テラーノベル
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─堕とさないと出られない館に閉じ込められました─
注意喚起
・御本人様とは一切関係ありません
・BL(R18にはならないはず)
・zmさん総受け
・現mzybのメンバーのみ登場します
閲覧はあくまで自己責任でお願いします。
せっかくなので息抜き程度に癖を詰め込みますわ!!
読みやすさなんて皆無でしてよ!!
◇1ターン目
『王様だーれだ!』
軽快な声色でみんな札を確認する。
「・・・はいはい僕ですね〜」
「うぇ、なんかやだな〜・・・」
嬉しそうに札を揺らしたのは、先ほど知った素振りを見せていた大先生だった。
「手本ってやつを見せてやるわ。」
「・・・・嫌な予感しかせぇへんのやけど」
ゾムが警戒するのを見て、トントンがクックッと笑う。
みんなの視線が大先生に集まり、空気が少しだけ張り詰めた。
「じゃあ・・・そうやなぁ─────」
わざとらしく唇に指をあて、ゆっくりと考え込むふり。
「───、2番、次のターンまで俺と手繋ご♡」
「は?」
速攻でシャオロンの声が裏返った。
心なしか視線が泳いでる。
「・・・あれれ?シャオちゃん2番?w」
「シャオロン、運命や。抗うな」
「こんな運命いややっ!!」
他の四人が内心安心しながら全力でシャオロンを煽りに行く。
大先生は隣で安定のキモさを発揮しているが、やはり内心では(ゾムがよかったな・・・)とか考えているのだ。
「よし、これでルールもバッチリ理解できたな!」
「次、王様いこうぜ〜!」
大先生と仲良く(?)手を繋ぐ、無様な涙目のシャオロン。
次第にこのゲームの真髄が分かってきたメンバーは、愉悦部なみの笑顔を浮かべて札を混ぜ始めた。
シャオロンの叫びもむなしく、ゲームはあっという間に次のターンへと進んでいくのだった───。
◇2ターン目
『王様だーれだ!』
「・・・あっ、私ですね」
「なんや〜エミさんかぁ」
「なんやってなんやねん」
通常運転のお滑りツッコミを返し、それからエーミールは命令を考える。
ぶっちゃけなんでもいい。どう考えてもそこにしか行きつかないので、大先生のような大人な命令にはならなかった。
「・・・3番が1番をくすぐる。とか。」
「え、おもんな」
「誰も被害に遭わないからええやろ」
保守派代表トントンはそう返事したが、ショピシャオ辺りは不満気な表情を浮かべている。
「はーい3番わいです。1番だれー」
のそりと手を挙げたのはソファに寝っ転がっているショッピだった。
さて1番は誰かとみんなが視線を交わす。
「・・・・はい」
弱々しい声で返事をしたのはゾムだった。途端シャオロンの目つきが変わる。
シャオロンの好物は他人の弱点を嘲笑うことなので、寝顔も撮らせてくれない今日、絶好のチャンスというわけだ。
「────よっしゃ、やったりますわ」
ショッピがニヤッと口角を上げて、ソファからゆっくりと立ち上がる。
ゾムはというと、すでに若干引き気味で、じりじりと後ずさり始めていた。
「ちょっ、いや、くすぐりって、ほんまにくすぐるんか・・・?せ、せめて足だけとか、」
「残念やけど俺、遠慮って概念ないんすわ^^」
「え、ちょっ・・・・・・!」
どさりと後ろに倒れ込んだゾムの上に、逃がすまいとショッピが乗る。
膝の上に座り込む形でゾムを押さえつけ、首筋や脇を狙って手を伸ばした。
「・・・んひっ、ふふ、まじでっ!あはははっ!!」
「お〜、めっちゃ反応ええやん、効いとる効いとる」
次は脇。ゾムが抱えるように腕をすくめるも、ショッピの少しかさついた手が体を掴んだ。
「ひゃっ、あははっ、あかんてっ、あっはははっ!!」
「ええな〜ええな〜、もっと笑え笑え!」
まさに阿鼻叫喚。
シャオロンは動画撮ってるしトントンは爆笑しながらテーブルを叩き、エーミールは「ま、平和やな」とか言って本を取り出した。
おいお前、命令した張本人やろ?せめて笑ってくれよ!!そんな願いも笑い声に変わっていく。
ふと、ショッピはとある言葉を思い出した。
『ゾムの弱点って脇なんやろ〜?♡』
いくらか前にシャオロンが言っていた言葉だ。
ふむ。目の前の相手の弱点がわかって、攻撃しない奴なんていないだろう。
遠慮のえの字もない。容赦なくショッピは脇腹へとヘイトをずらした。
「───── へ、ちょ、そっちはあかん・・・っ!」
「どうあかんのか教えてほしいっすね〜?」
脇腹に手を伸ばした事に気づいたシャオロンが、カメラ片手に近づいてくる。
「・・・・・っふ、ひゃ・・・や、あかん、ってば・・・!やめてぇ・・・・・ふ、ふふっ、んっ、・・・・・!」
「・・・・・・。」
・・・・ほんのちょっと、だけど。なんかえろい。
微かに甘ったるい声をあげてゾムが身を捩らせる。片腕で覆いながら顔を振る様子を見るに、まじでやばいんだろう、とショッピは心の中でほくそ笑んだ。
「あっ、んふっ、あ、やっ、やぁ・・・・・しょぴ、あっ、ふふっ、く、くすぐったぁ・・・・っ!」
・・・なるほど。とショッピは考える。
確かに世間的にはあかんやつやなこれ。でもそれが煽ってるって気づかんのかなぁ。
「はぁっ・・・ん、くすぐった・・・も、やめ・・・・・っ」
荒い息をこぼしているゾムの耳元に口を近づけて、小さく囁いた。
「・・・へぇ。本当にゾムさん、ここ弱いんすね」
「・・・・・・〜〜っ!!」
ぎろ、と睨まれたけど、この体勢だと普通に上目遣いなので対して効力がない。
プラス赤面で涙目、荒い吐息。
・・・エミさんありがとう。その日初めて、文明人に感謝した。
「・・・〜〜〜〜っ、すとーっぷ!!!」
「おわっ」
突如、シャオロンが二人を強引に引き離した。
すっかり力が抜けきっているゾムは抵抗することもなくぺたりと床に座り込んだ。
「・・・ちぇー。シャオさん空気読めよ」
「ばーか、誰がお前なんかにやるかよ」
こそこそと二人で喋る。
ゾムはというと、息を整えてから、ゆっくりと立ち上がった。
「・・・・・・? 何しとるんや、みんな」
「・・・・・・いや。このゲーム最高やなって」
「確かに大先生、これはええわ」
うんうん。何かを悟ったように視線で会話する三人と、未だに何かを言い争ってる二人と、主な被害者一人。
ゾム本人は何が起こったのかわかっていないようだが、あの動画が何に使われるのかは、神のみぞ知る───────
◇
なんだこの終わり方は。くっそ楽しい
ぎりぎり攻めるの難しかったです
コメント
12件
最高な所見れてえぇわぁ〜笑 続き楽しみ✨️(´。✪ω✪。 ` )
美味し…
神様…?まじでシチュとか書き方とかプロ過ぎます…ありがとうございます。