案内もあるみたいだけど
英語が書いてないから何もわかんねえ。
「な、ロシア、はぐれそう!」
「手ぇ繋ご?な?」
「……無理。大人しく着いてこい」
「ケチ〜」
はぐれそう、と言ってもな。
周りより頭一個分飛び出た身長なら
見失うわけがなくってさ。
でも!
この世界のアメリカの願いを聞かないのは戴けないなあ、ロシア?
「……え」
「なんか文句あるか?」
「俺が繋ぎたくて、手繋いでんだからさ」
「…別に、…」
不満です、と口では言いたいんだろうな。
でも今のお前はすごく綺麗に笑ってる。
恥ずかしいのか、ほんのり頬も色づく。
お前がそんなに笑えるなんて
俺は知らなかった。
無言で握り返された手。
皮膚は固くて、マメも沢山できてる。
それでも…何よりも暖かくて、優しい。
手を握り直した。
全部の指を絡めるようにした、恋人繋ぎ。
好きだ、なんて言わなくたって。
俺の中でも自覚できてなくたって。
伝わってる。
伝わってたんだ。
目も合わせられない、無言の告白。
友達より一個上の階段に
二人一緒に登った日。
コメント
3件
らずちゃん相変わらず言葉使いが良すぎる...😇私最後ら辺結構好きだった🫶🫶アメロシちょっとだけど克服できたかも!!リクエスト応えてくれてありがとう😭
おお、読み終えたわ!これは…めっちゃいいな。国家擬人化の純愛ものか〜。アメリカの軽そうで実は誠実な感じと、ロシアのツンデレで不器用な優しさが絶妙にマッチしてる。特に手を繋ぐシーン、指を絡める恋人繋ぎに変わるところで「あ、もうこれは友達じゃないな」って確信したわ。カクテルの描写も丁寧で、その場の空気が伝わってくる。こういう何気ない日常の中に甘さが詰まってるの好き。作者のらずさん、素敵な作品ありがとう!続きも楽しみにしてる🔥